新時代の恋愛ドラマ
昨年、放送し、今も私を捕らえて離さないMBSドラマ特区『美しい彼』。
https://www.mbs.jp/utsukushiikare/
1/24に公式ビジュアルブックが発売し、
発売から重版がかかるなど、まだまだ美彼ロスを呼びそうな勢い。
本当に、内容が、素晴らしかった。
1話30分、全6話という3時間弱の中によくぞまぁ、めくるめく煌びやかな世界を表現出来たな、と。
なんなら、ドライブマイカーより短い。
CASTは、経験も実力も申し分ない、萩原利久くん、そして、もう一人『美しい』という形容詞を違和感なく現した、八木勇征くん。
彼のクールビューティと、内に秘めた優しさが、今回の清居奏と見事にマッチし、且つ、萩原くんの役を捉える天才的な感が、平良一成の目線を可視化できたのではないかと思う。とにかく、黒目の表現力がすごかった…
そして、音楽はフジモトヨシタカさん、あの映画『哀愁しんでれら』で自分勝手な愛に捻れて拗らせてゆく主人公たちを、音楽でそれを表現した方。
清居と平良が出会う瞬間の引き潮にひっぱられる感覚の音楽や、水遊びや花火を楽しむ2人の爽やかな中にお互いの魅力に魅了されるシーン、鮮やかな音楽で彩りが生まれました。
そして、本当に、本当に、感謝というか、驚きというか、このドラマの最大の魅力は『拘り』にあると思います!
視覚で、表現をする影絵、平良が学ランを来た写真、そんなシーンあったかな?と考えてたら影絵なんですね‼️
その他も、清居の家族、CGではなく、ちゃんと撮影して影にした拘り。
誰か、反対しなかったのかな(笑)
めんどくさくない?とか(笑)
たぶん、ないでしょうね、なんか、そういう次元じゃないところで制作側は回ってる!
気がする!(笑)
平良の家の小物にも、清居のコップだけが大きいとか、裁縫が得意な母親がいるので手作りの小物入れやティッシュカバーがおいてあったり、ファミレスの黒い紙吹雪も圧巻でした。水遊びのシーンも彩りを意識された配置ではなかったかと思います。
昔、むかしそれこそ10年15年くらい前にもBLというか、ゲイの人が主人公のドラマありましたが、当時はドロドロと暗くてハッピーエンドには程遠い 生きるか死ぬか死ぬ前に…みたいなイメージでした(←失礼)
しかし、おっさんずラブのヒット以降のBLドラマは特別な恋愛(誰にとっても恋愛は特別だと思いますが)というか、日常の延長線上にある結果、みたいに描かれるようになったんではないかなと感じます。
当たり前の話ですが、人を好きになるのに、同姓、異性、関係ないんですよね、年頃の人間が恋に落ちるのに、理由なんてないんですよ。この場合の年頃には、だいぶ、幅を持たせてますが(笑)
消えた初恋にしろ、美しい彼にしろ、高校生の日常の延長線上に、恋があって、すれ違いがあって、誤解が解けて結ばれる。古今東西からある恋愛ストーリーだけど、これ程までに心に響くのは、制作側の拘りと熱量、それと視覚、聴覚に訴える美しい世界があったからこそ。
主題歌も、それぞれドラマに寄せて作られているところも本当に、素晴らしい!
ロスさんの歌詞のパフォーマンスも、知った瞬間に、頭抱えました。
『おまえだけの恋人(おう)になってやる』
そして、次々にもたらされる公式からの供給の数々、未公開ショットはさることながら、キャスト同士による公開イチャイチャ…
あれは、紛れもないイチャイチャ…
チェキプレゼントだったり、
年賀状だったり、
お誕生日には会いたいだの、
とにかくファンをがっちり
ホールド決め込む神技!
いつもなら、ドラマが終わり、円盤発売まで次のドラマで時間をつなぎ、
(あ、そろそろ発売するんだ〜)
となるところ、目をギラギラさせて発売日までのカウントダウンをして待つ始末。
これがドラマにかかわる制作陣の熱量とこだわりで行なわれいると思うとスタンディングオベーションを永遠にしていたい気持ちです。
話がだいぶ逸れました。
美しい彼についてはロスになっているので記述が熱くなりましたが、言いたかったことは熱量の高い、プロ集団のBLドラマが世界的に増えたと思うんですよね。
また、それを受け入れる社会の間口が少しは拡がっているんじゃないかなと。
ファン層が厚みを増していると思う。
そしてそれは、自分たちの日常生活の延長線上にドラマの世界観を表現したから、共感が得やすくなったのが理由ではないかと。
本来はBLも良い意味で普通の恋愛ドラマなんですよ、今年も枠にとらわれない熱量の高いプロ集団がつくる恋愛ドラマに出会いたいです。