「面接審査会、通過しました」
先週の金曜日に面接を受けて、翌週火曜日に農務事務所の担当者さんから電話で通達があった。
おー、そうですか!よかった、ありがとうございます!
と答えたが、ヨッシャー!と喜びに溢れるよりも、実際は緊張がさらに高まり、落ち込んだ。
この1.2週間程、私はまだ起こってもない悪い未来を想像しては、お腹を壊すを繰り返していた。
始まる前からこんな弱気じゃいけない!と思えば思うほど、不安は高まる一方。食欲も出ない。
こんな私が農業なんてやってけるのか、お金は大丈夫か、体は大丈夫か…とマイナスなことばかり頭に浮かんだ。
でももう、ほんとに後戻りは出来ない。やるしかない。ここまで来るのに色々と準備もしてきたのだ。
それから、だんだんと日が経つにつれて気持ちが落ち着いてきて、研修が始まるまでの期間は心穏やかに過ごすことができた。
長かった髪を切り、作業用の手袋や帽子などを新調したりしてるうちに少しずつワクワクしてきた。
もし失敗したとしても、補助金を返還するような事になったとしても、命を取られるわけじゃないし、生きてれば人生どうにでもなるわ、となんか妙に開き直ってきたのだった。
いつも人より反応がワンテンポ遅い私。
審査が無事に通過した安堵も、じわりじわりとわいてきたのだった。