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きみのいない冬 【134/1096】

きみのいない年始め
きみのいない冬がきている
大寒がすぎ
寒波がやってくるらしい
きみの苦手な寒い冬

冬なのに薄着で
なんか変だったよね
着心地重視の服の選び方
おしゃれに目覚めて
楽しげに買い物をしていたこと
気に入って買ってきて
好評だった服を着なくなり
着るものがないって言っていた
それも変だったのか

大人も急に着るものがないときがある
クローゼットにたくさん服はあるのに
気分の服がないときがくる
それと同じかと思っていた
すべて自分と同じ感覚で
決めつけてしまっていた
鈍感な愚か者である
繊細な目線で見てなかった
いつも気にして見守っていたのに
なにを見ていたのか
人は見たいものしか見ない
わからないものは見られない
能力不足 
目を背けた記憶はないけれど
ほんとには
見たくなかったのかもしれない

向き合いたくないとき
人はなにかをせずに
いられないらしいよ
わたしの場合は没頭である
読んだり描いたり作ったり
走ったりいろいろ
このnote.もそうだ
ひとときの没頭
向き合うために吐き出し
書き出しているつもり
吐き出して吐き出して
最後に引き出されるものは
なんなのだろう
大したものじゃないかもね

日々の小さな心のチリが
たまりすぎて固まらないように
毎日掃除をするんだよ
ほこりを払うように
出しておくんだよ

体の疲れも同じくで
軽いストレッチや
マッサージは効果的
身体的にすっとすると
気持ちも軽くなる
顔周りや頭も
すこし触るだけでも随分ちがう
なでるだけでもいいんだよ

体が軽くなった
身近な人もそういっていた
マッサージにより
澱んだ思考や気の詰まりが
流れていく
きみにもやってあげたらよかった
やればよかったこと
後悔がたくさんある
もう遅いことをくり返し
頭と体に叩き込まれる

きみはいまどこにいる?
どこへいったのだろう
誰かを失った人は
誰しもそう思うのだろうね

目に見えない形でも存在している
と専門家は言っていた
残された人は
その存在を感じるそうだ
医学で証明されないことが
臨床では事象としてあるのだそうだ
引き寄せかまぼろしか
思い込みか偶然か
ふしぎなことは起こる

きみの好きな雪がふる
また冷凍庫にいれておこうか
きみのことが大好きだった
今も昔もこれからも
ずっと変わらない
きみの不在と冬を越す
春は来るだろうか

今日もありがとう