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自分をとじている 【54/1096】

自分をとじている そんな気がする

前の自分がどんなだったかわからない

闇を感じる 深い闇 

めくれて見えるほんとの自分

自分のいち部分のはずが すべてがそれひとつのようにも思う 闇だったんだ

以前も自分をうしなった あれはいつだったろう

ぱっくりとこれまでの道のりがわかれた 

はしごを自分で外した

違う道によいしょってつけかえた

みなさんさようなら わたしこっちに行くね

さわやかに去ったつもり 

自分で選んだ道だった でも自分をみうしなった とまどってわけわからなかった

若さとバカさで なんとかやってきたよ

新しい世界 新しい価値観 新しい人たち

新しい孤独 新しい劣等感 新しい孤立

すべて新鮮だったよ 受け入れた 受け入れる努力ばかりしてきた

そしたらまたなくなった

闇が見えた これまで見てみぬふりしてたやつ 今ごろ来んなよ もっと早く教えてほしかった わたしの闇 

聖人君子なんていないのにね いい人ぶってバカみたい

悲しみより苦しみより 自分の闇をみたくなかったんだね

だから心をとじて 自分をとじたんだ

とじていれば感じなくてすむ

いま静かに扉があく そんな気配を感じている