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かわいそうな人にならないために

人は常に物語の中で生きている。

どんなものが自分にとって良いものか、悪いものか、好きなものか、嫌いなものか、

人それぞれにとって全く変わってくるのは、
その人が持っている物語が違うからだ。

だからこそ、いろいろな人がいるから世の中はおもしろいものになるのだが、

大切なのは、自分自身の物語について、
自分は主人公という登場人物でありながら、作り手でもあることを忘れないことだ。

自分自身を「かわいそうな」役に当てはめて物語を作る人たちがいる。

自分がこれまでに体験してきたことを悪い方から考え、

自分に問題があるからいけないんだ、とか
周りの人間関係や社会が自分を虐げている、とか

とにかく、自分を下げて下げて、惨めな登場人物として考えたりする。

そして、自分でそうやっていろいろと「設定」を作ったはずなのに、

いつしか「設定」が「真実」に変わってしまい抜け出せなくなる。

あくまで、自分はそういう見方をしているという「設定」という状態を保つには、

自分が物語の作り手であるという自覚を持つことだ。

世界が持っている色は一色で、全ての人にとって同じように見えている。

なんてことは実はない。

リンゴは赤いが、その赤さ、明るさや鮮やかさは見る人によって実は微妙に違っている。

赤は赤でも、違う赤なのだ。

だけど、自分に起きた事、特に悪いことは、
一色で見がちだ。

つらい、悲しい、腹が立つ等々、そう決めつけて他の見方を探そうともしない。

そして、そんな自分は「かわいそう」という役にはまっていく。

「かわいそうな」役にならないためには、
全てのことは、一色しか色を持っていないなんてことはなく、

自分の見方次第でいくらでも、その色は無限に増えていくことだってあることを、

自分の心の中にしっかりと持っておくことだ。

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