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世界を観ている自分は、どんな自分?

自分の周りの世界が、自分に影響を与えるのは確かにそうだろう。

だけど、それ以前に自分自身の心が、周りの世界を作っているのだと思う。

分かりやすいのが、お笑い芸人の人たちだ。

彼らは常に、笑いを起こすためのネタを作っているが、

そのために世界をいろいろと観察している。

あるあるネタや、有名人のモノマネ、有名ではないけど身近にいそうな人、などなど、

そんなところまで観ているのかと思うことがある。

彼らは、自分の中の「おもしろいこと」というものに対する意識が強いから、

周りの世界をそのように観ることができる。

普通の人なら見逃してしまうような、わずかな動きも捉えることができるわけだ。

それは生まれつきの才能という人もいるだろうし、訓練によって身につけた人もいるだろう。

「おもしろいこと」を常に心の中に描いている人は、世界の中のおもしろいことを敏感に見つけることができる。

それどころか、普通の人だったら何でもない、むしろ嫌なことでさえも、おもしろいことに変換してしまう。(態度の悪い店員とか)

それと同じで、普段心の中でどんなものを想像しているのかで、世界の中で見つけるものの種類が変わってくる。

心配や不安、苛立ちや迷いを多く抱えていると、

それを再現するかのようなイベントが、現実の世界で起きてくる。

正確には、起きた物事を、自分の心の中の想像の方に合わせているわけだが。

1000円落としたことを、

自分は何て間抜けなんだ、こんなことだからきっともっと大切なものも無くしてしまうだろう、と考えるか、

1000円で済んで良かった。もしかしたらもっと大変なものを無くしていたかもしれない。これは教訓だな、気を引き締めよう、と考えるか、

同じことが起きても、人によってその捉え方は違ってくる。

これらの思考はいきなり現れたものではなく、土台があって、そこから出てきたものだ。

その土台とは、周りから言われてきた言葉、いろいろなところから得てきた情報などなど、これまでの体験によって形作られている。

もし、今の自分の人生なり、生き方があまり良くないものだと感じたら、

最初にするのは、周りの世界を疑問視することではない。
社会が悪いとか、政治が悪いとか、国や時代という環境が自分を不安にさせていると考えるのではなく、

まず観るのは、自分の中にどんな土台があるか。

自分はどんな物語を持って生きているのかということだ。

悲惨で惨めな主人公に自分がなっていないか、それをまずは確認することだ。

そして、自分はどんな主人公が理想かを思い描くことだ。

お笑い芸人が、世界を笑いで観ているように、
主人公の自分は、世界をどう観るかが大切なのである。

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