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心のある場所

不思議な話。

心というのはどこにあるのか?

昔から語られている問題だ。

心を絵で描くとハートの形になることが多いから、胸に心があると思う人もいれば、

いろいろを考えたりすることが心の働きだから、頭の中に心があると思う人もいる。

でもこの話では、どうやら心というものは人の体全てかもしれないということだ。

確かに、様々な感情は頭の中で起こっていると普通は考えそうだが、

昔から、「腹が立つ」「腹に一物」など、感情を表す言葉に頭ではない箇所が含まれていることは普通にある。

口より先に手が出るタイプの人間は、もしかしたら怒りの感情が他の人より手に近い場所にあるのかもしれない。

でも、少し疑問に思うこともある。

では、献血を受けた人は他人の心が移るのか?

臓器と違って、血液は入れ替わりがあるから難しいかもしれない。

事故や病気とかで、体や臓器の一部を取り除いた人は以前よりも記憶が無くなっているのか?

体の特定の箇所に特定の心や記憶があるわけではなく、全体に薄っすらと広がっているなら、体の一部が無くなっても影響は少ないかもしれない。

そもそも、心は体の中にあると決めつけていいのか、という話もある。

双子が離れていても、不思議と通じ合っているような話もあったりする。

では、心が体の中にあるとは限らないとしたら、体が滅んだ後、つまり死んだ後も心は残るということなのだろうか。

たぶん、心というものの正体は未来永劫分からないのかもしれない。

でも、心のことを考えるのはおもしろい。

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