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損をする勇気

どんなに最強で最高の理論を手に入れることができたとしても、

それを実行できなければ価値は無い。

自分にとっての理想郷への道を知ることができても、一歩も動き出さなければ結局意味が無いのと同じだ。

しかし、行動を起こすというのは、繊細で不安を抱えやすい人ほど難しいのはよく分かる。

自分もそうだからだ。

そんなとき重要なのは、成功というゴールに辿り着けるかどうかを考えることではない。

失敗してもいい、怒られてもいいと、

とにかく「損をしてもいい」という覚悟を持つことだ。
結局それが、最初の一歩を踏み出すための大きな力なのだ。

損をしてもいいとは、損をしても自分は傷付かないという意味ではない。

間違いなく傷付くけど、それでも自分は大丈夫だと思うことだ。

哲人、中村天風が言っているが、
自分自身の本性とは、一つの見えない「気体」のようなもので、

肉体や心は、命として生きていくための道具であるという。

コップが割れたことを、自分が割れたと思う人はいないのと同じ様に、

心は道具なので、それが傷付いたとしても、自分の本体には一切傷は付いていない、と考えることが大切なのだと思う。

道具である体や心を過剰に守ろうとすると、そこから一歩も動けなくなる。

損をしてもいい、傷付いてもいい、それは自分自身を弱くするようなものではない。

そう考えれば、一歩を踏み出す勇気が湧いてくるのではないだろうか。

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