空想お散歩紀行 クリア後ダンジョンの活用法
リフォーム。古くなったものを新しく作り直すこと。しかし一度全て壊してから作ることはリフォームとは言わない。
前の状態の雰囲気等は残しつつ、新しい息吹きをそこに根付かせる。それがリフォームだ。
俺はそのリフォームに命をかけている。
住宅のリフォームもやるが、俺がそれ以上に今熱を上げているものがある。
最近、世界が平和になった。勇者とやらが魔王を倒したからだ。そこで無用の長物になったものがある。
それは洞窟や古代遺跡といったダンジョンだ。
今までは魔王の魔力の影響で凶悪なモンスターが住みつき、普通の人間はだれも近寄らなかった。勇者とか冒険者と呼ばれるやつらだけが足を踏み込んでいた場所。
そこを俺はリフォームすることにした。誰でも気軽に勇者気分を味わえる、そんな娯楽施設にリフォームするのだ。
もちろんリアリティを重視する必要があるから雰囲気は損なわずに、しかし安全性は確保されなくてはいけない。トラップなんかは全て除外しなくてはいけないし、足元も明るくなるべく平らにする。
魔王がいなくなったことで、狂暴性がなくなった小型モンスターを住まわせるのもいいな。人を襲わないように躾ける必要はあるが。
とにかく、今世界にはこんな不必要になったダンジョンが山ほどある。それは、俺に言わせれば宝の山があるのと同じだ。
洞窟型ダンジョンを再利用した冒険型娯楽施設。塔型ダンジョンを再利用した集合住宅。古代遺跡を再利用した商店なんかもできるかもしれない。まったく、イメージが次から次へと湧いてしかたないぜ。
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