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ありがとう、Fitbit。

ちょうど4年前のこの時期に、なんばのシェアハウスに引っ越した辺りから、ずっと新しい自分の生活スタイルを探す日々だった。

社会人になってからは、ずっと会社の借上げ社宅に住まわせてもらい、ひたすら社畜の生活を謳歌し、独身寮を出るタイミングで結婚でも・・・と過ごしながら働いていたが、人生そうは上手く行かないもので、当時は、余裕の独身。どうせなら、独身でしか住めない場所にでも・・・と思い、軽いノリで、繁華街ど真ん中のシェアハウスに入居を決めた。

シェアハウスのオーナーは非常に楽しい方で、ちょうど私が入居した辺りのタイミングでビル地下に秘密のバーを作ったり、よく催し物をしたりして、住民を楽しませてくれた。そして、よく、夜な夜な飲みながら「ここに住みながら、次にやりたいことを探したらしいよ」と言ってくれた。

別に、勤めていた会社が嫌いなわけでもなかったし、仕事のやりがいも感じていた。会社から頼りにされるような実績を出せるようになってきたこともあり、徐々に名前が売れてきている実感もあった。ただ、なんとなく、そこで終わってしまうのが本当に怖かった。

やる気があって「もっとこんなことをしたい!」とか、前向きな気持ちは当時、1mmも無かった。「このままでは、人生が終わってしまう」そんな焦燥感にずっと駆られていた。今思い返してみると、とても不思議な感情だ。

毎日、夜な夜な、仲間と集まって、楽しく酒を飲み、歌い、ゲームをし、職場では一定評価をされている。お金も別に困っていない。自由に仕事をやらせてくれる裁量を持ち、働く場所は大好きな関西で、職場の人間関係もわりと良好。何が不満だったんだろう。

唯一不満があるとしたら「それが望んだ生活ではない」ということだったのかもしれない。そんなことをオーナーに話したら「似たようなことを前に住んでいた人も言っていたよ。彼も、大手企業勤務じゃなかったかな。結局、辞めたみたいだけどw」(後日、入居していた方は、今、近い界隈にいる方ということが分かるのは、また別のお話・・・)と。世の中、似たような悩みを持つ人もたくさんいることを知り、それだけで気持ちが楽になった。

シェアハウスの隣の部屋に住んでいた中国人は、とてもユニークなヤツで、時々、何かの面接を受けに行く!とかでスーツを借りに部屋に来た。ただ、髪が半分金髪だ。それじゃあ、日本企業は受からないよ、と伝えてはいたが、そもそも、受かる気あったんだろうか。北京大卒の中国では最優秀層であるはずで、英語も日本語もペラペラ。それでも彼は「中国では家賃が高すぎてやってられない。就職して思った。日本は居心地がいい。日本で居場所を築く。」彼の意志は固く、今は教育関係の仕事をしながら、副業でエンジニアをやっているらしい。頭が良ければなんでも出来るのか。

もう一方隣にいた人はサラリーマンを辞めて個人事業主をしている人だった。やたら情報感度が高く、出会い系アプリで出会う人が被ったあたりから、仲良くなった。(当時、関西で出会い系アプリをやっている人がめちゃくちゃ少なかったので、エンカウントする女性が同じだったのだw同じ場所に住んでいたし感性も似ていたのだろう。)当時、まだ流行りはじめのUBERイーツで金を稼ぎつつ、マーケの仕事でご飯を食べていると言っていた。毎朝淹れてくれるコーヒーがすこぶる美味かった。元気にしているのかな。

一番仲良かった、うどん屋で働くにーちゃんは、めちゃくちゃイケメンで、だけど脱力系。いつもテラスでタバコを吸っていて、よくご一緒させていただいた。大きな夢があるわけでもない、地元でうどん屋でも開きますわ、みたいなゆるい雰囲気が好きだった。奈良でうどん屋を開くと言っていたし、いつか関西に行く時に探してみたい。

その他にも魅力的な人がたくさんいたが「みんな自分の生活」を持っていた。出来る範囲で、出来ることをやっていて、絶妙な秩序が保たれた共同生活。めちゃくちゃ仲が良いとかはないし、込み入った話もない。でも、ふと出てくる話は「人生」とか「将来」の話で、絶妙な距離感が、とても心地よかった。

そう、長くなったが、多分、そんな彼らが羨ましかったんだ。とにかく当時の自分は「自分の生活スタイル」を手に入れたかったのだ。

あれから、4年弱。自分の生活スタイルを築きつつあった矢先、コロナがあり、世の中激変し、ようやく個人としては新しい生活を模索しており・・・

ここで、ようやくタイトルに書いた話に移るが、10月からFitbitCharge5との生活がスタートし、毎日5km以上、歩くか走るかの生活を始めたが、非常に調子が良い。毎週末ジムに行っていたものの、なかなか体重が落ちきらず、やきもきしていたが、この1ヶ月重点的にFitibitと生活をともにすることで、あっという間に痩せた。

・月初:67kg⇒65kg
・体脂肪率:18%⇒14.7%
・内臓脂肪レベル:4⇒3

「心身ともに健康でいることこそ、最大の未来への投資である」をモットーに、日々を過ごしているが、ここまで明確に成果が出ると、本当にFitbitに感謝しかない。

テクノロジーは発達していて、便利な道具は世の中に溢れている。ただ、最後は使う「人間の意志」が必要だ。望んだ生活かどうかとか、モチベーション云々だとか、当時、思い通りにならないことがあると、よく言い訳していたな、と思い返す。

おそらく4年前の自分だったら、絶対に出来ていない習慣だ。それは、今の生活が「望んだ」ものであり、納得感を持てているからコミットできるのだと思う。

ようやく4年前から思い焦がれていた「自分の生活スタイル」を手に入れたのだから、しばらく飽きるまで続けていこうと思うのであった。

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