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石徹白Life984目2020年8月28日(金)【郡上市地域循環共生圏 第1回 勉強会】
本日は、環境省の地域循環共生圏づくりプラットフォーム構築事業(http://www.epo-chubu.jp/epo/5875.html)に採択された「郡上市地域共生圏協議会」の第1回勉強会に参加しました。当日の様子は後日YouTube配信されるそうです。
0.会場と参加者
会場は郡上市総合文化センター多目的ホール。
広い会場に参加者が約30名。
9名の事務局。
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1.「環境で地方を元気に!」~地域循環共生圏の創造に向けて~
環境省 中部地方環境事務所中部環境パートナーシップオフィス(EPO中部)環境対策課 課長補佐 曽山信雄さんのお話し。
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1-1.地域循環共生圏とは
"地域循環共生圏"とは、
各地域が足もとにある地域資源を
最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、
地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、
環境・経済・社会が統合的に循環し、地域の活力が最大限に
発揮されることを目指す考え方であり、
地域でのSDGsの実践(ローカルSDGs)を目指すものです。
背景には
環境や経済、社会の課題があり、
気候変動による影響や急激な人口減少や高齢化がある。
アフターコロナ・ウイズコロナにより、一極集中の脆弱性が露見。
自立分散ネットワーク型社会が急務になっている。
国連では「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が2015年9月に採択され、
話題のSDGsも含まれています。
また脱炭素社会に向けて温室効果ガス排出の
実質ゼロを目指す「パリ協定」も2015年12月に採択され、
時代の転換点であることをお話しされていました。
https://www.env.go.jp/seisaku/list/kyoseiken/pdf/kyoseiken_02.pdf
郡上市の住民意識として、
高校生のほぼ半数が「いつまでも」または「できれば」住み続けたいと回答。
そのために、
「若者が働きたくなる仕事や職場がある」こと。
自然環境や地域文化に関する満足度が高い一方で、
「交通や買い物など日常生活の利便性」向上があげられていました。
ありたい未来の地域像を描くには、
複雑で難解な課題の中から、
地域が解くべき本質的な問題を捉えること。
住民の心に訴え、行動を喚起し、
みんなが幸せな気持ちになれる「納得感」を作る。
そのための地域循環共生圏プラットフォームという話でした。
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1-2.どうやって地域循環共生圏を構築する
https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h30/pdf/1_2.pdf
例えば、エネルギーと経済の関わりについて
・再生可能エネルギーの可能性は地方部が高い。
・地域外へ流出しているエネルギー代金を地域内循環させることで、
地域経済の活性化を図れる。
・地域新電力やインフラ企業が担い手候補
・地域経済活性化と併せて、地域循環共生圏のコンセプトに合う事業への展開を進める。
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1-3.各地での取組事例
http://chiikijunkan.env.go.jp/
鳥取県米子市、熊本県熊本市、北海道石狩市、
岡山県西粟倉村、富山県富山市、神奈川県小田原市、
沖縄県宮古島市など
地域課題の解決に資する取り組みが続々。
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そのほか
1-4.地域経済循環分析自動作成ツール
http://www.env.go.jp/policy/circulation/index.html
1-5.地域循環共生圏づくりを支援する補助事業など
https://www.env.go.jp/seisaku/list/kyoseiken/pdf/kyoseiken_shien_hojo.pdf
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2.「プラットフォームを構築する意味とは」
株式会社アール・エ 北陸(富山県)の 代表高澤康之さんのお話し。
今回の地域共生圏協議会を外部コンサルタントする会社です。
2-1.地方の問題と課題
超高齢社会であり、人口減少社会であるなど。グラフを用いて。
郡上市の転出理由トップは職業上の理由。
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2-2.地域経済振興と地域循環共生圏
ポイントはこちら。
・域内利益をあげる。
・域外からの利益を増やす。
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2-3.郡上市地域循環共生圏づくりプラットフォーム
曽山さんのお話しと重なる点も多くありましたが
どんなプラットフォームがあるのかという事例をいくつか見せていただきました。
一般社団法人 地域資源循環システム協会
https://www.rrr.or.jp/
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2-4.勉強会の提案
今回が第1回目で、今後の予定が具体的に出されていました。
9月29日(火)に第2回勉強会。
地域資源としての再エネを学ぶ
10月28日(水)に第3回勉強会。
地域の将来像を共有(マンダラのアイディア出し)
11月25日(水)に第4回勉強会。
事業アイデアの抽出と共有
2021年2月にシンポジウム開催予定。
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3.先行事例ビデオの上映(約20分間)
今回のテーマがお題目ではなく、
具体的に動いているというドイツでの事例。
住民が再生エネルギーに出資することで、
地域のエネルギー利用だけでなく、
雇用やその他の業種への波及効果。
そして、住民の意識変化につながっている。
誇りを持って幸せに暮らすことに貢献。
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休憩20分
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4.発起人である小森胤樹さんのお話し
再生可能エネルギーに投資して、儲けようぜ!という話はない。
あくまで手段。
目的は得られた利益を地域の困りごとに投資すること。
参加するメンバーで
地域循環共生圏に向かうのではなく、
隣の誰かに伝わっていくことが大切。
自分がインターネットで発信しても、住民に届かないことがある。
ここにいるような、
それぞれの特色ある団体、活動があって伝わることがある。
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5.ステークホルダーからの一言感想
・郡上市の政策で民間の意見をとりあげていく事業あり連携をしてほしい。
・地元の銀行として八幡信金に入ってほしい。→今日は都合がつかないとの連絡あり。
・ゴールが仕組み作りになりがち。ゴールは地域住民にとっての幸せが実現すること。
・ロジックだけが先行しても、地域は感情で動いている。
あの人達だけが儲かるように動いているように見られる。
内側から泥くさくやっていきたい。
・ケーブルテレビは市内唯一のインフラであり、みなさんのシゴトにも使ってほしい。
・プラットフォームを横循環することに共感している。
・普通に暮らしている地域住民にとっては、ちんぷんかんぷんである。
どれだけ自分の暮らしにつなげることができるかが大切。
・お客さんへの周知や新聞の紙面利用などでお手伝いできそう。
・2100年には、夏42度という予測あり。
冬にはスキー場も雪が全くない状況だと想像。それを想定して夏の事業開発も。
・長野県白馬村のPOW JAPANに若い従業員が共感している。
https://antenna-hakuba.com/introduce/pow/
Protect Our Winters(POW)
https://protectourwinters.jp/kikouhendo/
・ジレンマを抱えながらスキー場営業しているが、
持続可能な開発や投資を意識している。
・再エネの議論は積み重ねているが、住民に知られていない。
・地域の人が普段から使っている言葉やものを活かす。
・先行事例でハッピーエンドに終わっているように見えるが、
ネガティブ情報もある。ネガティブをつぶしながら進めていく必要もある。
・郡上市総合戦略 第2期が開始。令和2年度から6年度までの5年間。
https://www.city.gujo.gifu.jp/admin/detail/8130.html
・地域循環共生圏を市民の皆さんに知ってほしい。
小さな拠点とネットワークの形成を郡上市としても進めている。
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6.一般市民は時間が無いため、今回は発言機会なし。
次回以降も参加募集し、
さまざまな意見交換やアイディアを具体的にしていく方向性とのこと。
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7.参考資料
令和2年度 環境で地方を元気にする
地域循環共生圏づくりプラットフォーム事業
キックオフミーティング 発表資料
活動団体名:郡上市地域共生圏協議会
活動地域 :岐阜県郡上市
http://chiikijunkan.env.go.jp/pdf/204_gujo.pdf
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8.連絡先:郡上市地域共生圏協議会事務局
(郡上エネルギー株式会社内)
Email:info@gujoenergy.com
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9.大西琢也の気づき、提案
・SDGsと地域循環共生圏とは?
小学生にもわかりやすく理解できるような機会が必要。
話だけでなく、体験と紐づくことで、自分事になるだろう。
・言葉の定義や背景や方向性を共有しながら進める?
プラットフォームって何だっけ?
他にも地域や循環、共生、圏、経済とか幸せなど。
それぞれが持っている経験や考え、感情なども共有しながら、
進んでいける機会になるかが肝心ではないか。
言葉の定義だけにこだわらずとも、
置き去りにして、実は全く違う話をしていたりは残念。
・勉強会のシェア会、連動する勉強会などあったら良いなを増やそう!
月1回の勉強会はあれども、
ほぼ間違いなく当日だけでは時間が足りないだろう。
今回の勉強会のことを共有する機会を創りたい。
まずは身近なかみさんから。石徹白に住んでいる仲間から。
連動する勉強会は
例えば、発起人である小森さんやステークホルダーとされた方々の話を
聴いてみて対話するとか。
一緒にご飯を食べたり、遊んでみるとか。
公認ファシリテーターの一人として「SDGs de 地方創生」カードゲームも
遊びや対話のきっかけとして使ってみたいです。
https://sdgslocal.jp/
そこには、環境省や行政やおかあちゃんや中高生など
世代や地域や職業など越えて多様な人々がいたらいいな。
なんでもきっかけにして、やってみて、試行錯誤しながら進んでいく。
その過程が大切ではなかろうか。
楽しかったで終わらない。その先の未来へ一歩を。
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石徹白地区 公式ホームページ http://itoshiro.net/
いとしろアウトドアビレッジ http://outdoor.itoshiro.net/
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