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新しい挑戦のために、自分の器を大きくする1年に

LivEQuality代表の岡本です。家を借りられないシングルマザーに低価格で物件を貸す会社と、シングルマザーの自立を支援する認定NPO法人を経営しています。

2025年になりました。

僕はこれまでに経験したことがないような、わくわくとヒリヒリが入り混じった、いい緊張感をもった新年を迎えています。

ちょうど1年前の新年の抱負では「ゼロイチのフェーズが終わった」ということを書きました。

新しいフェーズの地固めを進めた2024年が終わり、2025年は他地域への展開やさまざまなプレイヤーとの協働を具体化させていきます。

思いや感覚が同じ仲間の強いつながりで垂直立ち上げをするゼロイチのフェーズから、より同心円状の外側にいる人たちと協働しながら大きなプロジェクトを具体化させる。

そんな挑戦をしていく新年の抱負を、2024年を振り返りながら書きたいと思います。

3歩進んで2歩下がった2024年

フェーズが変わったことを実感することが多かった2024年。

振り返ると、想定以上のスピードでさまざまなご縁がつながった1年でした。

たとえばICCサミット KYOTO 2024「ソーシャルグッド・カタパルト」で優勝したこと。年初の時点では、自分がプレゼンターとして出ることも考えていませんでした。

雑誌Forbesに大きく取り上げていただくことも起きました。

新しいリーダーを語ろうをテーマに、「みんなとだから、早く遠くにいける。新領域を拓く インクルーシブ・リーダーシップ」と題して特集いただきました。まさか自分がForbesに載ることがあるとは、想像もしていませんでした。

インパクトボンドを中心とした資金調達が順調に進み、累計で5.1億円の調達を達成することができました。投資家のみなさんを招いたギャザリングという場を開いて、新しいコミュニティをつくることもできました。

インパクト投資家の皆さんを招いて開催したギャザリング(2024年11月)

LivEQualityに関わる皆さんが一堂に会する感謝祭も開催しました。

インパクト投資家のみなさん、現場を支えるスタッフ、応援してくださるみなさん。それぞれの立場や垣根を超えてつながる場をつくれたことは、僕にとって大きなことでした。


事業面でも、支援する母子は1年で10世帯増え、27世帯・65名のシングルマザーとそのお子さんに住まいを提供できるようになりました。受益者数にして1.5倍以上のびたことになります。

うれしい報告もありました。

以前LivEQualityの物件に入居していた方が、別の街に移住して看護師を目指すことになったので、直接挨拶がしたいと僕に会いに来てくれたんです。

彼女は当時、困り果ててネットで見つけた情報を頼りにLivEQualityに連絡をくれました。職歴がなかったこともあってはじめは苦労されたのですが、資格を取って就職。自立してLivEQualityの物件からはすでに卒業していた方でした。

ずっと働き続けられるようにもっと力をつけたいと前向きに挑戦する彼女の姿は、とてもすてきなロールモデルだなと感じて、僕も本当にうれしくなりました。

想定外のすばらしいことがたくさん起きた一方で、新しいフェーズに入ったからこその苦しみもありました。

新しいご縁に恵まれる中で、価値観のずれや伝わらない言葉や思い、ソーシャルセクターとビジネスセクターの優先順位の違いなど、うまくいかないことがたくさんあったことも事実です。

僕の時間の使い方も、外部への発信や連携が増えた分、内部のコミュニケーション量が減ってしまった部分がありました。

全部がうまくいったわけではない。

感覚としては「3歩進んで2歩下がった。けど、なんとか1歩は確実に進めた」そんな1年でした。

今ある現場を深めながら取り組む新しい挑戦

ゼロイチの立ち上げ段階から、1から10をつくる新フェーズの準備を進めた2024年。

2025年は、外部のさまざまな組織・プレイヤーとの連携プロジェクトを具体化していきます。

自分たちの強みと価値を磨き込みながら、それを共有できる方々とつながって協働を加速させる。他の地域への展開も視野に入れていきます。これは大きな挑戦になると感じています。

もちろん名古屋での支援も変わらず深めていきます。支援の現場を担う僕たちは、どうしても目の前に困っている人たちがいるので、どこまでも深い支援をしたくなってしまう。

それは大切なことだし、本気で取り組んでいるからこそ生まれてくる感情です。

でも、自分たちにしかできないモデルをつくることはやめようと決めています。他の地域にも広げられるものをつくりながら、深めるところは深める。この両立はできるはずです。

自分たちのどこの部分を大切にして、どこの部分は他のプレイヤーやその地域のやり方をいかすのか。それを考えることで、むしろさまざまな支援モデルを構築していけると思っています。

そうやってお互いに学び合える現場が増えることで、名古屋の支援をよりよくすることにもつながっていると僕は思っています。

新しい挑戦に、わくわくしています。

それと同時に、身軽に脇目も振らずに突っ走る時期が終わることへの緊張感を感じています。

何もかも通じあった仲間たちだけでなく、もっと同心円状の外側にいる方々や、大きな組織と連携していかなければならない。

2024年にも感じたこのフェーズの違いが、より色濃く課題となって現れる1年になるだろうと想像しています。

年初のいま、自分にできるだろうか?という気持ちと、いい仲間たちが集まってくれているからこそ僕たちならできると信じる気持ちが同居しています。

僕の覚悟というか、腹決めをまた深くして、自分の器を大きくしなければいけない。そう強く感じています。

ただここを乗り越えれば、またまったく違う未来が見えてくるはずです。

気を引き締めて、これまで通りご縁を大切に頑張っていきます。

どうかみなさん、今年もよろしくお願いいたします。

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