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#107 モンゴルでのトライアルでのトラブル|あいつが消えた
さて、昨日までに海外でプレーする時に必要なメンタリティの話をしました。
海外に出て、特にアジア圏ではある意味で日本人というのは一つの確立されたブランドです。
丁寧・忍耐力・真面目・働き者
こんなイメージがあると思います。
ブラジル人とか聞くと
強そう・得点能力・足元の技術
とかそういうイメージを浮かべますよね。
そんな感じでイメージがついているので、相手が僕ら日本人に対してどんなことを求めているのかを察することは大切だと思います。
"違い"
をどこで生み出すのかが大切です。
海外でのメンタリティの話に関しては後日、まとめとして重点を書きたいと思います。
さて、昨日お話ししたモンゴルでトライアルを受けていた時のトラブルについてお話ししたいと思います。
よかったらモンゴルでのプレー映像、見てください。(モンゴルでの最終シーズン 2019年)
まず、僕は海外で契約を取る場合に、事前に契約が決まっていることはほぼありません。
現地に行って、そこでどうなるのか。
最初こそ海外に対しての不安はありましたが、もう慣れてしまいました。
1番初めは、ろくに英語も話せないのに一人で日本の裏側にあるアルゼンチンまで行ったので、アジア圏ならなんかあったら別に帰れるでしょ。
くらいの感覚です。
(アルゼンチン行きは「トランジットフォーアルゼンチン」なんていうカタカナ英語のみで行きました。ヒューストンの空港で寝過ごしたらもう空港で死ぬと思ってました。笑)
さて、モンゴルのウランバートル空港へ到着し、仲介人が迎えにきてくれます。
たいして知らない人の車に乗り込むとか普通に考えたら常軌を逸しています。
アルゼンチンでは空港に到着して早速、拉致られそうになりました。「こっち、こっち!」という感じで連れて行かれていた僕を
仲介してくれたモネールが助けてくれました。
日本でもお馴染みのモネールダンスのモネールですね。さんまさんの天国と地獄という番組で一躍有名になりましたよね。
はじめてのアルゼンチン、彼の車の中での会話が忘れられない。
「Buenos Aires(首都・ブエノスアイレス)は日本語で良い 空気という意味でブエノスアイレスはいつも良い天気が多いからそういう風に名付けられているんだよ〜」
と、その日は土砂降りの大雨でした。
そう、海外では何をするにも気をつけないといけません。
そんなこんなでモンゴルでは無事に滞在先に到着しました。そこからテストを受けます。
そして、数日経つと滞在場所を変えるという事で僕らは移動しました。
正直、めっちゃ広くて快適なアパートの一室でした。景色も最高でした。
仲介人をしていたのはカナダ人で、前年までモンゴルでプレーしていた選手でした。
ある日、彼は
「VISAの関係で中国に2日だけ行ってくる」
と告げて、モンゴルを離れました。
まあ海外に滞在する上でVISAは重要なので、トライアル中、まだ数日しか経ってないのにいなくなるなんて…と思いつつも
彼の帰りを待ちます。
1週間が経つ。帰ってこない。
そして、連絡を取っても返事が来ることはありませんでした。
僕らだけでなく、彼はアフリカ系の選手たちも同時にコーディネートしていました。
その選手たちにも
「あいつどこ行った?」なんで話をするのだけれど、誰もわからないという。
数日後、Facebookで衝撃の事実を知る。
彼は他にも多数、トライアルのコーディネートをしてお金を稼いでいた。
そして、そのうちの数人が
「彼に騙された」ということをFacebook上に書いていました。
彼はトライアルのコーディネート費用を集めて、中国ではなく自分の母国・カナダに帰っていたのです。僕らを取り残して。
こういう経験からも、誰を信頼するかはとても大切です。
騙された!
といえばそれまでなのですが、今の僕の経験を踏まえていうと
調べ不足
が正解だと思う。自分の人生だし、自分がチャレンジをしたくて海を渡ったのだから、そういうトラブルに対して時間を費やすよりは今できる目の前のことに集中するべきだと思った。
滞在先はあるし。
アパートのオーナーに確認すると、支払いはされているようだから、チームが決まるまではありがたく寛がせてもらおうと。
一応、アパートのオーナーには
「この部屋の持ち主、逃げちゃったけど」
とは伝えた。
あの時から3年が経ったある日、そいつがモンゴルへ帰ってきた。まさか僕がまだモンゴルでプレーしているなんて思ってもいなかっただろう。
そして、モンゴルのリーグで再びプレーをしている。
ある日の試合で彼が対戦相手としてあらわれた。
僕がマークをする瞬間が来た。
だから耳元でこう言った。
「やー!ブラザー久しぶりじゃないか!覚えてる?だいぶ中国でVISAの延長に手こずったみたいだね。」
苦い顔してる。
「冗談だよ!よろしくね!」
過去のことに囚われていても何もいいことがない。いま対戦相手として再会した彼とのプレーを楽しむ方がよっぽど良い。
大事なのは今であり、これからだ。
海外にいると、思わぬトラブルが日本よりも多く発生します。
何かをやろうとアクションを起こすことは日本よりも容易だと思います。
しかし、信頼のおける仲間を見つけることというのは容易ではありません。
ある意味、それを見つけられたらうまくいく事が格段に増えると思います。
幸い、僕はその後モンゴルで生活していく中で多くの友人と出会い、助けてもらいました。
僕はモンゴルの人たちがとても大好きです。
だからこそ、モンゴルに何か還元したいと思い、
女子代表チームのコーチをさせてもらったり、シューズの寄付をさせてもらった。
(タイ・ブリーラムでの大会にも読んでいただいて本当に感謝でした。)
モンゴル男子代表へアシックスシューズ、滑り止め靴下のジオカグリップスを全選手・スタッフへ提供。
本日も読んでいただき、ありがとうございます。
記事が面白かった!もしくは何か気づきがあれば投げ銭いただけたら嬉しいです。毎日書いていくエネルギー、もしくは執筆のお供となるコーヒー代になるかもしれません(笑)
海外では本当に多くの学びや気づきを与えてもらっています。
特に僕はサッカー選手、ということだけではそれほど伝えられることは多くない。
けれど、サッカーをしながら世界を知った。世界の人たちと触れ合うことができている。
(写真1 カンボジアではAEDの寄贈も叶えた。)
うまく行かないこと、狂うほどに嬉しかったことなどなどたくさんある。
発展途上国での生活の多い僕は、日本の良さ、また改善した方が良いと思う部分も見えてくる。
そんなことを僕のNoteやSNSを通じて知ってもらい、みなさんの生活に役立てていただけたら嬉しく思います。
これからも大好きなサッカーを通して、アジアの人たちとふれあい、何か彼らのプラスとなるようなアクションができたらなと思っています。
また、女子のスポーツ環境についても関心を持っています。モンゴルでは男女による環境差がありました。
ここ、ラオスでも同じです。
京都紫光サッカークラブ Ladiesの外部アドバイザーもさせていただいていますので、そうした女子スポーツ環境の整備、構築にも携わらせてもらえたらと思っています。
コーヒー代、なんて言いましたがこちらではコピー製品にはなりますが1,000円でボールが買えます。
ここで書きながら集まったお金で子供達にボールを渡していこうかな、なんて思っています。
それでは、また明日!
みなさんコロナに感染しないように手洗い、うがい、密を避けるということは忘れないでくださいね(^^)
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