0→1フェーズのプロダクト作りで参考になった書籍紹介
こんにちは。IVRyでプロダクトマネージャーをやっている神山です。
今回のnoteでは私が0→1のプロダクト作りにおいて参考にした書籍について紹介していきます。
経歴
私はプロダクトマネージャーとして、前職は飲食ドメインのバーティカルプロダクトを担当し、現職(22年11月〜)では電話自動応答サービス「IVRy」というホリゾンタルなプロダクトを担当しています。
前職では飲食店に向けた集客系の新機能を模索する日々を送っており、顧客発見→課題定義→ソリューション検証に取り組んでおりました。
現職のIVRyでもまだ世に出していない新規プロダクトを担当しており、入社以来ずっとそこの仮説検証をやっております。
まさに弊社代表の奥西noteで紹介されていたPSF(プロブレムソリューションフィット)フェーズに取り組んでいたので、私が前職と現職で経験したことや参考にした文献をご紹介できればと思います。
結論:参考にした書籍
いきなり結論ですが、アジェンダごとに私が参考にした書籍をまとめました。
アジェンダごとに私が何をやってきたのか、どんなポイントで参考になったのか、について解説していきたいと思います。
課題の発見
前職で新しい集客プロダクトを模索しているとき、ターゲットとなる顧客や課題の解像度を上げるためにインタビューを重ね、どんな顧客がどのような課題を持っているのか?その課題はどのくらい解決する価値があるのか?を定性調査しておりました。
このプロセスでは「解像度を上げる」を参考にさせていただいていました。
厳密にいうと、当時本は発売されてなかったので前身となるスライドを参考にしておりました。
前職時代は担当していたプロダクトのセールス出身だったのである程度業界や顧客解像度が高い状態だと思っていましたが、さらに2段階くらい深く掘り下げる必要性に気づくことができました。
同じように「リーン顧客開発」もソリューションを作る前に顧客・課題解像度を高める必要性や、その手法論について言及している本です。
具体的なインタビューの質問項目も詳しく載っていて、インタビューでの発言を鵜呑みにせずに課題を抽出する方法が書かれています。
上記の2冊の本を読むことで、顧客や課題を分かった気にならずに深ぼる必要性と手段のヒントをいただきました。
もちろん読んですぐ全てがうまくいったわけではないですが、取り組みの指針になりました。
ソリューション検証
ソリューション検証は、MVP検証と呼ばれるような段階です。
ソリューション検証の段階では、①ユーザーに売れるのか?②ユーザーにとって使いものになるか?のざっくり2段階の検証が必要です。
①ユーザーに売れるのか?
売れるものかどうかを検証せずにプロダクトや機能を作ると、せっかく作ったのに全然売れないってことがよく起きます。
私も過去に作ったものが全く売れない,使われない失敗をしてきたのですが、「Google×スタンフォード NO FLOP! 失敗できない人の失敗しない技術」を読んで、Right it(適切に実現すれば市場で成功するアイディア)を見つける重要性を認識しました。
Wrong it(たとえきちんと作ったとしても市場で失敗する、間違ったアイディア)を作っても意味がないため、作り込んでしまう前にRight itを探そうという内容です。
実際に私が実践したのは「プロダクトの価値とプランが盛り込まれた営業資料を作って提案して反応を見る」という手段でした。
いざやってみると、我々がプロダクトや機能を通して提供しようとしているアウトカムに対して、定性的に生々しい反応を見ることができます。
営業資料を作る作業はめちゃくちゃ低コストでできるし、作ったら売れるものなのかをある程度検証できる(100%ではないが進んでる方向性が合ってそうなのか?はわかる)のでお薦めしたいです。
営業資料以外にもユーザーに売れるのか?を検証する方法はいくつかあるので、プロダクトの性質ややりやすい方法を模索するのがいいと思います。
②ユーザーにとって使いものになるか?
ユーザーにとって使いものになるか?は所謂ユーザビリティテストを指します。
ユーザビリティテストとは、ユーザーさんに、ある「状況」と「ゴール」を与えてからインターフェイスを使ってもらい、使い勝手が悪くないかをチェックするというものです。
そしてそのプロダクトや機能の効果,効率,満足度の3つの度合いを明らかにする検証します。
IVRyのユーザビリティテストでは、1,2スプリントくらいで実現できるプロトタイプを作ります(IVRyではよくおもちゃを作ると表現しています)。
IVRyでは特定の顧客や社内メンバーを中心に実験的にプロトタイプを使ってもらい、アンケートやインタビューを通じて満足度のフィードバックをいただき改善サイクルを回しています。
このユーザビリティ検証で私が参考にしたのは、「UXデザイン 入門」です。
実はあまりユーザビリティ検証に関しては経験が多くなかったので、初学者向けの本を参考にしました。
この本では、どのようにタスクを設計しユーザーにさんに使ってもらうのか、を事例を交えて具体的に言及してくれています。
また、改善サイクルを回す部分については「LEAN UX」も参考にしました。
当時無知な私はソリューションテストにはある程度期間(1ヶ月くらい?)が必要だと思っていました。実際にある程度のユースケースを網羅された機能を作らないといけないと思っていたし、リクルーティングも必要だし、インタビューをしないといけないし、、、やることありすぎるなぁと。
しかし、LEAN UXを読んでもっとライトに素早く検証する手段のヒントをもらい、1スプリント(1週間)で検証→振り返り→修正を行い、体験の改善ができるようになりました。
いかに早く仮説検証をできるのか?のヒントがたくさんあるので「LEAN UX」はめちゃくちゃお薦めです。
番外編
私はIVRyに入社以降、音声認識系のプロダクト作りに取り組んでおり、世の中では当たり前になっていない新しい体験作りをしています。
まだ世の中に出せてない機能ですが、ビジネスと労働の今の当たり前を進化させるべく、に今まさに仕込んでいるところです。
そんな音声UXの作り込みや体験改善の部分は「音声UX」と「デザイニング・ボイスユーザーインターフェース」を参考にさせてもらいました。
比較的新しい分野なので検証の仕方や体験作りのヒントがたくさんあって非常に参考になっております。
最後に
いかがでしたでしょうか。
プロダクト作りの初期フェーズで参考にした書籍を紹介させてもらいました。
IVRyは今後マルチにプロダクトを展開していくので、0→1のプロダクト作りできるチャンスがたくさん転がっています。
興味ある方は是非お気軽にご連絡ください!
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