人生の停泊所. 風を待つ港町、伊豆稲取。
「風を思い出したいときに、あの街に行くんだ。」
人生には、色んな日があります。
脇目も振らず、目の前の仕事に没頭する日。
何にもやる気がなくて、ぼーっとしてる日。
嬉しいことがあった日。
色々です。
進みたい道が見えているときには良いけれど、
生きていると、道が見えなくなる時もあります。
「あれ、私、何がしたいんだっけな。」
周りのみんなは、何かに打ち込んでいるようで、
楽しんで生きているようで。
道を探して、ネットで調べたり、人に相談したり。
でも、何かしっくりこない。
そんな時があります。
だって人間ですから。
そんな時、この街はあなたのお役に立てるかもしれません。
あなたの心の中に吹く風を思い出すために。
美しい街です。とっても。
人口5000人ほどの、小さな小さな港町に。
屈託なく笑う漁師さんたち、
黙々と土と対話する農家さんたち。
元気に動き回る若者たち、
色んな人がいます。
海の見えるシェアオフィスでは、波と風の音を聞きながら作業ができて。
気晴らしがしたくなったら高台に登って、
見渡しきれないほどの空と海をぼーっと眺めて。
海から山まで、小さくまとまっていて。
人はまばらで、余白に満ちていて。
1秒がゆっくりと引き伸ばされたように、時は漂っていて。
自然のリズムの中で、都会の喧騒の聞こえないところで、
深く息を吸って過ごしていると、
自分の感覚が取り戻されていきます。
そういえばこの街は昔、「風待ち港」と言われていました。
江戸時代、大阪と江戸を帆船で行き来していた頃。
商船がこの港に立ち寄り、良い風が来るまで、
船乗りたちはしばし街に滞在していました。
街の人との交流を楽しみつつ、ひとたび良い風が吹けば、
「よっしゃ行くか」と出航です。
今でこそ帆船はないけれど、
代わりに、人生という大海原を旅する人々がいます。
地図のない世界で、自分の心をコンパスに、
己が道を生きていく人々。
それはとても自由で豊かな生き方であり、
同時に、不安とも隣り合わせな生き方でしょう。
正解がないのですから。
向かいたい道が見えなくなったときには、
どうぞこの街に立ち寄ってください。
いくらでも滞在してくれてよくて、
好きに佇んでいると、必ず、風は吹いてきます。
良い風が吹いたら、また出発すれば良いのです。
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気が向いた方は気軽にご連絡くださいな。
気が向いたらまた更新します。
良い旅を〜!