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物事を推進させる勝手

 物事を進めたり、アイデアをカタチにしようとする時、「勝手にやる(もしヘマをしてしまったら謝罪する)」という心構えが有効になることが多い。振り返ってみると、週末でスタートアップを体験するStartup Weekend(以下SW)の海外開催も、中本が勝手にやってしまった(&グローバル本部から怒られた)事例の一つ。というわけでマレーシアから戻った今、それを解説していこう。

 勝手にやることの価値の一つ目は、時間の短縮。新しいことを始める際、関係者に許可を取るのは当たり前のこと。けれども、許可を入念に取ろうとするあまり、結局何も始まらない、進まないという状況は多々。

 例えば、週末関係者の愛するSWは基本的に、その運営メンバーが住まう地域で開催されるもの。もし和歌山県に住んでいれば、和歌山で開催するのが当たり前。だからこそ、日本人が国外でSWを開催するのは通常あり得ない。

 本来なら、グローバル本部に「日本人を連れ出して国外で開催したい、相談させてもらえない?」と連絡するのが筋。けれども、それだと調整に時間がかかり過ぎることが予想されたので、承認を得るのではなく、事後報告という形で開催することに(あれは思い返せば2017年…無茶やったなぁ…)。

 勝手にやることの価値の二つ目は、責任感の醸成。何か新しいことを勝手に始めた場合、もちろん全ての責任は自分にある。その結果、圧倒的な「自分ごと感」が芽生え、プロジェクトを最後までやり遂げる原動力が生まれていく。

 2017年当時、既にSWを全国で頻繁に開催していた経験から、海外でも再現できる自信こそあったものの、国内とは異なるリスクの存在も多々想定され、全てが安全に進行するかどうかは不安でいっぱい。

 けれども、そこでグローバル本部に相談せずに始めた以上、絶対に失敗できないという強い決意が芽生えることに。海外に飛んで現地の方々にヒアリングを重ね、あらゆる場所の下見を行い、リスクを一つ一つ洗い出して対策を練ることに。もちろん、それでも予想外の出来事も起こって波乱万丈だったけれども、責任感があったからこそ最後までやり遂げることができたのだと心から思う。

 勝手にやることの価値の三つ目は、創造力の育成。何か新しいことを始める際、既存の枠にとらわれず自由にアイデアを試せる環境が整うと、これまで閉じ込められていた独自の発想や手法が発揮されやすくなるもの。

 海外でのSWを開いた際、現地について学ぶ機会を即興で作り上げることに。現地のスタートアップコミュニティと連携し、その土地ならではの課題に取り組むワークを追加するなど、日本ではなかった取り組みの誕生も。

 もちろん、SWのフォーマットは全世界共通だからこそ、週末以外の部分で調整した、というオチはありつつも、それでも枠組みを超えてチャレンジができたことが、今の中本の行動力にも繋がっている。

 もちろん、勝手にやることは万能薬ではないことは注意が必要。時には周囲の反発を招くこともあれば、逆に調整が難航したり信頼関係が棄損することも多々。けれども、何か新しいことを生み出そうとして、にっちもさっちもいかなくなって、停滞している時こそ、「勝手にやる」といったアプローチを採用していこう。

 それは時間を短縮し、圧倒的な責任感を芽生えさせ、そして新しい未来を生む創造の種こそが勝手。というわけで締め括りはいつもの No Talk, All Action!!!

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