世界に開くお婆様
今時のお婆様は世界に開かれているのだろうか、と思わずにはいられない出来事があった。バスに乗った際、お婆様がスマホでLinkedIn(※ビジネス版Facebookのようなもの)を英語で閲覧する姿を目撃してしまったのだ。というわけで今回はお婆様の行動背景を考察してみよう。
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一つ目の可能性、お婆様はお仕事を探していた可能性がある。英語圏ではLinkedInを用いてお仕事探しをすることは一般的。となると、お婆様はかつてはグローバルに活躍した経歴を持っており、年金だけに満足できず大海原に身を乗り出そうとしているのかもしれない。
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二つ目の可能性、お婆様は家族の様子を見ていた可能性がある。もしかするとお婆様のご子息・ご息女は世界で活躍しており、一緒に生活していないのかもしれない。けれども、どんな活躍をしているのか気になってしまい、ついついLinkedInで彼らの動向を追っていたのかもしれない。
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三つ目の可能性、お婆様は日本人ではない可能性がある。見た目こそ日本人ではあるものの、海外で生まれ育って英語が母国語であるが故に、日本のコミュニティやニュースに溶け込み辛いと感じ、オンライン上で最も自然体でいられる空間を探していたのかもしれない。
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どれもこれも勝手な妄想で、恐らく真実から程遠い可能性は否めない。ただテクノロジーは発展し続け、グローバル化を促し、人と人と、人と情報との間にあった断絶を埋め続けているに違いないと感じずにはいられなかった。お婆様のスタンドアローンではない老後が安らかならんことを。
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