調達額アップの要素
「どうしてあのスタートアップは、最初からあんなにも大型の資金調達ができるのでしょうか?」という質問が飛んできたので、今回は資金調達に影響を与える三つの要素、市場、チーム、アクションの観点をお伝えしたい。
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調達額に影響を与える一つ目の要素、市場。市場が巨大であれば、スタートアップがスケールした際に得られる利益も大きくなるため、調達額が増える傾向に。また、市場が急成長していてトレンドに乗っている場合、スタートアップが参入する余地が広がり、投資家からの資金も集まりやすくなる。
あるVCの方が「バブルに乗れば、調達額は自然に増えますよ」と口にしていたり、シャオミの創業者も「風が吹く場所に立てば、豚でも空を飛べる」と語っているように、市場が資金調達に与える影響は非常に大きいの。
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調達額に影響を与える二つ目の要素、チーム。特に大きな調達額に結びつきやすいのは、起業経験があり、M&AやIPOなどのExitを経験したメンバーがチームにいるケース。もちろん、そうした経験がなくても、業界内での強力なネットワークや専門的な技術力を持つメンバーがいると、事業の進展がスムーズになると考えられ、調達額の増加に繋がっていく。
例えるなら、ミカンを大成功させた人がチームに加わっていると、同じ柑橘類のレモン事業にも資金が集まりやすくなったり、あるいは柑橘類の権威が協力していると信頼が高まる、というようなもの。
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調達額に影響を与える三つ目の要素、アクション。専門的な用語ではPoCの実行やPoB(トラクション)を獲得できているかどうかが調達額に大きな影響を与えるものの。アイデアが技術的に実現可能かを確認していたり、顧客が存在するか(売上やユーザーが見込めるか)を確かめていると、投資家もリスクを取るハードルが下がるもの。
例えるなら、レモン事業に対して顧客との契約が取れていたり、研究室での実験が成功していれば、より大きな資金が投じられやすくなる、というようなもの。
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初期段階でより大きなお金が集まる要素は三つ。アイデアが挑む市場、アイデアをカタチにするチーム、これまで築いてきたアクション。資金調達を考える際は、自分たちがこの三つの要素をどの程度満たしているかを確認していこう。アイデアに対してお金を集めたい皆様の参考となりますように。