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あったらいいなは
「あったらいいなは、なくてもいいな」という言葉は、アイデアをカタチにする際に重要な指針の一つ。「あったらいいな」を形にしている企業様には申し訳ない気持ちになりつつも、今回はこれを三つのポイントで解説していこう。
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一つ目に、「あったらいいな」が推奨されない理由として、仮にそれを元に製品やサービスを作り上げたとしても、「なんとなくあったらいいなぁ」という曖昧な気持ちでは、お金を払う顧客が現れにくいから。
例えば、ミカンの皮をむくときに手が黄色くならない何かが「あったらいいなぁ」と思っても、結局、食べ終わった後に手を洗えば解決する話なので、「なくても困らない」となってしまい、製品やサービスを準備してもお金を払う顧客は不在になってしまうようなもの。
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二つ目に、「あったらいいな」が推奨されない理由として、仮にそれを元に製品やサービスを作り上げたとしても、フィードバックが得られにくくなる可能性が高いから。「どうしても解決したい!」という強い感情があれば、人は構想や試作品に対して積極的にフィードバックを返してくれるものの、特に感情が揺り動かされていなければ、特に本気でコメントを返そうとは思わない。
例えば、「美味しいミカンの産地をマッピングするミカンMap」という地図アプリを考案したとする。けれども、「あったらいいなぁ」ぐらいの感情であれば、もし仮にアイデアを伝えても、試作品を見て触ってもらっても、「生産者の顔も地図上で見れたらいいんちゃうかな?」といった適当なコメントが返ってきて、アイデアは明後日の方向に向かってしまうようなもの。
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三つ目に、「あったらいいな」が推奨されない理由を挙げようと思ったものの、そもそも顧客の感情の強さが弱すぎて、お金につながる確率が低く、加えて試作品に対するフィードバックも適当になったり、そもそも試作品を使ってもらえない事態に陥ることもある、という二つの理由で十分そうなので、今回はこれにて説明は閉幕。
本当に顧客が求める「なくてはならない」で勝負すること。それを解決することで、顧客が泣いて喜んでお金を払ってくれること。それを実現することで、夢中になって継続して使ってくれるユーザーが生まれること。この観点を忘れずに、アイデアをカタチにしていこう。