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初期の資金調達の形たち

 昨夜、マレーシアのクアラルンプールで活躍中の女性アントレプレナーの皆様とオンライン座談会を開催することに。その中でも特に話題に上ったのは、スタートアップの初期資金調達に関する様々な方法。というわけで今回は、ご参加できなかった皆様のために、特に印象に残った事例をいくつか紹介したい。

 一つ目の初期の資金調達方法は、起業体験イベント「StartupWeekend」(以下SW)でのエンジェル投資家との出会い。ある御方は、ペナンで開催されたSWに参加し、そこで審査員を務めていたエンジェル投資家と知り合い、その後出資の打診を受けたそう。実はこのような出会いは海外に限らず、日本国内でもあり、「実はあの時の審査員の方から…」というエピソードを時々耳にするもの。

 ただし、全てが理想的な展開になるわけではなく、注意も必要。中には投資額が小額であったり、スタートアップの成長(Jカーブ)を目指さず、短期的な収益を求めるプレッシャーをかけてくる投資家も。資金を提供するよ、といった甘言に惑わされることなく、投資家の特性や目的を慎重に見極めることが重要とのこと。

 今回はミカンの例えは割愛。むしろマレーシアなのでドリアンで例え話を入れなくてはと思う今日この頃。

 二つ目の初期の資金調達方法は、SNSを活用してエンジェル投資家と出会った事例。コロナ禍で流行した音声SNS「Clubhouse」を使い、ひたすらスタートアップ関係者が集う部屋に参加し続け、アイデアを聞いてもらい認知を広げるところから始めることに。その後、得た情報を基に無数のオンラインピッチイベントに挑戦。

 最初は全く入賞しなかったものの、挑戦をする度に審査員にDMで連絡を取り、何が不足していたのか、どこを改善すべきかを根気強く相談し続けることに。その結果、アイデアもプレゼン資料もブラッシュアップされ、最終的にはエンジェル投資家の紹介を受け、資金調達に至ることに。

 今回はミカンの例えは割愛。むしろマレーシアなのでパーム(油ヤシ)で例え話を入れなくてはと思う今日この頃。

 三つ目の初期の資金調達方法はエンジェル投資家が集まるマッチングプラットフォームを活用した事例。ある御方は、そのプラットフォームで700名以上の投資家に一人一人DMを送り、自身のビジョンや情熱を詳細に記して伝え続けることに。その結果、約一割(70名ほど)との面談の約束を取り付け、さらにその中の数名と最終的な交渉を行い、資金調達に辿り着いたとのこと。

 その後は、さらにVCにもアプローチをかけ、100社以上に挑戦して1社から出資を得るという1%未満の成功率を成し遂げました。エンジェル投資家以上に厳しい目線で審査を続ける方々と何度も面談を重ねる中で、ピッチの改善点を洗い出し、自身のスキルも向上させられたとのこと。

 今回はミカンの例えは割愛。むしろマレーシアなのでマンゴスチンで例え話を入れなくてはと思う今日この頃。

 ご活躍の皆様のお話からも分かるように「行動を起こすこと」、そして「出会いを作り出すこと」が資金調達には欠かせない。スターバックスも最初の資金調達までに約200人に断られた、Googleも最初はピッチを300回以上した、という有名なエピソードがあるように、根気強い努力と行動こそが成果を生む。

 今回の座談会では、他にも「なぜマレーシアを選んだのか」、「マレーシアの魅力と課題は?」「どうやってアイデアを生み出したのか」、「仲間の集め方は?」、「MVP(Minimum Viable Product)をどう定義したのか?」「ピボットの基準は?」など、興味深い話題がたくさん出たので、また時間がある時に整理をしてエッセンスをお届けできれば嬉しく思う。

 そして最後の締め括りはもちろん、日本であれ、マレーシアであれ、アイデアをカタチにしたいと願うなら、資金を調達したいと願うなら、つべこべ言わず行動あるのみ! "No Talk, All Action!!!"

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