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きょうの金匱要略 2/15 雜療方 第二十三(1)

論一首 脈證一條 方二十二首
退五藏虛熱四時加減柴胡飲子方
(五藏の虛熱を退く。四時加減柴胡飲子の方)
冬三月加柴胡八分
白朮八分
大腹檳榔四枚 并皮子用
陳皮五分
生姜五分
桔梗七分

春三月加枳實 減白朮 共六味

夏三月加生姜三分
枳實五分
甘草三分 共八味

秋三月加陳皮三分 內八味
右各㕮咀 分為三帖 一帖以水三升 煮取二升 分溫三服 如人行四五里進一服
如四體壅 添甘草少許 分作三小帖 每小帖以水一升 煮取七合 溫服
再合為一服 重煮都成四服

※季節によって加減する珍しい薬方です
※大腹檳榔 大腹皮のこと

長服訶梨勒丸方
訶梨勒 燥
陳皮 厚朴各三兩
右三味 末之 煉蜜丸如梧子大 酒飲服二十丸 加至三十丸

※訶梨勒 熱帯にある植物の実で、タンニンが多く含まれる。魔除けにも使われたとか。

三物備急丸方
大黃一兩
乾姜一兩
巴豆一兩 去皮 心 熬 外研如脂
右藥各須精新 先擣大黃 乾姜為末 研巴豆內中 合治一千杵 用為散
(右の藥、各々須らく精新にすべし。先ず大黃、乾姜を擣きて末となし、巴豆を研りて中にいれ、合わせ治ること一千杵、用うるには散と為す)
蜜和丸亦佳 密器中貯之 莫令歇
(蜜に和して丸するも亦佳なり。密器中に之を貯え、歇さしむる莫れ)
主心腹諸卒暴百病 若中惡客忤 心腹脹滿 卒痛如錐刺 氣急口禁 停尸卒死者
(心腹の諸の卒暴百病、若しくは中惡、客忤、心腹脹滿、卒痛して錐にて刺すが如く、氣急、口禁、停尸、卒死の者を主る)
以緩水若酒服大豆許三四丸 或不下 捧頭起 灌令下咽
(緩水若しくは酒を以て、大豆許、三四丸を服す。或は下らざれば、頭を捧げ起こし、灌いで咽に下らしむ)
須臾當差 如未差 更與三丸
(須臾にして當に差ゆべし。如し未だ差えざれば更に三丸を与う)
當腹中鳴 即吐下便差 若口禁 亦須折齒灌之
(當に腹中鳴り、即ち吐下して便ち差ゆべし。若し口禁せば、亦須らく齒を折って之を灌ぐべし)

※中惡 ガス中毒など
※客忤 精神的な刺激によって驚いて起こる病
※卒痛如錐刺 急に錐で刺すように痛い
※氣急口禁 呼吸が速くなって、口をつぐんで開けなくなる
※停尸卒死 仮死状態

ここまでくると、金匱要略もそろそろお終いだなという感じです。


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