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きょうの金匱要略 1/12 瘡癰腸癰浸淫病脈證并治 第十八(9)

問曰 寸口脈浮微而澀 法當亡血 若汗出 設不汗者云何
(問うて曰く、寸口の脈浮微にして渋なるは法當に亡血、若しくは汗出づべし。設し汗せざる者は云う、いかんと)
答曰 若身有瘡 被刀斧所傷 亡血故也
(答えて曰く、若し身に瘡あるは、刀斧を被りて傷つけられ亡血するが故なり)

病金瘡 王不留行散主之
王不留行散方
王不留行十分 八月採
蒴藋細葉十分 七月七日採
桑東南根自皮十分 三月三日採
甘草十八分
川椒三分 除日及閉口者 汁
黃芩二分
乾姜二分
芍藥二分
厚朴二分
右九味 桑根皮以上三味燒灰存性 勿令灰過 各別杵篩 合治之為散 服方寸匕
(右九味、桑根皮以上の三味を灰に燒きて性を存す。灰にし過ぎる勿れ。各別に杵き篩い、 合して之を治めて散と為し、方寸匕を服す)
小瘡即粉之 大瘡但服之 產後亦可服
(小瘡は即ち之を粉し、大瘡は但之を服す。產後も亦服すべし)
如風寒 桑東根勿取之 前三物皆陰乾百日
(如し風寒には桑東根、之を取る勿れ。前の三物皆陰乾すること百日)

※王不留行(オウフルギョウ) ドウカンソウ
※蒴藋(サクカク) ソクズ、スイカズラ科ニワトコ属の多年草。『ハリーポッター』でニワトコの杖がありましたね。

排膿散方
枳實十六枚
芍藥六分
桔梗一分
右三味 杵為散 取雞子黃一枚 以藥散與雞黃相等 揉和

排膿湯方
甘草二両
桔梗三両
生薑一両
大棗十枚
右四味 以水三升 煮取一升 温服五合 日再服

※大塚先生は、化膿の進行に合わせて最初は排膿湯を用い、進んだら排膿散を用いると使い分けたそうです。一方、排膿散を身体上部、排膿湯を身体下部に用いる、という考え方もあるとのこと。

浸淫瘡従口流向四支者可治 従四支流来入口者 不可治
(浸淫瘡、口より流れて四支に向う者は治すべし。四支より流れ来たりて口に入る者は治すべからず)
浸淫瘡 黄連粉主之

※浸淫瘡 大塚先生は丹毒ではないかとしています。


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