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きょうの金匱要略 12/11 驚悸吐衄下血胸滿瘀血病脈證治 第十六(2)

亡血不可發其表 汗出則寒慄而振
(亡血(家)は其の表を發すべからず。汗出づれば則ち寒慄して振う)

※亡血は貧血

病人胸滿 唇痿舌青 口燥 但欲嗽水 不欲嚥
(病人胸滿、唇痿し、舌青く、口燥き、但水を嗽がんと欲して嚥むことを欲せず)
無寒熱 脈微大來遲 腹不滿 其人言我滿為有瘀血
(寒熱無く、脈微大にして來ること遲く、腹滿たさざるに、其の人我滿を言うは瘀血有りと為す)
病者如熱狀 煩滿 口乾燥而渴
(病者、熱狀の如く煩滿し、口乾燥して渴し)
其脈反無熱 此為陰伏 是瘀血也 當下之
(其の脈反って熱無きは、此を陰伏と為す。是瘀血なり。當に之を下すべし)

※処方として抵当丸や桃核承気湯が挙げられています。

火邪者 桂枝去芍藥加蜀漆牡蠣龍骨捄逆湯主之
桂枝捄逆湯方
桂枝二兩 去皮
甘草三兩 炙
生姜六兩
牡蠣五兩 熬
龍骨四兩
大棗十二枚
蜀漆三兩 洗去腥
右為末 以水一斗二升 先煮蜀漆 減二升 內諸藥 後取三升 去滓 溫服一升

※桂枝去芍藥加蜀漆牡蠣龍骨捄逆湯は、処方名と使用法まで名前に入っているのが特徴。
※火邪(熱傷)によく用いるそうです
※蜀漆は手に入らないので、代わりに黄耆を使うことも

心下悸者 半夏麻黃丸主之
半夏麻黃丸方
半夏 麻黃等分
右二味 末之 煉蜜和丸小豆大 飲服三丸日三

※桂枝甘草湯が上衝と急迫を伴う動悸を治すのに対し、半夏麻黄丸は麻黄の交感神経作動物質が作用して、心臓の機能低下(水毒の停滞により心の陽気が抑えられた状態)による徐脈を改善すると考えられる。


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