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AAU Energy 修士課程2学期目の抱負、など
齢30手前、授業の体感時間すら短くなってきており、光陰矢の如しを感じています😣
早いもので、大学院留学も2学期目に突入しました
1学期の成績もようやく全科目わかりまして。
ひとまず再試験なく通過できて何よりでした。
今回は状況報告をかねて、1学期目を振り返りつつ、
2学期目の抱負などを書き記しておこうと思います。
1学期目の振り返り
思い返すと、2024年8月19日にデンマークに上陸しました。
大学院は前年の4月に下見をしに伺ってました。
なのでオールボーに降りたったときは、本当に帰って来たのだなと、じわり熱い気持ちを覚えたのでした。
生活の立ち上げ
8月から9月上旬は生活用品の買い物と、
大学のオリエンテーション、歓迎イベントで忙しく過ごしてました。
朝 8:15 から始まる授業は衝撃的でした。
社会人を経験していなければ危ないところでした。よもやよもやだ。
生活に慣れてきた9月末頃には、トレラン大会に出てました。
Thy National Park 、トレラン・キャンプにおすすめの海岸公園です。
11月の初め頃は、きっかけ不明の心膜炎にかかってしまいました。この時は大変だった。
経過観察は結局年内いっぱいまでかかりましたが、いまは完治してます…!
12月には、寮のフロアメイトに日本食を振る舞うことができました。
1つ伝えたいことは、かぼちゃ天とかき揚げ天は(卵OKな)ベジタリアンインクルーシブで最高の日本料理ということです。
Project-based Learning (PBL) プロジェクト
勉強・研究も合わせて振り返ってみます。
AAU Energyの大学院1年目は、1学期につき3コース(授業)+1PBLプロジェクト(グループ研究)を取り組みます。
1学期目の研究テーマは
「Grid Readiness の推定」
というものでした。
私の専攻である「電力システム・高電圧工学」ど真ん中のテーマを取り組むことができ、非常に良いテーマをいただけたなと満足しています。
プロジェクトの合間にはメンバーと GeoGuessor を楽しんでました。
みんな上達しすぎて、終盤の私はただアジア地域の連続出題を祈る人になってた気がします🙏
High Voltage Engineering
授業その1は、高電圧工学です。
なかなか実験環境がそろわないとできない高電圧試験をいくつか体験することができ、こちらに来てよかったと強く感じた授業でした。
授業でHVDCの見学へ行けたのはサプライズ!
Dynamic Modeling of Electrical Machine
授業その2は、電気機器・制御システムの動的モデリングです。
学部のときになんとなく苦手意識をもっていた科目を学び直せたのはありがたかった。
dq変換・誘導機と同期機の制御とこれから仲良くやっていけそうです😉
Probability and Statistics
授業その3は、確率統計です。
こちらも高専以来の授業で非常にありがたかったのですが、数学の英単語がまったく聞き慣れないものばかりで大変でした😅
口頭試験もとても緊張しましたが、結果は悪くなかったのでオーライとしています。
この英単語チートシートを作成する作業自体が英単語習得に効果的だったので、引き続きやっていきたく思ってます…!
調査レポート
今回のデンマーク留学を通じた目標のひとつに
「欧州の電力システムの実情と今後の展望を理解し、日本の電力システムのあり方を考える」
があります。
それに向けた取り組みとしして、
これまで度々 Note へ欧州の電力事情の調査レポートを投稿してきました。
昨年はPBLプロジェクトに取り組む中で見えてきた「デンマークの2つの国策」などを紹介することができました。
そんな感じの1学期目でして、
総じておおむね目論見どおりのことを実践できたかなと思っています。
2学期目の抱負など
ここからは2学期目に取り組むこと、抱負などを記載していきます。
ずばりまとめると
「電力系統に連系された風力発電の安定性について詳しくなる」
ことを目指したいなと思ってます
(前提) AAU Energy 修士課程では最大4テーマまで研究できる
AAU Energy 修士課程はおおまかに以下のような4学期を過ごすように設計されています。
1学期: 複数専攻合同でのPBL・授業
2学期: 各専攻ごとのPBL・授業
3学期: ①AAUでPBL・授業 ②インターン ③交換留学 ④長期卒業研究から選択
4学期: 卒業研究
そのため、2年間で最大4テーマの研究プロジェクトに取り組むことができます。
欧州の大学院は授業メインのところが多いと聞く中で、かなり特色あるカリキュラムのように思います。
私の1学期目のPBLは「電力系統のフロー分析」という、電力システムど真ん中なことをしました。
これはシミュレーション要素が多めだったので、
2学期目は少しハードウェア絡み、特にパワーエレクトロニクス関係の研究をしたいなと思っていました。
PBLプロジェクト
PBLプロジェクトのテーマは学期ごと渡される
「Project Proposal List」から選ぶことができます
このリストには
「AAU Energyの研究者陣(教授からポスドクの方まで)の、彼ら自身が持っている研究アイデア・案件のうち、修士課程の教育に良さそうなプロジェクトを持ち寄ったもの」
が記載されています。
Proposal は研究室内で完結するものや、企業との共同研究案件など様々。
テーマの提案者の研究者の方に、指導教官になってもらえます。
電力システム・高電圧工学専攻の Proposal List には25件ほどのテーマがあり、今回私は
「Transient stability analysis of wind turbine converters」
を選びました。
日本語にすると「電力系統へ接続された風力発電機用のコンバータの、系統側の擾乱に対する過渡的な安定性を分析する」というもの。
学部の卒研ぶりに、パワーエレクトロニクス関係の研究に取り組みます💪
加えてこのプロジェクトでは Frede Blaabjerg 教授に指導教官の一人を担ってもらえることになりました…!
同先生はパワーエレクトロニクス、特にインバータ型電源の系統連携技術の研究で多大な成果を残していらっしゃる方です。
いやはや、授業料を払った甲斐がありました☺️
お忙しい方なので要所要所でサポートいただくという形の関わりにはなりますが、
この貴重な機会を通じて、多くを学びとれるように張り切ろうと思います。
Frede先生の教授就任25周年のお祝いポスト
1995年にPh.D取得、1998年に教授就任とは…
Lectures
今学期は以下の3科目の授業を履修します。
Advanced Courses of Electrical Power System
電力システム運用時の各検討事項
(安定性、過渡応答、共振、絶縁耐性、保護)
を学ぶ応用コース。
PowerFactoryを使った系統解析もする予定です。
Advanced Power Electronics
コンバータ回路、パワー半導体の各方式を学ぶ応用コース。PSCADを使ったシミュレーションも行う予定です。
Optimization Theory and Reliability
最適化理論とシステム信頼性を学ぶ複合コース。
調査レポート
前学期に引き続き調査、公開していく所存です。
なんと今学期はすでに2本かけています。筆が走っていて良い感じです👌
続編として、以下のテーマを調査・ご紹介したく考えています。
デンマークの Energy Islands 構想
欧州の電力・LNG価格ボラティリティ
島の電力系統運用(アイルランド・アイスランド・グリーンランド)
電力システム解析、制御関係の情報技術
その他やりたいこと
最後に、夏休みまでにやりたい(やる)ことを、Reliabilityの高い順に書いてみました。
修士課程2年目を生き抜くための予算確保(一番大事)
1学期目のPBLの成果を国際会議に投稿する
3学期目の取り組みを大まかに決める
友人たちとヒュッゲな時間を過ごす!
病気せずに過ごす!
日本文学読むように英文学読めるようになる!
デンマーク語の勉強再開する!
さてどこまでできるのか、ご注目。。。
引き続きよろしくお願いいたします😃
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