黙って食えや
僕の長所は食にこだわりがないところだと思っている。味がある程度濃くて腹が満たされれば何だって良い。毎日同じものを食べれる。皆さんカレーを作る時に、次の日も食べれるように多めに作ることがあるだろう。僕はいつも思うのだが、2日分と言わず10日分くらい作って、10日連続カレーでもアリだなと本気で思いながら作っている。バスターコール級の嫁NGが発動されるので、残念ながらそういったふざけた真似はもうできない。まったく、大人になっちまった。
質とか食べ方もさしてあまり気にならない。焼肉を食べに行くと決まったら、焼肉の腹になるので焼肉を食べたくなるが、安い店だろうが高かろうが別にどうでもよい。アンジャッシュ渡部とかが、嬉々として食について語る姿をいつも冷めた目で見ている。黙って食えよ。
作り方に圧倒的なこだわりを見せる料理人も解せない。砂糖ひとつまみ分多かったくらいで何も変わらないよ。一つのミスが致命傷になるようなプログラムを組んでるわけじゃないんだから、食べることはもっと簡単なものだ。
こだわりを持ち始めるとロクなことが起こらないと親から教わって育ってきた。だから父親からは「イチローみたいな生き方は真似すな」と言われてきた。ベンチからバッターボックスへ向かう時、どちらの足から先に出るかまで決めている究極のこだわり男鈴木一朗。果たして彼があれほどまでの偉業を成し遂げれたのは、こだわりがあったからなのか、関係ないのか。
僕に人生のこだわりがあるとすれば、こだわらないことだ。「これはこういうもんだ」という固定概念はなるべく取っ払いたい。
「リモコンの位置がちょっと変わるだけでも嫌なんですう」と抜かすやつの家に行った時は、ありとあらゆるものをめちゃくちゃにしたい衝動に襲われる。でもやらない。ギリギリのところで踏みとどまっている。
食のこだわりといえば、以前奥さんの実家に泊まった時に義母義父が夜ご飯の前に貪るようにケーキを食べ、その流れで晩ご飯を食べ始めたのには驚いた。これに関してはこだわりが強いのか、まったくないのか判断が難しい。
サポートしていただいたお金を使って何かしら体験し、ここに書きたいと思います。