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かんさいべんラジオ
漫画家の友達とラジオ番組を始めた。配信するのは彼のYouTubeチャンネルだ。
友達の野田せいぞとは大学入学時からの仲で、軟式野球部のグランドで出会った。性格が明るい方ではない彼は、何かを変えようと決意していたそうで、入学初日から全開だった。その野球部のグランドでは日の丸のロゴが入った卓球ウェアを着ていた。
「中学の時、卓球の日本代表やってん」と彼ははっきり言った。とんでもないルーキーの登場にグランドは沸いた。
しかしその帰り道、「あれ嘘やねん」と彼は懺悔するように言った。なんでや。「ボケたつもりがみんな信じてもうた」とのこと。ボケにしてはあまりに特殊すぎる。初対面でそれをされたら誰でも信じてしまうだろ。
彼の全開は続く。ほどなくして僕は野田せいぞから連絡を受け大阪王将に呼ばれた。着くとソファ席にドカンと腰をかける彼がいた。
「今日奢るで」
どうやらまとまったバイト代が入ったようで、小金を持っているらしい。お金を持っているキャラなんだと僕は思ったが、友達付き合いをする中で全く金がないことに段々と気づいてしまう。彼に奢ってもらったのはこれが最初で最後だ(暫定)。どうして彼は4月から全開だったのかというと、それは友達が欲しかったからだ。
彼の術中にハマりまんまと友達になってしまった僕は、全開だったあの頃から13年の時を経てYouTubeでラジオを始めた。その間で野田せいぞはネットではちょっとしたインフルエンサーになり、僕は海外放浪者になり子どもができて結婚した。こういうのを「エモい」と言う。辞書の定義欄に書いていただきたい。
【エモい】大阪王将きっかけで仲良くなった2人がその13年後にラジオを始めること
ただ、自分の声を聴いていると反省がたくさん出てくる。もっとはっきり話さないといけない。そして口癖が気になる。僕は話しながら「なんか」を挟むのが癖のようで、わずか35分の放送で100回くらいは言っていたような気がする。
プロの芸人さんもラジオをするときに、そういう癖を出さないようにしているのだろうか。そこで僕は癖を意識しながらオードリーのラジオを聴いてみる。
若林さん、「なんか」ってむっちゃ言うてた。
でも流れるように話すし、スムーズに頭へ入ってくる。字幕にしたときに、癖のない完璧な話し言葉は返って良くないのかもしれない。そこは書き言葉と違う点だ。「えー」とか「なんかあれだよな」とか、プロ野球選手がヒーローインタビューで絶対に言う「そうですねー」とか、無駄なものが意外と聞きやすくしている可能性はある。だからあまり気にせずゆるく話せばいいのかな。
できれば毎週更新していきますのでみなさまよろしく。回を増すごとに上達はしていくはずです。
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