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その仕事、やったの俺なんすけど......

YouTubeに投稿されていた都営地下鉄の「ホームドア革命」の特集が凄かった。
東京都は多発する人身事故をなくすべく、都内の駅全てにホームドアを設置することを宣言したが、その設置費用などは各鉄道会社に丸投げというのが実態である。そのため都内全ホームで未だ50%しかホームドアは設置されていない。しかし都営地下鉄だけは設置率100%が実現できているのだ。無線通信機器を設置すれば20億はくだらなかったが、結果的に270万円で済んだ。そのコストカットの救世主となったのはQRコードだった。

こちらの動画は素晴らしいので全員に見ていただきたい。アイデアで逆風を投げ倒す、ちょっとした日曜劇場を見た気分になる。YouTubeはもうこういう動画だけでいいのかもしれない。あと犬と赤ちゃんが一緒に遊んでいる動画。その2ジャンルでいいよもう。この国はあまりにコンテンツが増えすぎてしまった。

僕が物を書いているのは、突き詰めればこういうことがやりたいからだ。別にお金をかけなくても、アイデアがあれば多くの人を幸せにすることができる。この国を支えているのは裏舞台で黙々と働く職人たちだ。しかし彼らにスポットが当たることはない。
政治家はやりますやりますと言っておいて、ボールが回ってきたら「じゃ、あとやっといてー」ですぐにボールを投げる。現場に投げられたそのボールはもうホールドするしかない、やるしかない。死に物狂いで出した結果。しかし「お上」は言うだろう。「私がやりました」と。スポットは当たらなくていいから、僕は仕事をする職人でありたいと思う。この仕事をやったのは僕だとはっきり言いたい。

そもそもQRコードとは、デンソーで働く日本人の原昌宏さんが開発したものだ。1994年のことである。なぜQRコードが世界でこれほどまでに急速に広まったのか、それは簡単な話でデンソーが特許を取らなかったからだ。「みんな自由に使えた方が世界が良くなるじゃん」の精神である。その結果は明らかで、世界はQRコードのおかげで良くなった。今や使わない日はない。

そんな動画でほっこりしていると、カフェで女性と男性が隣に座ってきた。女性はガツガツと何かの契約の話をし始める。どうやら投資型生命保険を男性に勧めているようだ。男性はどこか納得していない様子で、最後まで腑に落ちていない感じだったがサインをしていた。
投資って人に勧めるものじゃないと思う。自己責任だから自分の意思でやるのが健全なはずなのに、何かおかしい。手数料のにおいがする!どうにかして契約してもらって手数料で儲けたいにおいがする!それは果たして世界を平和にしているのだろうか。

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