母乳が出る父親の話
いつからだろう。3年くらい前から「母乳が出る父親の話」を書きたいという構想が頭の中にある。これをなかなか着手できていないのは僕の惰性的な、ダセえ生活が原因であることは明白だ。こうしてnoteに書いてしまったからには早く書かねばならぬ。さもなければこの原案は誰かに盗られてしまい、地位も名誉も金も誰かのものになってしまうのは時間の問題だ。
今のところ考えているプロットは、
ある新婚夫婦に待望の第一子が生まれる。しかし妻・葉子を悩んでいた。母乳が出ないのだ。家庭的で真面目で優しい夫・源亮もこの問題ばかりはどうしようもない。何も言わずに妻を支えるしかなかった。
そんなある日、会社からの帰り道に源亮は自分のカッターシャツの胸のあたりが濡れていることに気がつく。どこで濡れたのか身に覚えがない。まさかと思い、自分の乳首をつねってみる源亮。カッターシャツに染みが広がる。それは間違いなく母乳であった。
こんな感じの、序盤の構成しか今のところ考えていない。やはり物語を作る上では中盤はすっ飛ばしていいからまずはラストを決めてしまわなければいけない。だから僕がこれからやるべきこととしては、
①ラストまでの大まかな展開を決める
②母乳について徹底的に調べる(匂い、開始時期、味、母乳を使ったレシピetc......)
③母乳が出るようになった男に母性は生まれるのかを真剣に考える。
④そういったジェンダー的な問題にセンセーショナルな団体から抗議がこないよう対策を練る
⑤母乳(父乳)が実際に出た男性を探す
⑥小説として書くのか脚本として書くのかを決める
⑦登場人物は何に葛藤するのか
こんな感じで、コントになってしまわぬように大枠を固めていけたらなと思う。漫画にしても面白いかもしれない。ストーリーに困っている漫画家さんコラボ待ってます。
実写化した時の父親役は星野源さんと僕の中では決まっている。だから名前を源亮にしているのだ。
いつも思うが、「話を作る」段階に置いて楽しいのはここまでだ。書き始めるとそれはそれは苦しさしかない。物語の整合性が取れなかったり、登場人物に合う名前が決まらなかったりと、物語の中に雁字搦めになる毎日が続く。だから僕は本当は書きたくないのかもしれない。椅子に座り続けてパソコンと向かい合い(向井藍はセクシー女優)、5時間も費やしたのに1行しか書けなかった、なんてことはザラ。狂気の沙汰。それが嫌でここ何年かは書くことを避けてきた。
しかし、この母乳男の話は何としてでもこの世に残さなければならないという使命感があるし、僕が書かなきゃ誰が書くのかという話である。
書くと決めたら書く。逆に決めなきゃ書けない。そして今日ついに決めた。電車通勤の人のための暇つぶしに。はたまた、泣いているあなたを救いに。父乳という勝負札一枚を切る。