人間の特典 No.2403


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人間は苦しむようにできていて、

その苦の故に苦を離脱するとも克服するともいえるのですから、

苦を避けるのは人間らしくないということになります。

苦しみ能(あた)うということが人間の特典であるとすれば、

十分にこれを味わって行くべきものと思います。

これができぬとなると、人間は自分の特権を棄てるということになります。


鈴木 大拙

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野生の動物であれば生きることそのものを苦しいと思い煩うことはないでしょう。

人間の苦とは、自分の思い通りにならないこととも言われます。

人はその人その人ごとの課題を解決するために人生を生きている。

それはその人にとって必要な成長の過程。

だから、私とあの人の課題はそれぞれ違うのです。

そして越えられない壁は与えられないとも言われます。


さらに大拙は『二度生まれる』として、このようにも語っています。

『逆縁に遭遇したものは、

親から生まれたといふ生物学的な誕生といふことの外(ほか)に、

もう一つ私の言葉でいふと、霊性的にもう一ぺん生まれるといふことがある。

二度生まれる、二度生まれることによって、人間が人間になる』


逆境の中に力強く生きる自分を見て、二度目の人生を得ることになるのですね。


致知2020年8月号からの紹介でした。


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