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【78】犬猿の仲③

スポーツジム時代とことんお互いが大嫌いだった僕とCさん。

当時僕がそこのアルバイトを選んだ理由は、プロを目指してボクシングをやっていたのでトレーニング知識が学べると思ったからでした。

対するCさんは既にトレーニング知識をしっかりと勉強していてパーソナルトレーナーの資格も持っていました。


そう言えば当時はまだパーソナルトレーナーやパーソナルトレーニングという言葉自体知らない方も多く、世の中的にもまだ珍しいジャンルだったかもしれません…

今でこそそれなりに認知されるようになりましたね!


そして30歳を越えジムにアルバイトで入ってきたのも、しっかりと将来のビジョンを見据えてのことでした。

こうしてアルバイトスタッフとして入ってきたCさんでしたが、その1年後くらいにはパーソナルトレーナーの資格を生かしアルバイト兼パーソナルトレーナーとして働き出しました。

これは通常はフィットネススタッフとして働き、パーソナルが入った時は一旦抜けてセッションをするというもの…

さらにスタジオのピラティスのレッスンも担当するようになったりしと、少しずつパーソナルやインストラクターとしての時間を増やしていったのです。

そして、最終的にはアルバイトを完全に辞めフリーの個人事業主として本格的にトレーナー活動を開始したのです。


ただそんなCさんのフリーでの活動には、僕にとってはちょっと不都合なことがありました。

それは、Cさんが朝から晩までジムに滞在していたことです。

基本フリーのトレーナーは活動時間を自分で決めることが出来ます。

そして、ほとんどのトレーナー達は、月曜は新宿店、火曜は恵比寿店みたいにいくつかの店舗を掛け持ちしながら働いていました。


僕はCさんがフリーになると聞いた時、これで他の店舗にも行くようになるだろうしやっとせいせいする!正直、顔を合わせる機会も減るしラッキーと思っていました。

ところがCさんの場合1店舗、しかも朝から晩までずっとジムにいる働き方をしていたのです。

結果として僕がジムでのバイトがある時は毎回いるようになり、よけい顔を合わす機会が増えていってしまったのです。

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