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【84】苦渋の決断

2015年夏…


ジムを始めるにあたっての融資をしてもらう為、僕は日本政策金融公庫に面接にいきました。

そして、その合否を待ってる時にA子さんに、ジムがオープン出来ることになったらパートとして働いてもらえないかと声を掛けたのです。


当時A子さんに声を掛けたのは女性て言うのもありましたし、実際にサークル内では一番頼りがいがある方でした。

さらにお子さんが成人していたので頼みやすいってのもあったと思います!

ただ正直なとこ、この頃にはA子さんの性格には若干の不安がありました。

しかし、そこは背に腹は変えられないと言うか、やっぱり頼らざるを得ない自分がいたのです。

まぁ当時の僕からしたらやることなすこと全て初めてのことで、やっぱり1人というのは不安だったんでしょう…


こうしてA子さんにパートとしてお手伝いしてもらうことが決まったのですが、ここで1つ大きな問題が起きてしまいました。

内装工事が大幅に遅れ、当初予定していたオープンがだいぶ先延ばしになってしまったのです。

これには僕のだらしなさもあったのですが、それにより手持ちの資金がかなり厳しくなっていました。

確か当初の予定よりも100万円くらい減っていたのではないかと思います。


このままではやりくりが出来ない…

もちろん節約できるところは頑張りますが、金額的にとても厳しい状況でした。


そして、この現状に僕はある決断をしなければなりませんでした…

出来ればそんなことはしたくはなかったけど、A子さんにパートとして雇うことが出来ない旨を伝えなければならなかったのです。

正直、この時お給料を出せる程の余裕が無い…

そしてA子さんにも当然ご家庭があるわけで、早目に新しいパート先を見つけてもらおうと…

せっかく働いていたパート先を辞めてまでこちらに来てくれると言ってくれたのに、この時は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした…


しかし…

そんなA子さんから予想だにしない返事が返ってきたのです。

な、なんと、お給料はしばらくは無くてもいいと…それでも手伝ってくれると言ってくれたのです。


えっ!、え~Σ(・ω・ノ)ノ


さすがの僕もその返事は想定しておらず、びっくり×100くらいしてしまいました。

いや…だって、当然家庭の足しにする為にパートに出てたはずだし、だいたいそんなこと旦那さんがいいと言ってくれるわけがない…

まぁ冷静に考えたら、ありえない話しですよね!

と思っていたら…なんと旦那さんもOKの許可を出してくれたのです。


えっ!、え~Σ(・ω・ノ)ノそんなバカな…


どうやら話を聞けば、旦那さんは比較的A子さんには自由にやらせてくれる人みたいだったなのです。

当時の僕は、自分の常識外のこのやり取りに本当に驚かされてしまいました。

いや…大変有難いこととは言え、現実にこんなことあるんだなと…


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