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【書籍紹介】 「火星で生きる」
こんにちは! 本村です。
さて、今回は書籍紹介ということで面白かった書籍についてご紹介できればと思います。
「火星で生きる」という本で、ざっくり言うと火星での居住方法について書かれています。
参考までにリンクを載せております🔽🔽🔽
僕は、”ブルーバックス”シリーズの本や”ナショナル ジオグラフィック”の
科学雑誌をよく見るのですが、この”TEDブックス”の書籍も良書が多いです!
そんな中、【火星で生きる】という本はTEDブックスシリーズの内の一冊に当たりますが、僕の中では一番面白かったです。
火星で生きるという一見現実離れしたような内容ですが、どうすれば達成可能なのかを具体的に詳しく描かれているので、それらについて追っていこうと考えています。
Chapter1:密着!火星移住への挑戦
今回取り扱うフィールドが”宇宙”なので、無重力空間にちなんでnoteを自由に書いていこうと思います。
まず初めに、【火星で生きる】という本を書いた著者のスティーブン・ペトラネックさんという方は、世界最大の科学誌「discover」の編集長で40年以上も出版に携わるお仕事をされている方です。
そのため、科学やテクノロジー、政治や経済などあらゆる分野に精通しています。
そんな方が書いたこの本は、火星についての詳細は勿論のこと、人間の未来図をよりウエイトを置いて書かれていたので、非常に範囲が広くて奥深いなと感じました。
今回は、書籍紹介ということなので、本書に寄せた形でお話ししていきます。
前置きが長くなってしまいました。
”火星で生きる”とありますが、まずは移住することが第一段階です。
そのためには、火星がどのような場所か知る必要があります。
ひとことで言えば、”地球と環境が似ている惑星”と表すことができます。
意外なこととして、火星には地球と同じように大火山や巨大渓谷があるともされています。
巨大渓谷とは、アメリカのグランドキャニオン国立公園のような大自然が生み出したものをイメージして頂けるとよいかと思います。
実際、火星には”オリンポス山”や”マリネリス峡谷”が存在します。オリンポス山は2万5000mの高さがあり、マリネリス峡谷はグランドキャニオンの約10倍といわれています。
ここから言えることは、火星にも圧倒的な規模感の地形が存在しているということです。
続いて火星の環境についてですが、凄まじいまでに過酷であるということです。
少し下記にまとめます。
一日が長い
一年も長い
水源探し
1の”一日が長い”ということに関してですが、2に繋がる話ではありますが、どれくらい長いのかというと、大体40分程の長さだといわれています。
これを2の一年が長いことに話を繋げると、火星の1年は地球よりもずっと長く、日数は687日もあります。
そのため、自動的に季節も春夏秋冬それぞれ2倍の長さになります。
そして、3つ目の”水源探し”ですが、これに関しては人間が火星で生活する上で今の地球と同じように暮らすのであれば、絶対にやらないといけないことです。
水がないと人は生きていけないので。
そして何よりもこの本の中で、”人類が火星を目指す”ということ自体がとてつもない偉業だとされています。
加えてどの先駆者よりも火星に到達した方が全体として価値は高いとさえ言われています。
冷静に考えてみると、人間自体が地球以外の惑星に移れるようになるというのは、科学技術の進歩の賜物であることから、無重力空間でのさらなる可能性に期待がかかります。
火星がいつか人類の第二のコロニーと呼ばれる日が来るのではないかとされている一方で、そもそもこういった人間の飽くなき探究心は一体どこからやってくるのか。
これが最も肝心な要素の一つだと思っています。
元々自分たち人間ホモ・サピエンスの遺伝子に”探究心”を備えたDNAが組み込まれていたのではという説もあったりします。
Chapter2:火星での居住生活
人間が火星で生きる上で、水も含めて必要不可欠なものは大きく括って下記5つに分けられる。
①食料
②水
③住居
④衣服
⑤酸素
以上のように5つの要素が必要だとされています。
言い換えると、上記の5点があれば火星でも生活することが可能になるということです。
火星で生活することが可能になれば、地球との往復も容易いことになります。
先程、火星で生きていく上で必要になるリストの中の5つ目に”酸素”を記載しましたが、酸素は人間が生きていく上でセットになっているものです。
酸素が欠乏した状態が4分間続いてしまうと、脳みそに傷が入ってしまい、15分を超えると息絶えてしまうとされています。
そのため、酸素については必要というよりも、それがないと生命活動を維持できないということになりますので、不可欠なものと位置付けられます。
とは言ったものの火星には酸素はありません。
自力で作らなければいけないので、酸素は水があれば作れることから、まずは水源を探すことから始めないといけません。
水源が見つかれば、そこから水を取り込むことができます。
そして、アイデアの一つとして地球から火星へ水を輸送するという見方もあります。
しかし、一旦落ち着いて考えてみるとシンプルに重すぎるという問題に直面します。
今後は科学技術の進歩によって新たなテクノロジーを利用して可能になるかもしれませんが、現時点では水の持参は不可能に近いとされています。
少しまとめると、やはり火星の中で水の出元(水源)を探すのが無難であるということです。その中でも液体の水が見つかれば最高のシチュエーションだと思いますが。
Chapter3:テラフォーミング
Chapter2でも話しましたが、酸素の有無は生死に関わります。
当然、火星に到達するというのが目的のため、宇宙服を着ることになるのですが、宇宙服の中の酸素がなくなると、当然意識を失ってしまいます。
基本的には、生きる上では地球で暮らすことと内容は変わらない印象です。
”食料”の問題も賛否が分かれそうな内容になっています。
例えば、火星で植物を育てる方法を研究しているアメリカの博士課程の学生も多くいるとのことで、食事スタイルについて話していたとのことでした。
火星に移り住むことになると、必然的にベジタリアンのような食事になる確率が高いということです。
これには火星では、動物が育つ効率が植物とが育つ効率と比べて悪いからだとのことです。
そして、次に考えないといけないこととして”放射線”について考えないといけないとされています。
具体的にいうと、”太陽放射線”と”宇宙放射線”という粒子です。
粒子というのは、小さい物体のことです。
まず太陽放射線というのは例えば、海に行った時に日焼けをした際に受けている日差しのことです。
続いて宇宙放射線というのは、現時点で正体が分からないとされており、エネルギーの大きさ自体が太陽放射線よりもかなり大きいとされているみたいです。
それでは、なぜ自分たちは被害がないのかという話になってくるのですが、一応地球には上空に分厚い大気が覆っていて、その大気のおかげでダメージを軽減していると言われています。
とは言っても、放射線というのは癌になってしまう危険性が高いと言われています。
長期的に考えると、どのようなテクノロジーを使用して、こういった自然災害以上の攻撃から被害を食い止められるかに掛かっていると考えられます。
ここまで火星ではどのようにして生きるかについて、視点を当てて見てきましたが、地球は地球でまた同じように甚大な自然災害があります。
とはいえ火星には酸素がないので、地球と比べて圧倒的に住みにくい環境であることには間違いないと思っています。
では、どうすれば良いか?
考え方としては、火星が住みにくいというのであれば、地球のように魔改造すればよいということです。
このことを”テラフォーミング”といいます。
実際には地球のようになるまでに何百年も掛かるとされています。
加えてテラフォーミングには、かなりの費用が掛かるとのことで、同じく人間が普通に踏歩できるようになるにもかなりの年数を必要としています。
結構先の未来の話のような感じですが、それでも人間は探究心や世の中の事を知りたいという”好奇心”が恐ろしいくらい高いので、如何なる難題もクリアしそうな雰囲気があります。
Chapter4:どちらかが変わらなければいけない
これまでのまとめを含めて課題を上げるとすると、長期的に人間は”有毒な大気”を吸えるようにしないといけないといったことが上げられます。
人間の呼吸している大気は、21%の酸素と78%の窒素から構成されている。
一方で、上記の比率が死活的に重要であるということです。
酸素が数%少なくなると命を落とし、逆に数%多くなると肺が機能不全を起こしてしまうとされています。
こうなると、火星そのものの大気を改良しようと計画を通常であれば考えますが、科学技術の進歩も相まって次のステージへ向かっています。
”遺伝子組み換え”を考慮に入れて、火星適応を考えているのです。
どういうことなのかと言うと、火星を地球のような環境に改造するテラフォーミング計画を実施する予定だったのですが、発展した科学技術により火星ではなく、人間を改造すればよいという計画に移行しているとのことです。
本来、人間は宇宙飛行には向いていないと言われていて、宇宙環境に適応できるように遺伝子を組み換えないといけないという話があったようです。
つまり、火星へ送り込む際は遺伝子を操作し、強化した上で火星を目指すということです。
とは言え、人間が二酸化炭素を吸い取れるようになるのは、一世代の間では難しいかもしれないので、幾度となく登場した”テラフォーミング計画”も考慮に入れておいた方が良いということである。
最終的には、テラフォーミング計画と遺伝子組み換えを同時並行で進めていき、映画で観た映像が現実化する日も近いのではと考えた。