DXERがBPaaSで実現するIT部門の未来
はじめに
こんにちは、「働きがいも、経済成長も後押しするデジタル化を」実現したいDXER代表の向井です。
気づけばDXERを創業してから3年が経とうとしています。
3年間本当に色々なことがありましたが、周囲の方々に支えられて元気にやっています。
小さなピボットを何度も繰り返しながらも引き続きIT領域(情シス)でチャレンジを続けているのですが、昨年秋くらいから着実に顧客が増えて売上もしっかり立つようになり、ユーザーが何を求めているのかが明確になってきました。
ここまで3年かかりましたが、ようやくスケールを目指すフェイズに突入し本格的にチーム作りに力を入れていこうと考えた時に、「DXERって何をやってるのか外から見えにくくない?」と思ったので、改めて僕たちのパーパスや事業に関してnoteとして書いてみようと思います。
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DXERの使命は日本企業のDXを後押しすること
DXERはパーパスとして「働きがいも、経済成長も後押しするデジタル化を」を掲げています。
睡眠時間を除くと働いている時間は人生の大半を占めることも多いと思います。
働くとは、自己成長を実感しながら、自分が生きた足跡として社会に貢献することが本来の意義ではないかと捉えています。
そのために、間接業務などの付加価値を生みづらい業務を最小化し、付加価値を生み出す創造性が高い業務に没頭できる環境を用意することが、優秀な人たちにとって、働きがいに繋がると考えております。
SaaSがもたらす恩恵
2020年5月、DXERが創業した当時、新型コロナウイルスの蔓延によって、私たちの日常は突如失われました。
外出は制限され、友人との食事すら許されない事態。
これまでの生活の在り方を根本から覆され、この変化に素早く対応することが求めれるという出来事は人類史に刻まれる1ページだったのではないでしょうか。
そして、2023年3月13日マスク着用が個人の判断に委ねる、という方針を厚生労働省の発表を皮切りに、ようやく日常の姿が戻ってきました。
私自身も、スポーツジムにマスクを付けずに筋トレできるのは、起業と共に増えてしまった脂肪を削ぎ落とす良いキッカケになりました。(どうでも良い事ですが、起業した後に20キロ太ったので、インターネットに公開されている写真は詐欺じゃないかという香ばしい指摘を良く頂戴します。)
さて、コロナ蔓延から収束の歴史と共に、企業における業務システムの在り方という切り口で事業立ち上げをやってきた私たちが垣間見た未来の話を今日はしたいと思います。
コロナ蔓延時、これまでリモートワークが当たり前ではなかった企業も強制的に仕事環境をデジタルに移行せざるを得ない事態となり、企業におけるクラウド利用は爆発的に加速しました。
私たちもこの変化の中、ある事に気付きます。
それは、SaaSに精通した情報システムの専任者がいない、採用しようとしてもなかなか自社にマッチした人材が見つからない、というものでした。
10年前と比べ、仕事で便利に使えるSaaSが世の中には沢山生まれました。
現在では、このようなサービスを利用すれば簡単に会社を興せます。
私自身も創業時、GoogleWorkSpace、Slack、NotionなどのSaaSを積極的に活用し、リモート環境下での業務基盤を構築しました。
しかし、自社の業務プロセスにSaaSの特性を活かしたルールを組み込んだり、セキュリティの観点から正しい設計と設定をするなど、これまで経験がなかったため、自分たちをDXER(ディクサー)と称して良いものなのか、非常に恥ずかしい状態が続きました。
幸いにも私たちは事業ドメインのおかげからか、先人の方々の知見や協力のおかげで、社内IT環境は驚くほど改善されました。
本当に感謝してもしきれないほど沢山のモノを与えてもらったので、この循環は必ず次にバトンを繋いでいかなくてはいけないと考えております。
SaaSがもたらした新たな課題
便利になった一方で新たな課題を生み出している事実もあります。
創業間もない時期や既に上場していたとしても、専任の情報システム担当者がいない、もしくは担当者の世代交代が発生し、既存システムの運用が困難となる事態に直面している方々からの悲痛な声を沢山いただきました。
私自身、前職は外資系SaaSのカスタマーサクセスをやっていたので分かるのですが、しばらく業務で自分も使わなくなると、SaaSの進化に全く追従できなくなってしまうのです。
数ヶ月前に出来なかった機能が、新しくリリースされているなんて事は日常茶飯事です。
さらに厄介なのは、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)が生み出した課題です。
SaaSのヘルプページはドキュメント形式ですが、実際の操作はGUIで行います。
皆さんも良く初めて触るSaaSのドキュメントを読んでも、イマイチどうやって使って良いかピンと来ない…..
サポートに問い合わせるか、社内の知っている人に聞いた方が早いや!って経験があったりしないでしょうか?
機能は似ていても、各SaaSで概念が変わったりするため、社内で導入されているすべてのSaaSの仕様を理解し続ける事は、導入しているSaaSのカスタマーサクセス・サポートになることを求められているのと同義だと考えています。(この時点で、超人的なキャッチアップ力を求められます。)
また、既に全社で適応されている構成や設計を読み解きながら、自分が知らない機能を理解するためには、実際に自分で触ってみて、どうゆう挙動が起きるのか、何に影響するのかなど怖くてできません。
プロダクト開発を行う際に、本番環境にいきなりmerge & deployするのは怖いですよね?
SaaSも開発環境などを構築できれば良いですが、そんな簡単に本番環境と同じ構成を準備することも出来ないため、過去のキャリアの中で導入・運用経験がないSaaSをゼロベースから管理者になるまでには一定の時間がかかります。
そんな中で、自分が全て使ったことがないシステムに関しても、全従業員から色んな問い合わせや相談が来るんですよ、地獄じゃないですか?
私も大学時代にインターンをしていた時は、チャットワーク、Googleドキュメント、セールスフォースなど、当時から様々なソフトウェアを仕事で使わせてもらっていました。
現在となっては、Slack、Notionなど、Horizontal SaaSはよりオールインワンの体験(同じUIとデータベース)を売りに、そして多機能化が進んでいます。
いずれまた新たなソフトウェアやテクノロジーが生まれ、それを新しく学ばなくてはいけないという試練が企業の情報システム担当者には求められます。
企業における活動が無くならない限り、新たなテクノロジーは生まれるものの、果たしてこの国は、その人材を輩出していくほどのケイパビリティがあるのか?
その需要に耐えられなくては、いずれ企業内におけるIT環境は老朽化し、働く人たちは、そのシワ寄せ、ひいては企業の衰退につながってしまうというのが、まさに日本が直面しているDXという問題だと考えています。
私たちは、そのような全企業のITジャーニーをリードするパートナーにならなくてはいけない、そう強く思ったのです。
企業のIT部門が担う未来
働きがいも、経済成長も後押しするデジタル化を実現するための一丁目一番地こそが企業のIT部門(情シス)の改革だと考えています。
ここ10年間で会計、人事、労務領域などが急速にクラウド化してきていますが、最適な運用設計がされていないために、データのサイロ化が発生し、多くの企業で業務のムダや摩擦が発生しています。
こうしたSaaSやクラウドサービスの運用設計、データ連動、全体最適化を一つの部門が部門横断をして担う必要性が高まってきていて、IT部門が適切に機能しない限り単なるシステム導入にとどまり、本当の意味でのDXの実現は難しいでしょう。
今後、情シス担当者はIT領域の中だけに留まらず、各業務領域の知識習得が求められ、部門を横断したプロセスとシステムの管理する役割と機能を担うはずです。
それだけでなく、ChatGPTの台頭に代表されるようにテクノロジーの進歩は加速度的に早まってきていて、それに付随する便利なサービスも数々登場している一方で、業務に組み込む上でのセキュリティ面の課題を検討する必要性や、導入されたシステムの保守運用の重要性は高まるばかりです。
だからこそ、1人が1つの企業のITをすべて担う構造を変えていかなくてはいけません。
これまで取り組んできたコト
DXERは創業から何度も小さくピボットしているのですが、この3ヶ月取り組んで明確なニーズを発見し、現在の収益の柱となっている事業が「シスクル」です。
シスクルは伴走型のIT部門支援サービスで、DXERの契約しているプロフェッショナルな情シス担当と共に顧客企業に伴走し、セキュリティ対策、システム全体像などのロードマップ策定を一緒に推進します。
また、顧客企業の従業員からの問い合わせ対応の代行、SaaSアカウント管理、PCキッティングなど情シス業務のアウトソーシングも提供しており、情シス業務の上流から下流工程をオールインワンでサポートできるサービスに成長してきました。
これからDXERが創り上げたい未来
IT部門なきITの世界を創るコトが、私たちが創るべき未来ではないかと考えています。
顧客のITジャーニーをリードし、優秀な従業員が毎日チャレンジしアウトプットできるIT環境を提供したい。
この夢を実現するために、私たちは3つの事に取り組んでいきます。
① AWSが提唱した『ソリューションアキテクト』のように、顧客との対話を通じノウハウを伝承し、企業のフェーズに合ったIT環境構築をリード
これまでシスクルで培ったノウハウには、共通点が多いと私たちは考えています。
しかし、そのノウハウは属人的に個々人に伝承され、人が変わってしまえば、組織内にノウハウを引き継いでいくのは非常に困難です。
この課題を解決するために
ノウハウを伝えるためのライブラリ機能を構築
ソリューションアーキテクトを通じたIT環境構築の伴走
を組織的に拡大していきます。
既にコンテンツの作成に取り掛かっていますが、顧客から嬉しい声を多数もらっているため、ひとりで悩んでいる情シス担当者の方々を助けたいと考えています。
② Business Process Operationチームの強化
BPOとは、一般的にはBusiness Process Outsourcingを指しますが、私たちはアウトソーシングではなく、オーペレーションチームを作る、という思想で取り組んでいます。
シスクルが提供するのは、単純な定型業務を廉価な労働力において解決するのではなく、 業務プロセス自体を預かり、自社内・外のテクノロジーとノウハウを駆使し変革を実現させます。
顧客の業務プロセスを理解・把握することで、再構築を行いサステイナブルなIT運用基盤を作ります。
将来的には、地方にセンターを構えたり、BPO事業を既に行っている企業との協業などの展開を考えています。
③ 自社クラウドサービスのリリース
これまで幾度となく、ソフトウェアを正式リリース直前でピボットを繰り返してきました。
しかし、顧客が抱える真の課題・ニーズの解像度が高まったことで、必要な機能、私たちが作りたい世界観を投影したプロダクトに現在は生まれ変わりつつあります。
具体的に言うと
情シス業務(権限付与、SaaS連携)の自動化
あるべき業務プロセスの構築
BPOを実施した工数データの可視化
セキュリティ規格に準拠したアセット(社内の情報資産)の可視化
プロダクト自体は、まだ正式にリリースできておりませんが、第二、第三の矢としての構想は既に考えており、是非とも直接お話しをできる方々と議論を交わしたいなと想っております。
そして、大きな構想を描いていますが、一緒にこの夢を実現していく仲間が全く足りていません。
私たちが生きている世代が立ち上がらなくては、より良い未来を後世には残せません。
最近お会いした方から、とても刺激を受けた話をさせてください。
「あなたはどうゆう祖先になりたいのですか?という質問にまだ答えられていない」と、その方は仰っていました。
『先祖』というキーワードは、血縁関係がある子孫から見て表現される言葉ですが、『祖先』というキーワードは、種として、どうゆう歴史を刻みたいか?という次元にまで昇華したい時に、まだ自分が生きている間に残したいものが見つかっていないと、その人は言うのです。
『働くとは、自己成長を実感しながら、自分が生きた足跡として社会に貢献することが本来の意義』と、私の解釈をお話しさせていただきました。
私の現在の答えは、いまDXERが実現しようとしている世界観を実現できる事業を創り、この日本を内側から変えていくことです。
私自身、まだまだ社会には大きく貢献をできていない身ではありませんが、この言葉を聞き、誇りを持って後世に残せるモノを優秀な仲間と築きあげてきたいと、毎日熱い想いが込み上がってきています。
最後まで読んでくださって有難うございます。
少しでも、私たちの想いが、心の琴線に触れたという方、ぜひ一緒にお仕事しましょう!
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