救急搬送されました 自転車事故重傷記 1
3月8日、ハナキンの夜だった。
私は自転車で帰宅中、単独で転倒しました。スピードが出ていたのでしょう。顔面を激しく路面に打ちつけ、通りすがりの人の119番通報によって救急搬送されました。
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気付けば路上に倒れていて、左手で口元をぬぐうと結構な量の血がついている。目の前には救急隊員がいてたぶん呼びかけてくれているのだろうが、応答できない。次に気が付いた時には強いライトを当てられていて、口の中から、というよも裂けた皮膚の内側から砂利が掻き出されている。激痛が走る。ここは病院だろうか。話し声が聞こえる。女性医師とサポート役のスタッフがいる。掻き出す処置が終わり、唇を縫い合わせている。
女性医師の声が再び聞こえてきて、置かれた状況を思い知った。
「顔、元通りになるかしら。自業自得なんだけどね」
心の中で舌打ちして、目をつむった。