第十八回ミステリーズ!新人賞の反省
第十八回ミステリーズ!新人賞に応募しました。
反省点が山ほど出てきたので整理します。
1.書き始める前にもっと考えよう
・そもそも設計段階でメッセージ(この作品を通して何が言いたいのか)を考えていなかった。最大の敗因。仕掛けやトリックばかりに気を取られていた。もちろんそういうもののないミステリも多いが、自分には合ってない。それがわかったのは進歩。
・書き進めたはいいものの、「この物語を必要としてる人は?」という問いに答えられなかった。メッセージに近いことだけどこれも早めに固めたほうが良さそう。
・思考が浅い。伝えたいことや言いたいことをもう少し自分の中で噛み砕いたり深堀ったりする必要がある。何かをパクってるつもりはないけれど、まだなんとなく借り物な感じがする。本文やプロットの前に雑文を気の向くままに書いてテーマやメッセージを探ってみるのもいいかもしれない。
・タイトルに悩んだ。やっぱり物語に一貫するモチーフがないとつけづらい。
2.自分で書いたキャラクターが理解できない
・キャラの立て方が雑だった。迷走している。良い人っぽい何かを言わせてるだけ。推敲時にマシにはなった気がするものの、どういう子なのかはっきりと自分の言葉で説明できるところまでは至らなかった。
・「会いたいな」って思ってもらえるキャラクターメイクをしたい。どうすればいいのかはまだわからない。あくまでも判断軸のひとつとして覚えておく。
3・オリジナリティが出せない
・前回もここで躓いた。反省を活かせておらず、結局オリジナリティがない。ただ、書ききった後になんとなくの方向性は見えた気がする。今後の注力項目。
・作品を書き始めるとき、話の核のような部分は理性ではなく心に従ったほうがよさそう。頭で考えると小さくまとまるし、結局書いてて楽しくなくなる。
・綺麗な話になってしまっている。今の100倍不謹慎で歪んでていい。次はもっともっと自分の内面をさらけ出すつもりで書く。
・誰かと誰かの良いとこ取りを目指す…とか考えてる時点でおそらく負け。
・自分の強みがまだ掴みきれない。青春、関係性、キャラクター。そのあたりがキーワードになるような気はする。
4・ミステリを諦める
・ミステリ向いてない。そもそもそのための頭脳が足りてないのと、メッセージがないとモチベも続かない。少なくとも本格・パズラーの方向性は諦めたほうがよさそう。憧れるけど。それにそもそも自分が小説書く動機から考えてもミステリにこだわりすぎる必要はない。
・とはいえ別にミステリを二度と書かないわけでも、ミステリ要素を今後の作品から排除するわけでもない。謎自体を大きく複雑にするんじゃなくて、謎がささやかでも、そのキャラクターにとってどれだけ重要なのかを示せればいいのかもしれないとは思った。これまではミステリと人間ドラマの比率を7:3くらいで考えてきたけど次は2:8とか1:9でやってみてもいいのかもしれない。
5.結果的にわかったこと
・なんか知らんけどメッセージっぽいものを織り込めてしまった。できたと思ったときはやっと最後のピースが埋まった感じがしたけど、こんな結論になるとは思わなかった。偶然と考えるべきか、諦めずに考え抜けばなんとかなると思うべきか。
・自分の持ち味らしき要素もメッセージもほぼ初稿が出来上がったあとでねじ込んだのでそれぞれが浅い。どっちつかずというよりは、どちらもレベルが足りてない感じ。
6.たどり着いた真理
・この世でいちばん創作意欲を刺激してくれるのはどう考えても締切。
・書かないと小説は出来上がらない。
7.提出して素直に思ったこと
・客観的な評価はともかく、ここまで自分のなかでの完成度を上げられるとは思わなかった。途中絶対無理だと思ったけど、諦めなくてよかった。
以上。引き続き頑張ります。