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不屈の魂永遠に 木下雄介#98

2021年8月3日、中日ドラゴンズ・木下雄介投手が
27歳という若さでこの世を去りました。

今年3月のオープン戦での右肩脱臼で手術を行い、懸命にリハビリに励んでいる最中でした。

徳島県の生光学園高から駒澤大学に進学しましたが、
怪我をしてしまい退学。しかし、「もう一度野球を」と
独立リーグの徳島インディゴソックスに入団し、
技術を磨き続けました。

その努力の結果、
2016年育成ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。

2018年3月に支配下登録を勝ち取り、プロ野球選手と
しての本当のスタートを切りました。

ダイナミックな投球フォームから放たれるストレートは、阪神タイガースで守護神として活躍した藤川球児さんにも絶賛され、メジャーリーガーの投手の動画を見て分析して自分の技術に上乗せし、今年春の沖縄キャンプでは、メジャーからNPBに復帰した田中将大投手に
変化球の投げ方を教わるなど、プロ野球選手として
これからが本当に楽しみな投手でした。

「追悼試合」
2021年9月5日、横浜DeNAベイスターズとの対戦で
木下雄介投手の追悼試合が行われました。

この9月5日という日付は、昨年木下雄介投手が
プロ初セーブをあげた記念すべき日です。

追悼試合開始前、選手会長・京田陽太、エース・大野雄大、柳裕也、木下拓哉、与田剛監督が献花。その後、
木下投手の息子さん、娘さんが始球式を行いました。
木下投手の登場曲である湘南乃風「黄金魂」が流れる中、選手に手を引かれながら退場しました。

横浜DeNAベイスターズのスターティングメンバーも
木下投手と縁が深いものでした。

先発投手は駒大時代の同級生だった今永昇太、
捕手は駒大寮の同部屋だった先輩の戸柱恭孝。

今永昇太がマウンドにある木下投手の背番号98
に手を添える、という行動から駒大の絆が伝わってきました。

また、東京オリンピックでも活躍した山崎康晃の発案
で、帽子に木下雄介投手の背番号である98を書いて
プレーをするというスポーツマンシップ溢れる事実も
知りました。

改めて、野球・プロ野球の素晴らしさを感じました。

中日ドラゴンズは、全員が背番号98を身につけ、
試合に挑みました。

0-0の8回裏、キャプテン高橋周平のヒットを皮切りに
レジェンド・福留孝介のタイムリーツーベースで先制し
同期入団で、家族ぐるみでも仲が良かった京田陽太の
ダメ押しタイムリーツーベースで突き放しました。

京田陽太が2塁ベースに到達した際、ベースを叩き
ガッツポーズする姿には、ドラゴンズファンのみならず
全プロ野球ファンが心を打たれたと思います。

※中日新聞より

投手陣は
ロドリゲス→田島慎二→祖父江大輔→又吉克樹
→ライデル・マルティネスと繋ぎ、見事完封勝利。

勝ち投手は同じ独立リーグ出身の又吉克樹でした。

※中日スポーツより

京田陽太、福留孝介がヒーローインタビュー。
追悼試合のためにローリングス社が作成したTシャツを身につけ、「雄介さんが打たせてくれました。」
と、京田陽太は涙ながらに話していました。

その後、木下投手の御家族へウイニングボールと、両選手のサインが入ったドアラ人形を届けました。

木下投手のために、本当に勝ててよかったと思います。

突然すぎる死にショックは大きいですが、
中日ドラゴンズの監督、コーチ、スタッフ、選手、ファンはこれからも木下投手と共に戦い続けます!

木下雄介の闘志溢れるピッチングスタイル、
絶対諦めずにリハビリをこなすストイックさを
決して忘れません。

ありがとう木下雄介。

小湊崎🌎

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