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全日本大学サッカー選手権大会

私はMCCスポーツpresents2024年度第73回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)に出場することができた。

私自身、サッカー人生、3度目の全国大会。

三度目の正直。今度こそ日本一の景色を見るためにと、意気込んで臨んだ。

今回は、本気で日本一を目指したサッカー漬けの幸せな、夢のような時間をその時の心情などと共に紹介したいと思う。


今年から参加チーム数やレギュレーションが変わり、初戦はプレーオフという形。この試合に勝てるか勝てないかで既に日本一が目指せるか目指せないかが決まってしまう。この試合に勝利すると、計16チームの決勝ラウンドへと進出し、その中で日本一を争える。また、この試合に負けてしまうと強化ラウンドに回り、日本一を目指すことすらできなくなってしまう。
勿論、日本一を目指していた私たちは、勝利を目指し、準備していった。

2024.12.5.Thu. 送り出し応援at 体大グラウンド

試合の前々日、学校のグラウンドでのトレーニング後の出来事。

会場が福島のJヴィレッジスタジアムということで、部員は応援に来ることができない。
そんな中、インカレ登録メンバーに向け、部員全体で送り出し応援をして頂いた。
チームとして一つになって一緒に戦っているぞと言われているような非常に心強い応援だった。
チームのスローガン的なところにある共闘という2文字を連想させるような。この上ない、最高の環境、空間だった。心を動かされた。
そんな力強い、最高の応援を受け、私たちは決戦の地、福島へ向かった。

2024.12.7.sat. 予選ラウンド vs八戸学院大学 2-0⚪︎ at Jヴィレッジスタジアム

天気は晴れ。少し肌寒い気候の中、決戦の日を迎えた。

この試合には、内容がどうであれ、何としても勝って次に繋げるという思いで試合に臨んだ。

この大事な一戦に私はスタメンで出場した。

大きな怪我での長期離脱を連続して経験した中で、リーグの後半から徐々に出場機会を掴み、この大事な局面で試合に使って頂けたのはこれだけでも自信につながる材料だったし、どんなに長い離脱でも諦めずに信じてやり続けて良かったと思えた。

試合が始まると、慣れない環境、さらに緊張からか、相手のペース。相手は立ち上がりの入りが良く、私は最終ラインにいて、相手の強い勢いを感じた。

それでもなんとか我慢して守って無失点に抑えた。

前半の中盤から終わりにかけてからボールを握り始め、徐々にペースを握ることができ、そこから試合を優位に運ぶことができた。
最終的には2-0と、勝利を収めることができた。
緊張感のあるこの試合に勝てたことは非常に大きいし次に繋がった。しかし、改善すべき所や、ミスは多くあり、これでは日本一は目指せないし、まだまだ隙があるように感じたようなゲームだった。


また、この試合には、大阪から4回生の皆さんが応援に駆けつけてくださった。
大阪から遠方まで応援に来てくれる先輩。一緒に闘ってくれた。
言葉に表せないほど嬉しかったし、感謝しています。ありがとうございます。最高の応援でした。
何より、勝利の瞬間を共に分かち合えたことが最高だったし、勝ちを見せられて、届けられて本当に良かった。まさに共闘

試合後の写真

2024.12.10.Tue. 学校でのTR

予選ラウンドに勝利し、決勝ラウンドに向け、調整。そこで足首を軽く負傷してしまう。
怪我に苦しんだ今シーズン。最後まで怪我に苦しむことになる。

病院へ行き、痛み止めの注射を打ってもらい、強行突破で決勝ラウンドの舞台である福岡に向かった。

決勝ラウンドは自チーム含め4チームで上位2チームがノックアウトステージへと進出できる。
同グループの大学は、九州産業大学(九州地区第1代表)、筑波大学(関東地区第2代表)、東海学園大学(東海地区第3代表)。

2024.12.14.sat. 決勝ラウンドGL第1節 vs九州産業大学 0-1● at 黒崎播磨陸上競技場inHONJO

決勝ラウンドが開幕。天気は曇りのち晴れ。冷たい風がピッチには吹いていた。

私は怪我でコンディションが思わしく無く、ベンチにも入れないと思っていたが、ベンチに入ることができた。

チームとしては、なかなか攻撃の形を作れず相手のペース。不運な形でのPK献上。そのPKを沈められ、0-1敗戦。リーグ戦となる中で、開幕戦を落として一気に難しくなった。

個人的には64分から右WBとして途中出場。
チームが負けている中で攻守共に重要なポジションで出場させてもらった。監督の意図、想いを汲み取ってチームのために走った。
しかし、何もできなかった。
質が低かった。クロスの質。オフザボールの質。判断の質。
与えられた少ない時間の中で流れを変えないといけない立場であったが、何かを変えることはできずに1節目を終えた。チームも個人的にも苦しいスタートを切った。

敗戦後

2024.12.16.Mon.決勝ラウンドGL第2節vs筑波大学0-0△ at 黒崎播磨陸上競技場in HONJO

天気は曇り。この日は朝に雨が降っていて個人的にはピッチが程よく濡れていて初戦よりもやりやすい環境でプレーできるとプラスに感じていた。

グループ2節目は関東地区第2代表である筑波大学。筑波大学には多数のプロ内定選手、年代を代表する選手達が揃う。

チームはこの試合に負けてしまうとグループ敗退が決定してしまう。
そんな苦しい状況であるが、私達は本気で筑波大学に対しぶつかり、勝点3を奪い取りにいった。

この大事な試合。私はスタメンで試合に出場することができた。

試合は、長く相手にボールを握られる展開が続く中、カウンター、セットプレーで1点を狙う。
試合を通し、セットプレーやプレスによってチャンスを得ることも何シーンかあったが、モノにできず、相手にチャンスを多く創られる。
しかしこの試合は、負けてしまうと次に進む可能性が無くなってしまうこともあるし、同世代を高校時代から代表している選手が数名出場していた事もあり、こいつらには絶対に負けたくないという想いが個人的にはあった。ミスもあったし、改善すべきところは多くある。でも最後まで身体をはって相手の波状攻撃を守り切れた。最終スコアは0-0。関東を代表する大学に対し、無失点で抑えられたことは、少し自信につながった。
チームは同グループのもう1試合の結果により他力であるが、次節に勝利すればグループ突破の可能性があるという状況となった。依然、難しい状況であることに変わりはない。

vs筑波戦での一枚

2024.12.18.Wed.決勝ラウンドGL第3節vs東海学園大学2-0⚪︎ at ミクニワールドスタジアム北九州

グループ最終節。勝利が絶対条件のこの一戦。相手は東海地区第3代表である東海学園大学。ドリブルであったり技術が高い選手が多いチーム。

この試合は前の2試合とは、スタジアムが異なり、リーグ戦の中で最も良い、Bestな環境で大一番を迎えた。

この試合は立ち上がりからペースを握り自分達の展開がリーグの中では多かった印象。20分に差し掛かる前あたりで先制に成功し、その後畳み掛け、相手の退場を誘発。前半のうちに相手が10人となり、人数的にも優位な状況となった。
後半は自分達のミスなどもあり、相手のペースが続いてしまう。それでも我慢して凌ぎ切り、後半中盤から終わりに差し掛かるあたりで追加点。2-0で勝利し、グループ突破に向け、後はもう一つの試合の結果を待つ形だった。
この試合、個人的には課題が多く残ったゲームでなかなか喜ぶことはできなかった。自分の課題であるビルドアップ、判断の部分で課題を残した。自分の判断で味方を、チームを苦しめてしまっていたと感じたゲームだった。

もう1試合をYouTubeで見届けた。筑波大学vs九州産業大学の試合は筑波大学が5-1で勝利。その結果から私達は、Cグループ2位突破を決め、ベスト8に進出することが決まった。

この3試合を通して、失点はPKの1のみ。もちろん課題は山積みであったが、最後全員で身体をはる所、失点しないという執念、また、ラインコントロールであったり、組織守備の部分の成長を感じることができた。個人的にもチーム的にも自信のついた3試合になった気が私はしていた。

勝利後の写真

他グループの結果、全会場が、グループリーグを終え、ベスト8が確定。
私たちのノックアウトステージ初戦は、東洋大学に決まった。
組み合わせは以下の通り。
大阪学院大学vs桐蔭横浜大学
東洋大学vs大阪体育大学
新潟医療福祉大学vs日本大学
筑波大学vs明治大学

ベスト8組み合わせ

2024.12.22.Sun.決勝ラウンドノックアウトステージ準々決勝vs東洋大学1-3● at さくらスタジアム

晴れ。独特な緊張感に包まれたさくらスタジアム。ゴールからゴールへと強い冷たい風が私たちを歓迎しているように感じる。

相手の応援団もあり、否めないアウェー感。大勢の記者、カメラマン、観客など、この試合の重要さを物語っているようで、気持ちが昂る。

入場の時にはリーグ戦の時よりもセレモニーっぽく、音楽が流れていたりして、より一層緊張感が会場に広がっていた。

試合が始まると、風や、相手の高い技術もあり、東洋大学ペース。立て続けに失点してしまい、0-2で前半終了。後半は風向きも変わり、チャンスが多くなる。と後半に臨んだ。しかしそう甘くはなく、後半立ち上がりに3点目を献上。0-3となり、かなり厳しい状況へ。その後、ロングスローからなんとか一点を返し、一矢報いるが、そのままタイムアップ。ピッチに試合終了の笛が響くのと同時に、その笛はシーズンの終了を告げた。

シンプルに力不足。大学トップレベルとの差を感じた1試合となった。

私達の日本一への挑戦は、ベスト8という形で幕を閉じた。
この結果は、日本一を目指す過程において、東洋をはじめ、他大学との差があったということだし、まだまだ自分達の取り組みが足りなかったと、私は受け止めている。それがどういう風に足りないか、具体的にもっとどんなことをするべきだったのか。今の私にはわからない。けど、今シーズンの取り組み以上のものを取り組まないと日本一にはなれないと言える。甘さを一つ一つ消していかないと上にはいけないと痛感した大会だった。

2024シーズン総括

今シーズンは、最後まで怪我に苦しんだ。
年始は脳挫傷のリハビリからスタート。身体は動くのに練習に参加できない。ヘディングだって、幼稚園児が使うような柔らかいゴムボールでしかできなかった。対人の練習なんてできるわけない。そんな苦しい状況だった。でも、私にはサッカーしかないと思って一日中グラウンドでボールを蹴ったことを鮮明に覚えている。その後、脳挫傷のリハビリが終わり、復帰できたと思ったらスタメン1試合目で足首を負傷。9月頭に手術も経験し、再び長期離脱を余儀なくされた。シーズンを通し、半分以上はリハビリで練習ができないようなそんなシーズンだった。それでも諦めずやり続けた。その結果、シーズンの最後全国のベスト4を懸けた試合のピッチにスタメン出場し、最後まで立つことができた。

本気なら諦めずにやり続けてみろ。

沢山泣いたし、弱音も吐いた。それでもお世話になった人がいるから。その人達に恩返しがしたいから。なにより、サッカーが大好きだから。やり続けた。諦めないで良かったと心から思える。
本気なら、必ずできるはず。どんなに崖っぷちでも諦めずに前に進み続けよう。勿論、簡単じゃない。長い時間がかかるかもしれない。でも大丈夫。苦しみを乗り越えた分、周りにはサポートしてくれる人がいる。応援してくれる。1人じゃない。
そう感じさせてくれたのは、家族、友人、監督・コーチ、トレーナー、部員の皆さんなど関わってくれた全ての人たち。
怪我に苦しんだのと同時に私は、周りの環境に恵まれたと感じることができた。そんなシーズンだった。

これで2024シーズンは終了。多くの学びがあったシーズン。いつもより多く長く、苦しんだシーズン。シーズンを通し学んだことを来季に活かして、必ず今季以上の結果を残せるように。また、いい準備を。

全員で戦った関西リーグ最終節

沢山の応援やサポートが、間違いなく力に繋がりました。最高の応援、サポートをありがとうございました。引き続き、来シーズンも応援よろしくお願いします。

長々とまとまりのない文章を読んでいただき、ありがとうございました。

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