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これからの大学入試の選び方【基礎編】 〜一般入試以外の有効な選択肢を知っていますか?

こんにちは。
元大手進学塾トップクラス担当講師で、
現在はニュージーランド在住のグローバル教育コンサルタントのTakuです。

グローバル教育コンサルタントとして、
日々様々な保護者の方とお話ししていると、
共通してお持ちの悩みがあるなと感じます。

それは「大学入試に向けて一体、どう育てていけばいいか」という、
教育選択への迷いです。

最近の若い保護者の方たちは、
X世代の保護者のように何が何でも高偏差値校へという、
昭和的なこだわりは薄れてきている気もします。

ただ偏差値で示される受験勉強は、
親がするべきことが明確な分、
実は取り組みやすい側面があるのです。

一方で一般入試を目指した、
受験学習以外を選択した場合には、
すべきことが多岐に渡って混乱することもある。

受験だけの学習には抵抗があるけれど、
それなら他の選択肢を選ぶなら何をすればいいの?

今日はそんな疑問に対する答えを、
一緒に考えてみたいと思います。

なおこれからの大学入試の選択肢【実践編】については、
別記事でより詳細にしっかりと説明する予定ですので、
お楽しみに!

最初の一歩 〜一般入試か否かの選択

答え探しを始める前にまず、
最初の一歩として行うべきことがあります

それは今後の学びの軸足を、
一般入試を目指した学習におくか、
それともそれ以外に置くかということです。

覚えておいて欲しいのですが、
日本の一般入試は世界的に見れば、
極めて特殊な選抜方法です。

私からすればそろそろ一般入試は卒業して、
世界標準の選抜方式にシフトすればと思うのですが、
それは様々な思惑が絡まってしばらくは無理でしょう。

さてそうした特殊な形式だからこそ、
学習内容もその対策も自然と、
特殊なものにならざるを得ません。

私は長年この世界におりましたので、
その対策は一応心得るつもりです。

何をどうすれば結果が出るかのノウハウも、
もちろん持ち合わせてはいます。

それをここで詳しくはお伝えましませんが、
一言で言えば「受験のためだけの学習」を、
どれだけ徹底してやれるかです。

また特に難関大学の入試になれば、
試験問題は難問奇問化するものですので、
より集中的な受験専用学習が必要になるでしょう。

多感で吸収力に富んだ10代の時期を、
こうした受験学習のためにつぎ込むことを、
よしと考えられるかどうか。

もしいいと思えるなら一般入試制度が、
きっと一番フィットすると思います。

でももしそれはちょっと抵抗があるなら、
一般入試の選択はやめた方がいいと思います。

細かい点について注意すべきポイントはあるものの、
アウトラインとしてはまずこの視点で、
一般入試か否かの選択をしてみるといいでしょう。

一般入試以外にどんな選択肢がある?

では一般入試以外の選択肢を選ぶなら、
実際にどんなチョイスがあるのでしょうか。

現時点で大学に進学するための方法には、
大きく分けて以下の3つの選択肢があります。

学校推薦型入試
総合選抜型入試
帰国生入試

これらの入試の特徴や対策については、
後ほど別記事の【実践編】で詳しくお伝えしますので、
ここではポイントのみお伝えしますね。

1の学校推薦型入試では、
ズバリ内申が極めて重要です。

学校からの推薦があって初めて実現するので、
内申はもちろん学校内の活動が重要です。

2の総合型選抜入試は、
かつての自己推薦がベースとなったものです。

大学での学びの目的の明確化することや、
大学によっては内申や英語力が重要となります。

3つ目の帰国生入試ですが、
大学によって多少の基準の違いはあるものの、
通常2年以上の海外校経験が要求されます、

英語力などの語学力はもちろんのこと、
海外での様々な活動実績が重要です。

学校推薦型入試の対策

学校推薦型入試を目指すなら、
徹底して学校の学習や活動に集中しましょう。

受験勉強に無駄な時間を割きすぎず、
定期テストの対策や部活動に専念することが、
一番チャンスを広げられるでしょう。

実は学校推薦入試での入学者数は、
大学入学者数の約35%を占めているんです。

つまり3人に1人はこの学校推薦型で、
入学してしていることになりますね。

学校推薦型には指定校推薦と公募推薦がありますが、
両者の大きな違いは受験できる大学の、
選択の幅にあると思います。

指定校推薦は通学中の高校が、
持っている枠の中からしか選べませんが、
公募推薦ではより広く大学を選択できます。

総合型選抜入試の対策

総合型選抜入試は近年、
その枠がどんどん拡大している注目の入試です。

海外の入試システムに酷似しており、
世界標準の入試と言ってもいいでしょう。

総合型入試は大きく分けて、
書類・学科試験・面接によって決まります。

書類では大学での学習計画はもちろん、
生徒の適性や活動内容などが判断されます。

学科試験は小論文や各科目の試験、
事前課題やプレゼンテーションなどを通し、
生徒の学力を診断します。

総合型選抜入試に対しては、
とにかく大学で学ぶ内容を明確化することが、
合格のためにとても重要です。

なぜその大学でその学びをしたいのかを、
自分の過去の経験からしっかり考え、
言語化できるようにしましょう。

そのためには自己研究を行なって、
自分自身をしっかり理解することから、
始めるべきなのは言うまでもありません。

帰国生入試はお得?

帰国生入試の受験資格を得るには、
通常2年以上の海外経験が必要です。

中には海外就学期間に加えて、
親の同伴条件や留学後の期間制限など、
細かな条件があることもあります。

そう考えると一般的には、
高校2&3年生の2年間を留学するのが、
一番簡単な方法かもしれません。

因みに2年間の留学費用ですが、
相場では700万円〜のようです。

そんなに高額なの?と思うかもしれませんが、
この金額は中学受験できるご家庭なら、
出せない金額ではありません。

中学受験だけで約300万円〜、
そこに私立中学3年間で400万円〜が相場。

つまり中学受験して3年間私立中学に行かせるだけで、
2年留学とほぼ同額の700万円〜かかるのです。

もし中学受験を見送って、
無理のない高校受験に切り替えれば、
十分この費用を捻出できるのです。

その上帰国生受験の場合、
総合型選抜と比較すると相対的に、
入試の難易度は低下します。

こう考えると帰国生入試の選択も、
ありと思えるのではないでしょうか。

一般入試ではない選択をした親がすべきこと

では一般入試をしないと決めた場合、
親は子に何をすべきなのでしょうか。

私がよくお伝えしていることは、
以下の3つです。

① 好きなこと&得意なことを見つけ、伸ばす
② 学校の勉強を頑張る(≠受験勉強)
③ 英語の勉強をする

以下、順番を追って簡単に説明します。

① 好きなこと&得意なことを見つけ、伸ばす

まず「好きなこと&得意なことを伸ばす」ですが、
これが全てのスタートになります。

どの選択をするにしても、
自分が何をしたいかすら分からなければ、
どんな努力をすべきかも分かりません。

私が日本の高校生を見ていて、
一番かけているなと感じることが、
「学びたいことが分かっていない」と言う点です。

それは自分の好き✖️得意を突き詰めて、
考える機会を持ったことがある生徒が、
ほとんどいないからだと思います。

まずは親子でしっかり時間をとって、
自分の好き&得意なことを探しましょう。

② 学校の勉強を頑張る(≠受験勉強)

次に「学校の勉強を頑張る」ですが、
これはまず得意な科目からでいいと思います。

大切なことは「学ぶこと」の楽しさを、
子ども自身が好きな科目を通して知ることです。

受験のためだけの問題はきっぱり無視して、
興味のある内容についてリサーチなどを通して、
とことん学んで学んでみるといいでしょう。

得意科目ができると自信がつき、
他教科も伸びていくこともよくあります。

③ 英語の勉強をする

最後に「英語を勉強する」です。
これは言うまでもないでしょう。

英語は大学入試で唯一の必修科目であるだけでなく、
これからの時代を切る子供達にとって、
必須の教養でもあります。

英語を伸ばせば伸ばすほど、
入試も進路も選択肢が広がるのですから、
やらない手は全くありません。

ただし気をつけたいのは、
英語=英検という発想を捨てることです。

別の記事でも書きましたが、
英検は受験専用資格といってもいいくらい、
世界では無名な試験です。

そんな資格試験のための勉強に、
必要以上に時間を使って子供を、
英語嫌いにしないようにだけ気をつけましょう。

まとめ

さていかがだったでしょうか。

一般入試以外の選択肢はこれから、
ますます広がっていくことは間違いありません。

しかしそのためには親世代が、
一度も体験したことがない子育てを、
意識していくことが必要となります。

一般入試は世界的に見て極めて特異な、
そして残念ながら時代遅れなシステムなので、
今後その枠は狭まっていく可能性が高いです。

そうした未来を意識しながら、
今から対策を講じていけるといいですね。

なお繰り返しになりますが、
これからの大学入試の選択肢の実践編については、
別記事で書く予定ですのでお楽しみに!

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