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努力しないでも結果を出せる人が評価されるのはおかしい? 〜上手ければ休んでいいのか?という意見について考える
こんにちは。
元大手進学塾トップクラス担当講師で、
現在はニュージーランド在住の未来教育コンサルタントのTakuです。
先日インターネットでこんな記事を見つけました。
こうした状況はきっとスポーツだけでなく、
他の分野でも起こっていることでしょう。
努力と成果の関係については、
色々な捉え方があることでしょう。
そこで今日は「努力しない人間が評価されること」について、
どう向き合っていったらいいのかについて、
私なりの考えを述べて見たいと思います。
努力すれば「当然」認められるべき?
この記事を読んで一番先に思ったことは、
努力の意味の捉え方に注意が必要だということです。
もちろん私も上手ければ休んでいいという意見には、
基本的に反対の立場です。
特に子どもの頃は発達過程において、
努力の大切さを学ぶことは重要ですし、
才能があれば努力が不要という発想は危険です。
実際に才能に溺れて努力せず、
早熟の天才がこれまで何人も消えていったのを、
私自身も星の数ほど目の当たりにしています。
しかし一方で休まずに練習しているのだから、
試合に出してもらうべきだという考え方にも、
安易には賛成できません。
というのも努力すれば評価されるべきという考え方は、
現実と向き合っていないのではと思うからです。
評価についての向き合い方
いうまでもありませんが、
評価は「人」が下すものです。
そこには当然判断者の主観や価値観が反映され、
それが評価される側のそれと一致するとは限りません。
もちろんそれは理不尽だと思いますし、
親子にとっても向き合いたくない真実でしょう。
でも社会は人が動かしているものである以上、
判断する側とされる側の間の間には常に、
ミスマッチが生じる可能性があります。
でもこのミスマッチをどんなに批判しても、
残念ながら問題は決して解決しないことでしょう。
「人生は不公平だ」
ビルゲイツが言ったこの言葉は真実です。
だから親自身もその事実を直視して、
努力すれば必ず結果が出るという、
誤った価値観を子供に与えないようにすべきかもしれません。
努力をする意味とは
子供に努力の大切さを伝えることは重要ですが、
努力が必ずしも直近も目標達成つながるとは限らないことも、
同時に伝えていくべきでしょう。
でもその過程できっと子供達から、
きっとこんな質問が寄せられると思います。
では努力をする意味は一体何なの?
これは努力しているのに評価されない子供は、
当然抱くであろう疑問でしょう。
頑張れば報われると教わって努力したのに、
合格できなかった生徒たちの多くから、
その疑問を投げかけられた経験もあります。
でも私は子供たちにはいつも、
これまでずっと同じ、
以下のような回答をしてきました。
重ねた努力が常に自分の望む結果を、
生んでくれるとは限らない。
どんなに努力しても報われないことは、
残念ながらよく起こることだ。
でもそれが努力をすることが、
無意味だということには決してならない。
何故なら例え直近の目標達成に至らなかったとしても、
重ねた努力は必ず人生の糧となり、
いつかどこかで花が咲くから。
そして何よりも努力することで、
自分はできなかったことができるようになり、
確実に成長できるから。
それこそが努力することの本当の意味で、
結果はおまけみたいなものだ。
そして望んだ結果が出なかったことが、
実は別のもっと素晴らしい結果を生む、
きっかけになることもあることを忘れないで。
あなたは努力しても報われなかったお子さんに、
どんな言葉をかけますか?
まとめ
さていかがだったでしょうか。
努力は必ずしも自分が、
望む結果にならないこともあります。
でもそれが努力の価値を、
失わせるものではないので、
親子で評価にこだわりすぎないことが大切です。
努力することの本当の意味を、
この機会に親子でもう一度、
ぜひ考え直してみてはいかがでしょうか。
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