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B1第7節横浜BC-アルバルク。オフェンスのバランス感覚


ビーコルとの1か月ぶりの再戦。


またもや苦戦。いや、さらなる窮地。
最後まで1点を争う僅差のゲームでした。


バイウィーク前11/6の水曜ナイトゲームは、横浜BCのホーム横浜国際プールで行われました。
三河で敗戦してから中2日の連戦です。グダイティス選手はコンディション不良でお休みとなりました。横浜BCも札幌でレバンガに連敗して臨むホームゲームです。互いに負けられません。

最後まで絡れたゲームの結果は80-77。3点差で辛くもアルバルクが10勝目を挙げました。


今回の痺れる試合で、アルバルクの課題が何かであったのか検証していきたいと思います。


ゲーム雑感

アルバルク 80-77    横浜BC

第1Q    16-17      第2Q    13-13
第3Q    28-23    第4Q    23-24


前半は得点がなかなか入らない守り合いです。 横浜BCは三河と同じようにコッツァーがドロップしてPNRに対してドライブやダイブに対応してボールマンにはマーカーが激しくチェイスして守ります。
アルバルクのスペインピックもスペインピッカーの小酒部のコッツァーへのバックスクリーンが掛からず潰されたりしていました。 


そのため2度、3度とハンドオフ、PNRを仕掛けてペイントに割って入るのですが横浜BCの最後のリムプロテクトが強固でレイアップやペイントジャンパーはなかなかにリングに嫌われる展開で、前半はロースコアでした。

第1Q序盤はアルバルクは小酒部のドライブとロシターのSTからのファストブレイクで10-4とリードを奪います。ところが、残り5分から森井がコートに入ると雰囲気が変わります。右ハムストリングの肉離れから1か月ぶりに復帰を果たしたハマのキャプテンの登場で、アリーナは歓声で盛り上がりました。


その森井の3P、大庭の2本の3Pなどでアルバルクは逆転を許してしまいます。
アルバルクは16-17と1点差ビハインドで第1Qを終えます。

前半はロースコア、スローペース。後半はペースは上がりながらも1点を争うシーソーゲームが最後まで続きます。


アルバルクはここまで3Pがありません。しかし前半だけで9つのSTを奪い横浜BCから12回のTOを誘発します。
3Pがない得点効率の悪さをポゼッションの獲得でカバーして2Pの積み重ねでなんとかゲームを維持している感じでした。


つまり、苦戦していました。

ところが後半第3Q始めにメインデル、サイズ、小酒部のスペインPNRでメインデルのドライブがきれいに決まります。(カウントになりました)
ここから連続してメインデルのドライブ、サイズのポップ3P、さらにサイズのインサイドの得点と続きました。それが10-0のランとなり39-309点差のリードを奪います。(第3Q残り811秒)


流れを掴んだのか。


しかし、この日の横浜BCは簡単に引き下がらず粘りを見せます。


コッツァーのインサイドとクラークの3Pで早い時間に4点差(第3Q残り7分27秒)にするとキング、笹山の3Pなどで徐々に点差を詰めます。
すると、ついにイングルスの3Pで1点差までカムバックしてきました。(第3Q残り1分57秒)

ここで小酒部です。この日1/5本だった3P、その1本を放ちます。(第3Q残り1分36秒 55-51)

助かった。
価値が高い1本です。


とはいえ、結局第3Qは9点のリードから横浜BCを突き離すことができずに逆に勢いをつけさせてしまいました。
ここから57-534点差で第4Qのカオスへと誘います。


第4Qは横浜BCの勢いが止まりません。須藤の連続プルアップ、クラークのダンクで2点差に詰められます。(第4Q残り8分34秒 61ー59)

そして第4Q残り6分55秒にはクラークの3Pでついに逆転されます。(64-63


さらに、ラベナです。
右トップから3P。(第4Q残り6分26秒 63-67)
さらにさらに、ドライブでちぎられて63-69です。6点差のビハインド。
はい。10-0のランのお返しをいただきました。


しかし、そのまま持っていかれそうなところアルバルクは次のオフェンスで4回ものORで粘ってサイズのプットバックで2点を返すとディフェンスでは2ー3ゾーンを敷いて横浜BCの攻撃をいったん止めました。


そして、スペインPNR崩れからスペインピッカーの安藤がポップして3Pを打ちます。この日1/63P1本。大事な局面で決めてくれました。(第4Q残り4分20 秒 68-69)

続いてメインデルのFTで逆転(残り3分36秒70-69)さらにメインデルがカールドライブをスピンムーブで決めてその差を広げます。(残り2分1秒 72ー69)


そこからは一進一退ですが、1点頭が出たアルバルクに対して横浜BCは最後にファウルゲームに出て逆転を狙いましたが、サイズがFTを2本沈めたところで残り7秒 78ー74、4点差。最後にラベナが意地の3Pを射抜きましたが最終スコアは80-77でアルバルクが痺れるゲームを拾いました。


オフェンスの緩急と2Pと3Pのバランス


ではスタッツを見てみましょう。

今節苦戦の原因として挙げられるのは3Pの差が大きいように思います。アルバルク3/17(17.6%)に対して横浜BCは10/21(47.6%)と高確率です。したがってEFGではアルバルクの31.5/68(46.3%)に対して横浜BCは35/64(54.7%)となっており横浜BCが上回っています。数字的にはフリースローのメイク数の差(アルバルク17/25,横浜BC7/12)で勝ちを得たといえます。


possはアルバルクが75、横浜BCが75.28でほぼ同じです。アルバルクからすればいつもより速い展開です。実感はハーフコートで時間をかけていたアルバルクなので違和感がありますが、STが12本あり、横浜BCのTOが17本ありますので、そこでアルバルクがpossを増やしていたということになります。


ここで気になるところがあります。
STを12本奪い、相手のTOを17回も誘発しているのにFBP(ファストブレイクポイント)が6点しか取れていないことです。(横浜BCは10点) 
STや相手のTOFBPに繋がっていないところにアルバルクの課題を感じます。


今シーズンは速攻の意識は高く持っているのは見ていてよくわかります。「走れる場面では走る」
実際に速攻は出しています。しかし今のところ結果としての数字は出ていません。アルバルクの今節までのFBP73点(23位)です。


ハーフコートとトランジションのバランスを取ること、つまりオフェンスの緩急を身につけることを今シーズンの課題としているように感じますので速攻の精度を上げてTOを増やすことなく1試合のFBP10点程度まで上げて欲しいと思います。


そしてもう1点はやはり3Pです。


今節は1回目のセットオフェンスが潰れた際にはPNRからショートロール→フローターを多用していたようです。確率も高く結果も良かったと思います。
今節のような苦しい展開ですと得意なインサイドに偏る傾向はよくわかります。しかし2Pと3Pのバランスも取って外が決まれば、相手の中も緩くなります。


今節の安藤と小酒部は3Pを打ち続けて1本づつのメイクでしたが、このゲームに与えた影響は大きいものでした。こうした成功を積み重ねて欲しいです。


今節も言ってしまいます。


3Pを打ち続けてください」


タレントは揃っています。必ずブレイクスルーする時が来ます。打ち続けて得た成功の経験が自信となりその自信が本質に変わります。

さて、次節はホームでチャンピオン広島を迎えます。勝利してルークの誕生日をお祝いしましょう。

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