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B1第6節三河-アルバルク。気持ち大事、フリースロー大事です。
衝撃でした。
第2ゲーム、三河のディフェンスです。
11月最初の3連休、11/2、3日シーホース三河ホーム刈谷市体育館で行われたB1リーグ第6節三河対アルバルクは1勝1敗で星を分け合いました。
1戦目に勝利して連勝を狙ったアルバルクの第2戦は、初めから三河のインテンシティ高くバチバチ当たってくるディフェンスに翻弄され、得点がなかなか奪えませんでした。その屈強な三河ディフェンスにアルバルクの攻撃の柱であるサイズがまさかの無得点。メインデルも2得点に抑えられました。
三河の選手全員の「絶対勝ーーつ!!!」
という気持ちが全面に出たゲームでした。
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今節の連戦を振り返り、特に第2ゲーム、アルバルクは敗北しました。その原因を検証してみます。
ゲーム雑感
第1ゲーム アルバルク 78-59 三河
第1Q 25-17 第2Q 17-18
第3Q 23- 9 第4Q 13-15
第1ゲーム、三河はアルバルクの攻撃に面食らったのではないでしょうか?
しっかりセットを組んでじっくりインサイドを攻めてくるアルバルクが、テーブスのSTから走ってファストブレイク。しかも連続STで走ります。2本目のファストブレイクは外れましたが、続いてテーブスからスキップ→メインデル→小酒部と右コーナーに回して3Pと外を成功させます。
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まだまだ違うことをします。
PNRを仕掛ける時アルバルクは左サイドからが圧倒的に多いのですが、この日は右サイドからのPNRです。
トップで小酒部とサイズがPNR→サイズにポケットパス→右コーナーからリフトしたメインデルに展開。ここから右サイドでメインデルがカールしてサイズとPNR。ダイブしたサイズがダンクを決めました。(第1Q 残り7分34秒 7-0)
さらに小酒部が2本目の3P、また安藤が2本とこのクォーター4本の3Pを浴びせてインサイド対策をしてきたであろう三河を3P攻勢で困惑させるスタートでした。
一方三河は角野が前半3本の3Pで応酬します。
また、ディフェンスでは2-3ゾーンとマンツーマンを併用することでアルバルクのオフェンスを停滞させて須田の3Pなどで前半を7点差まで詰めます。(第2Q終了 42-35)
後半に入って須田の3Pで4点差まで詰めた三河(第3Q残り9分6秒 42-38)でしたが、テーブスの1on1やアーリードライブなど速い展開を仕掛けたアルバルクがペースを掴み、三河の2-3ゾーンでの対抗も問題にしません。
第3Q最後にはトップ中央からテーブス、サイズ、メインデルのスペインPNRが決まって21点差と点差を広げました。(第3Q残り23秒 65-44)
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ビッグクォーターで流れを掴んだアルバルクがこのままゲームをクローズして三河を59点に抑えて最終スコア78-59で大事な1戦目を取りました。
1戦目は三河から9本ものSTを奪い14本のTOを誘発しました。三河の戦略を読んで裏をかきに行ったアドHCの戦略が当たった勝利だったのではないでしょうか。
第2ゲーム アルバルク 65-76 三河
第1Q 11-16 第2Q 15-23
第3Q 22-23 第4Q 17-14
一転して第2ゲームで戸惑ったのはアルバルクの方です。三河は昨日よりも一段とディフェンスの強度が上がり全員でリバウンドを取りに来ます。
最初の得点は、エンドインから須田がハーフコートを1周して3つのスクリーンを抜けて決まった3Pです。この時の須田のガッツポーズにこの日の三河の気合いが見て取れます。
すぐにテーブスがレイアップで2点を返しますがそこから互いに守り合いの重い展開です。
三河はボールマンとの間合いを詰めてプレッシャーを与えます。ピックにはハードチェイスしてズレを最小限に追いかけます。
その間ビッグマンに付くガードナーはドロップでハンドラーのペイントへの侵入をケアしながらズレの解消を図ります。
アルバルクのピックからのポケットパスに対してもフリースローラインの外に追い出すような位置で受けさせていました。だからロシターやサイズはペイントに入れません。アルバルクのインサイドは塞がれました。
三河のアルバルク対策は昨シーズンと同じくインサイドに入らせない戦略です。
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リッチマンHCはアルバルクのオフェンスの本質がインサイドアタックであることを見抜いています。その対策にはブレがありませんでした。
第1QアルバルクはグダイティスがORからセカンドチャンスを決めるまで約6分間得点は2点のままでした。
そして、三河は久保田がレイマンとのハンドオフから左ウィングの位置から3Pを射抜いてエンドワン。4点プレーで均衡を破ります。(第1Q残り3分14秒 4-10)
さらにディフェンスも2-2-1ゾーンプレスで前から当たったり、ハーフコートから2-3ゾーンにしたりしますが、これも前の2人(長野、石井)が激しく当たって来ます。これも効いて、なかなか得点が奪えませんでした。
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辛うじてグダイティスのセカンドチャンスと大倉の3Pで繋ぎ、1Q最後に小酒部のダウンスクリーンからローポストのグダイティスが上がってくるZipperからテーブスとグダイティスのPNRでグダイティスのダイブが決まって第1Qは16-11と点を取るのに苦労しつつもディフェンスの頑張りで5点の差に抑えました。
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1.小酒部がグダにダウンスクリーン
2.テーブスとグダでPNR
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ところが、第2Qも開始から三河のフィジカルなディフェンスを攻略できずに、4分30秒間無得点で三河には11-0のランを許します。(第2Q残り5分46秒 11-27)
反撃したいアルバルクは第2Q残り半分の5分間でグダイティスのORと小酒部、安藤の3Pで徐々に落ち着きを取り戻して15点を奪います。
しかし、ローポストでガードナーが1on1でサイズを制圧。(第2Q残り4分22秒 31-18)
さらにグダイティスまでも制覇。(第2Q残り2分33秒 33-18)
もはやアルバルクのペイントはガードナーに支配されてしまいました。
これが三河のオフェンスモンスター💪
— シーホース三河 (@go_seahorses) November 3, 2024
#54 ダバンテ・ガードナー が得点を量産🏀
2Q 残り2:33
三河 33-18 A東京
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さらに気持ちが乗っている三河は天まで味方につけたとしか思えない事が起こります。
残り0.3秒のショットクロックで人間(須田はもはや人ではないかも)がタップで3Pを決めるところを目撃しました。(第2Q残り1分5秒 21-36)
そして、テーブスとグダイティスのPNRからグダイティスのダイブが決まって26-36。残り2秒、「10点差まで詰めたから後半期待しよう!」と思っていたアルバルカーズの心を折ったのがバックコートから久保田の放ったボールがリングに吸い込まれたブザービーターです。頭を抱えてしまいました。
#11 久保田義章 、🎙️とんでもないのが入っちゃいました🏹🏹🏹🔥🔥
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2Q 終了
三河 39-26 A東京
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こうして前半を26-39の13点差で折り返しました。第3Qはアルバルクが小酒部、テーブスが3Pを決めて追い上げをの構えを見せるものの、これを三河が突き放す展開で点差は一向に縮まりません。
そして、3Q終盤の右トップからのガードナーの連続3Pで私のメンタルは、ほぼトドメを刺されてしまいまた。
(第3Q残り15秒 62-45)
第4Qはグダイティスの頑張りとキャプテンザックがファストブレイク、安藤の連続得点などでアルバルクも意地を見せます。しかし最終スコアは76-65。11点差で敗戦となりリーグ戦2敗目を喫しました。
気持ち大事、フリースローも大事
それでは第2ゲームの敗因ってなんだったんでしょうか。
スタッツを見てみるとEFGはゲームの印象ほど悪くないです。アルバルクは31.5/70(45%)、三河28.5/59(48.3%)お互いに確率が低く守り合っていたのがわかります。しかもアルバルクが3本(6点)上回っています。
何が大きく下回ったのかというとあまり見たことないくらいの数字がフリースローです。
アルバルク2/5に対して三河は19/23です。
今シーズンのアルバルクのFTの平均が14.8本(4位)/20.3(4位)でリーグでもFT獲得数が上位のチームです。言い方を変えればFTは平均15点奪えるアルバルクの得点源の一つ。得点に対するFTの割合(%PTSFT)は18.9%(3位)ありますから影響は大きかったです。
三河も意図してFTファウルをしなかったというよりもインサイドアタックをさせないディフェンスが奏功したのだと思います。三河がしたファウルは全部で15回、そのうち与えたFTはテーブス、グダイティスが1回づつ、ロシターのエンドワンが1回の3回の機会のみでした。ほぼ与えられませんでした。
インテンシティ高く、気持ちを前面に出して試合に臨む三河のディフェンスは結果としてアルバルクの得点源を奪っていたということになるのでしょう。
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ところで、今節もアルバルクの3Pの確率は振るいませんでした。9/33本(27.3%)です。
しかし、やはり私はこれをポジティブに捉えます。確かに前回の佐賀戦と比べるとオープンは少なくなりましたが、中を固める相手に対してシュートの入らない時間帯が長く、3Pトライのメンタルを失ってもおかしくないところです。
そこを33本アテンプトしたこと。9本メイクの結果を出したこと。素晴らしいです。
特に難しい時間帯に連続3Pを決めたテーブスと安藤。そして今節も確率が高かった小酒部、大倉のバックコート陣にはさらに打ち続けて欲しいです。もうすぐチームで大当たりする時が来ます。必ず来ます。その時ドロップしてインサイドを固めてくるチームは顔色を変えるでしょう。
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敗戦からの学ぶことも多いですが、三河戦連戦のトータルではディフェンスを頑張っていたおかげで得失点差では8点上回っています。これがいつか効いてくる時が来るでしょう。
連戦は続きます。この衝撃を引きずらないことがもっと大切です。まだ2敗。ヘッドダウンしないでいきましょう。次は強かったビーコル戦です。
バイウィーク前にコレクティブバスケを攻略してやりましょう。
photos by Alisa