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B1第20節アルバルクー琉球。快勝から完敗へ
それがBリーグ、それがバスケットなのでしょう。
実力が拮抗しているチームの対戦ならば真逆の結果が連戦でもおきるということです。
第20節、アルバルクはホーム代々木第一体育館でCSで苦杯を喫した琉球とのプライドをかけた対戦でした。結果はゲーム①は87-63と快勝し、ゲーム②では58-83と敗戦して1勝1敗。昨シーズンRSでは1勝1敗。CSでも1点差に泣いて1勝2敗です。これでトータルの対戦成績も13勝13敗の全くのタイになったようです。
琉球との決着は天皇杯かCSまで持ち越されそうです。
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それにしても、僅差ならばともかく20点差の勝利がどうして1日で25点差の敗戦となってしまったのか?何が違っていたのか?は検証して後半戦の糧にしておくことにしましょう。
ハンドオフ+連続PNRでインサイドと3Pをバランスよく攻略したゲーム①
ゲーム①では1/29(水)の三河戦と同様に左コーナーからあがってHO→リピック→ショートロール→右ハイポストでボールキープ。さらに右コーナーから上がって右ハイポストでHO+リピックなど、連続したPNRや左サイドのスペインPNRで琉球のペイントを割ることができました。そのためにレイアップやペイント中央、上部のフローター、エルボージャンパーが高確率で決まりました。特にテーブス、サイズ、メインデルは効率よくペイントを攻略しています。
試合開始から連続得点🍵🍵
— アルバルク東京【ALVARKTOKYO】 (@ALVARK_TOKYO) February 1, 2025
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さらにこの日は三河戦に続き3Pが好調で12/29本(41.4%)の高確率で沈めています。特に第2Q、第3Qには安藤の3本を含む第2Q5/10本(50.0%)、第3Q5/11本(45.5%)はペイントタッチからのキックアウトやフロッピー、ダウンスクリーンからキャッチ&シュートなどのシューターアクションなど複数のバリエーションから生じています。
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この日のアルバルクのショットの確率は
2P 21/40本(52.5%)
ペイント 16/24本(66.7%)
ゴール下 5/5本(100.0%)
ペイント上部 16/18本(57.8%)
3P 12/29本(41.4%)
フリースロー 9/18本(50.0%)
対する琉球のショットの確率は
2P 16/32本(50.0%)
ペイント 12/24本(50.0%)
ゴール下 6/11本(54.5%)
ペイント上部 6/13本(46.1%)
3P 5/22本(22.7%)
フリースロー 20/26本(76.9%)
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琉球のDFはマンツーマンでビッグマンはドロップで守ります。
ローポストやショートコーナーに対してはクーリーやカークが制限区域周辺でリムプロテクトします。ハイポストやハイピックに対してはローやアルマがフリースローラインあたりまで出ていました。
アルバルクが左右のマッカビモーションやHO+連続PNRで振るとエルボーやペイント上部、ショートコーナーからは多くの得点チャンスが得られていました。しかしゴール下まで割るのはスペインピックが成功したりFBが出ないと難しかったようです。
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但しこの日はHOやポケットパスが良く通り、流れるようなアルバルクの連続PNRで琉球DFを切り裂いていました。それは3Pが良く入っていたことでスペースが広がったことも相乗効果があったと思います。しかし、フリースローの獲得については平均値以下でした。逆に琉球のFTR(攻撃回数に対するFT試投の割合)は48.1%(アルバルクは26.1%)と大きく上回っており、それはゲーム②にも共通する事項でした。
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琉球の積極的なペイントアタックと圧倒的なクーリーのリバウンドに完敗したゲーム②
ゲーム②試合後のコメントで桶谷HCはゲームプランは(昨日から)変えていないと話されていました。変わったのは選手たちのインテンシティの高さ集中力とのことです。
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しかし明らかな結果の違いがありますので、ゲームプラン以外の何かしらあるように思います。
ゲーム開始から第一に感じたのは琉球DFのフィジカルレベルが上がったことです。個々のDFの距離間が半歩詰まっていたと思います。その分ボールマンプレッシャーがかかりアルバルクの流れるようなモーションオフェンスが切れ切れになってしまい、最後は個人技で持ち込むアルバルクの悪い時のオフェンスに戻ってしまいました。
琉球はドロップDFには変わりありませんが、ビッグマンのクーリー、カークは制限区域にいてリムプロテクト。メインデルもクーリーにきれいにブロックされていました。ロー、アルマは3Pライン内側まで出てピックについていたのでショートロールからポケットパスを受けたロシター、サイズはペイントから押し出されてタフショットが多くなりました。
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アルバルクは第1Q初めから3回連続でスペインPNRを仕掛けましたが特に最初のスペインピックはスクリーンをロシターとサイズがダブルでセットする特殊なものでしたがロシターのダイブは小野寺に阻まれ、安藤からサイズにパスが出ましたがローのヘルプに遭ってクーリーにリバウンドを取られています。
2回目は安藤のドライブにFTを獲得しましたが、3回目は不発でした。
逆に琉球は小野寺のペイントアタックからFT獲得、脇のバックドア、ローのポストアタックから小野寺へキックアウト3Pと中、外ともにアグレッシブに攻めてきます。特に全員がドライブでペイントにアタックして行ききる姿勢が顕著でした。
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ゲーム②のアルバルクのショットの確率は
2P 16/38本(42.1%)
ペイント 7/ 8本(67.8%)
ゴール下 7/ 8本(87.5%)
ペイント上部 5/18本(27.7%)
3P 5/24本(20.8%)
フリースロー 11/19本(57.9%)
対する琉球のショットの確率は
2P 21/42本(50.0%)
ペイント 12/24本(50.0%)
ゴール下 11/15本(75.5%)
ペイント上部 9/22本(40.7%)
3P 6/19本(31.6%)
フリースロー 23/29本(79.3%)
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アルバルクはタフショットを打たされたおかげでペイント上部の得点が5/18本(27.7%)と急落しまています。3Pも北海道戦のレベルに戻ってしまいました。3Pはメンタルが影響するのでしょうか?強い気持ちをもって放ってほしいです。
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ところで、ゲームの潮目は第2Q残り3分にあったように思います。
それまでは36-36とイーブンで試合は進んでいました。
その残り3分でアルバルクはテーブスのFT1点のみ、琉球はクーリーの3リバウンドと6得点、カークのドライブとFT1点さらに岸本のFT2点で11点を得点した10点差をつけられます。ここで流れは琉球に傾いていきました。
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大きかったのはリバウンドとフリースローです。この時間帯クーリーはOR2本DR1本で6得点SCP4点を獲得しました。FT3点です。
クーリーのトータルの得点、リバウンドは14得点21リバウンドです。琉球のリバウンド数の約48%がクーリーのリバウンドによるものでした。
特に勝負どころの第2Q 、第3Qは8本ずつリバウンドを奪取しています。これはチームの55%にも及んでいます。アルバルクも第1ゲームではボックスアウトの徹底をしていましたが、一度乗せてしまうとクーリーは手に負えなくなります。
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また、琉球のFTは23/29本(79.3%)です。確率も高く本数も多いです。
これは琉球全員がペイントアタックを仕掛けたから獲得数が多かったのでしょう。
特に脇のアグレッシブなペイントアタックは印象に残りました。
さて、琉球のアグレッシブなペイントアタックは学ぶべき点があったと思います。ペイントの奥まで入ったらアタックをやりきることです。
タフでつぶされてもファウルドローンするかもしれません。
ペイント上部まで入ったらキックアウトなどインサイドアウトやフローターを狙えば確率の良い3Pが打てますし、フローター、エルボーはアルバルクは得意なショットです。
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明日は広島戦。勝ってヨヨイチで琉球と天皇杯決勝で決着をつけたいものです。三遠さんも頑張ってください。
リーグ戦アウェイ仙台戦の後はバイウィークです。チームは谷間を抜けて上昇気流です。勝って後半戦に備えましょう。
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Photos by yu