シン・カスタマーサクセス論(3)~「才能の差」は幻想?~
みなさん、こんにちは。
maido&crafts strategy株式会社 代表取締役の玉岡です。
第3弾で「シン・カスタマーサクセス論(3)」として、
今回は、「才能の差」は幻想?アウトプットの質を上げるための思考法と組織の仕組み化について、です。
1. 才能の差は本当に存在するのか?
「100倍の価格差があっても、1000倍の才能の差があるわけではない」
この言葉は、特にコピーライターの世界でよく語られます。
例えば、1万円のコピーライターと100万円のコピーライターがいたとしても、その価格差がそのまま才能の差を表しているわけではありません。では、何が違うのでしょうか?
実は、人の能力そのものはそこまで大きく変わらないことが多いのです。
違いは、資源の効率的な使い方や、アウトプットの質を上げるための思考法にあります。例えば、100万円のコピーライターは、単に「才能がある」のではなく、クライアントのニーズを深く理解し、適切な言葉を選び、効果的なメッセージを伝えるための「仕組み」を持っているのです。
この考え方は、日本人にとってなじみ深い例に置き換えると、
例えば「寿司職人」がわかりやすいかもしれません。10年経験のある寿司職人と、50年経験のある寿司職人がいるとして、その価格差は「技術の差」ではなく、効率的な作業プロセスや、素材の選び方、お客様への提供方法にあります。つまり、才能の差ではなく、資源の使い方の差が結果を大きく変えるのです。
2. アウトプットの質を上げるための思考法
では、どうすればアウトプットの質を上げることができるのでしょうか? その鍵は、思考のプロセスを明確化することにあります。
まず、目的を明確にすることが重要です。例えば、カスタマーサクセスを目指す場合、単に「顧客満足度を上げる」という曖昧な目標ではなく、「顧客がどのような課題を抱えているのか」「その課題を解決するために何が必要か」を具体的に考える必要があります。これにより、アウトプットの質が向上し、結果として顧客満足度も高まります。
次に、効率的なリソースの使い方を考えることです。例えば、時間や労力を無駄にせず、最大限の効果を出すためには、どのようなプロセスを組むべきか? この問いに対して、明確な答えを持つことが重要です。例えば、カスタマーサクセスの場合、顧客のフィードバックを迅速に取り入れ、それを次のアクションに反映させる仕組みを作ることが、質の高いアウトプットを生み出す鍵となります。
3. 組織としての質を上げるための仕組み化
個人のアウトプットの質を上げることは重要ですが、組織全体としての質を上げるためには、仕組み化が不可欠です。仕組み化とは、個々人の経験やノウハウを共有し、再現可能な状態にすることです。
例えば、カスタマーサクセスの分野では、顧客対応の成功事例を共有し、それを他のメンバーが再現できるようにすることが重要です。しかし、多くの組織では、経験の共通言語化が欠如していることが問題となっています。つまり、個々人が持っている経験や知識が、他のメンバーにうまく伝わらず、組織全体の質向上につながっていないのです。
この問題を解決するためには、経験を言語化し、共有する仕組みを作ることが必要です。例えば、定期的なミーティングや、成功事例のドキュメント化、さらには社内のトレーニングプログラムを通じて、個々人の経験を組織全体の資産として活用することができます。これにより、組織全体の質が向上し、カスタマーサクセスを実現するための基盤が整います。
4. まとめ:質を上げるための鍵は「仕組み化」と「共有」
才能の差は幻想であり、重要なのは資源の効率的な使い方と、アウトプットの質を上げるための思考法です。個人のレベルで質を上げることはもちろん重要ですが、組織としての質を上げるためには、仕組み化と経験の共有が不可欠です。
特に、カスタマーサクセスを目指す組織では、個々人の経験を共通言語化し、再現可能な状態にすることが、質の向上につながります。これにより、組織全体が成長し、顧客満足度を高めることができるのです。
<弊社LP>※リニューアルしました
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