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思い描いた未来と違うけど、今が心地いい

小さい頃、未来の自分がどんな大人になっているのか、ぼんやりとしか想像できていなかった。大人はいつも忙しそうで、何か難しいことを考えている存在で、テレビの中で見る大人の仕事ぶりがまるで別世界のように思えた。将来の夢を聞かれるたび、ありきたりな職業や憧れのヒーローのようなものを思い浮かべてはいたけれど、実際の自分が何をするかなんて、そのときはまったく見えていなかった。

だけど、今こうして振り返ってみると、想像していた「未来」とはまるで違う世界にいることに気づく。子どもの頃に描いていた未来の姿なんて、現実とは全然違って、いつの間にか自分は別の道を選び、今ではリモートワークでPCに向かい合いながら、田舎で静かに暮らす生活を送っている。こんな未来が訪れるなんて、当時の自分には想像もつかなかった。

子ども時代の夢と現実のギャップ

小さい頃、漠然と「都会で働くかっこいい大人」になりたいと思っていた。宇宙が好きだった私は、「いつかロケットを作りたい」とも夢見ていた。都会のビル群に囲まれ、仕事をバリバリこなす大人の姿を思い描き、「自分もいつか、その中にいるんだ」と信じて疑わなかった。
しかし、現実はどうだろうか。今の私の生活は、そんな都会の喧騒とは程遠い、緑あふれる田舎でのリモートワークだ。毎朝、自然に囲まれて目を覚まし、仕事が終われば鳥のさえずりや川のせせらぎを聞きながら、ゆったりとした時間を過ごしている。

都会での生活も経験したが、当時感じていた「忙しさ」に心が少し疲れてしまったのかもしれない。憧れていたはずのスピード感や刺激に囲まれた日々の中で、ふと感じたのは、「少しだけゆっくり過ごしてみたい」という思いだった。それがいつの間にか心の中で大きくなり、今では田舎で落ち着いた生活を送っている。子どもの頃に思い描いていた未来とはまったく違うが、それでも今の生活には満足している自分がいる。

想像してなかったキャリアと働き方

大人になるまで、今のような働き方があるなんて、まったく知らなかった。パソコン一つでどこでも仕事ができるリモートワークなんて、子どもの頃には存在しなかったし、そもそも働くことがどんなものかもよく分かっていなかったのだ。今、毎日リモートで仕事をしながら、好きなときにコーヒーを飲み、窓から外を眺める。そんな働き方は子どもの私には想像もできなかったけれど、こんな自由なスタイルで働ける未来が待っているとは、本当に思いもしなかった。

仕事を通じて自分が少しずつ成長していると感じる瞬間も多い。技術を身につけることで、どこにいても仕事ができるというスキルのありがたさを実感している。子どもの頃には見えなかった選択肢が、こうして大人になってから広がっていることが、新鮮であると同時に不思議な感覚だ。

思いがけない出会いと居場所

今、私が暮らしているのは、田舎の穏やかな場所。小さい頃、都会を離れて田舎に住むなんて考えもしなかった。しかし、今ではこの場所が「自分の居場所」だと感じるようになった。都会の中で仕事に追われる日々よりも、自然のリズムに身をゆだね、日々の生活を丁寧に積み重ねていくこの暮らしは、想像以上に自分に合っている。

田舎に来てから、人との出会いやコミュニティとのつながりの温かさにも助けられた。日々の挨拶や季節ごとの行事が、自分の中に少しずつ根づいているのを感じる。以前はまったく考えていなかったが、こうして地域に根ざして生活することも、思い描いた未来の一部になっていくものなのだろうと思う。

今だから感じる未来の価値

小さい頃には想像できなかった未来だけれど、今の私にとってこの未来が「自分らしい生き方」だと感じられる。子どもの頃の夢が現実と違うことに多少の寂しさはあるが、それ以上に今の生活に価値があると実感している。子どもの頃の自分が見たら「こうなったんだ」と驚くかもしれないが、この道もまた悪くない。

「想像してなかった未来」としてここにいる自分は、過去の私が選びとってきた一つひとつの選択肢が導いてくれた結果だと思う。予想していなかった道が新しい経験や価値観をくれ、今の私を形作っているのだ。

これからも、想像できなかった未来が待っているかもしれない。そんな未来に向かって、今を大切にしながら歩んでいこうと思う。

#想像していなかった未来

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