「推しが好きだと叫びたい『スラムダンク』推しタッグトーナメント」を考察する。…考察って何だ?編

みなさん、推しが好きだと叫んでいますか?

推しは推せるときに推せ。よく聞く言葉ですが、好きな作品や好きなクリエイターさんへその想いを声高に伝えるのってなぜか恥ずかしいですよね。でもそんなファンの声が作品の続いていく力になったり、クリエイターのモチベーションになったりします。推すのは………推すのは今なんだよ!!

ただこのnoteはそんな啓蒙をしたいわけではなくて、とあるラジオで行われた企画について考察していきます。それが「祝映画化記念!推しが好きだと叫びたい『スラムダンク』推しタッグトーナメント presented by マンガライターもり氏の好きなマンガを誰かと語りたいラジオ」。

これは、バスケットボールマンガの金字塔『スラムダンク』に登場するチームの中から、参加者がこよなく愛するチームを全力でプレゼンする、というもの。二人一組のタッグを組み、計8人4チームによる熱く厚い戦いが繰り広げられました。

戦いの詳細は企画者でありラジオMCであり「アル」のライターでありラッパーのもり氏さんが書かれた振り返りnoteを参照頂きたいのですが、、その後半に気になる文章が。

そして素敵なファンアートで華を添えてくださったライターお友達のよねさん、優勝景品のイラストを快く承諾してくださった星月まふゆさん、なぜ湘北高校が優勝出来たのかの考察noteを書いてくださると確約してくださった旅するタコさん🐙が大会に華を添えてくださいました。本当にありがとうございます😂

「なぜ湘北高校が優勝出来たのかの考察noteを書いてくださると確約してくださった旅するタコさん🐙が」

・・・な、なんだってーーー!?そういえば、そんな約束をしていました。しっかりラジオ内でも優勝特典としても紹介されていましたね。

ラジオを考察するとはどういうことか?今まさにこうやって書いてる最中もよくわかっていませんが、約束は果たさなければ。とりあえずやってみましょう。

何を書くのか

さて、今回のテーマは「なぜ湘北高校が優勝できたか」です。今回のイベントでは、みっちーさんともり氏さんが主人公チームである湘北高校をプレゼンし見事優勝を飾りました。

なぜ優勝できたか・・・ふむ・・・主人公チームだから?

もちろんそんな単純な話ではありません。事実、作中でも湘北高校は優勝してません。考察から逃げ出したい一心で一言で終わらせるところでしたが、もう少しマジメに考えます。

プレゼンがすごい

まずは何といってもシンプルにコレです。特に一回戦、あまみんさんとはなはなさんを相手にした陵南戦、湘北最大のライバルとの戦いは見事でした。

プレゼンの構成としては始めに湘北高校が伝説になった理由を端的に述べ、安西先生の言葉を引用してチーム全体に言及した後、それぞれの推しを語る流れ。

もり氏さんの推しである木暮君は、実力的には目立たないけどずっと赤木の側で湘北を支え続けてきた選手。しかも、今回の対戦相手でもある陵南戦で大活躍しました。

そしてみっちーさんの推しであるミッチーこと三井寿。彼は天賦の才に恵まれる一方、怪我と挫折によってバスケ部を長い間離脱してしまうという小暮君とは対照的な存在です。

特別な才能は無いけどひたむきに頑張り続けついにスポットライトを浴びる木暮君と、精神的な弱さや過去への後悔を抱えながらそれを乗り越えた天才ミッチー。真逆とも言える特徴を持ちながらどちらも読者の共感とカタルシスを呼ぶ選手であり、その魅力が2人のプレゼンによって存分に引き出されていました。

そしてそれぞれの魅力を語った後、『スラムダンク』第二の始まりとも言える一幕、ミッチーがバスケ部へ戻ってくるシーンを取り上げたのも完璧でした。このシーンでも木暮君が重要な役割を果たしており、推し同士が交わる場所で湘北が持つチームとしての根幹、「友情とかではなく、勝ちたい気持ちで繋がっている」という点に言及したのも良かったですね。

チーム全体を語る

個別の推しキャラを語る

その2人が重要な役割を果たすシーンを語る

湘北というチームそのものの特徴に繋げる

という流れが見事にハマっていました。

応援その1:刻むぜライム by Diggy mori

さてお2人のプレゼンが素晴らしかったのは間違いないのですが、他の3チームも非常に強力かつ魅力的に各高校を語り尽くすなか、それだけで優勝を勝ち取るのは難しかったかもしれません。しかし湘北には、彼らをサポートする強力な応援がありました。

一つ目はスポーツに欠かせない、魂を揺さぶる応援歌の存在です。なんとイベントが始まる数日前、もり氏さんの友人であるDiggy mori氏が、推しタッグトーナメントのためだけに一曲を捧げていたのです。

もり氏さんと瓜二つの低音ボイスで刻まれるライムはまるでサブリミナル効果の如く知らず知らずのうちにリスナーの心に入り込み、無意識のうちにもり氏さん、そして湘北高校の存在感を高めていたことでしょう。

『スラムダンク』はアニメ主題歌がどれも激熱なことでもよく知られていますが、ここにまた一つ、作品を彩る名曲が誕生しました。

※ちなみのこのラップ作るのとてつもなく大変だったと思うんですが、たぶんこのツイートからのやり取りがきっかけなのでちょっとだけ罪悪感を感じてます。(最高でした!!)

応援その2:あの超大物芸能人が参戦!?

2つ目はなんと、超有名女優による援護射撃です。

この戦いが行われる直前、2021年5月19日にガッキーこと新垣結衣さんがドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で共演した星野源さんと結婚を発表。「逃げ恥婚」として日本中から祝福されたお2人ですが、一方でショックを受ける男性も続出しました。

これにより決勝戦の相手、翔陽高校を推すおがさんのライフは試合前からほぼゼロに。一回戦、とらいさんと沢さんがタッグを組んだ山王工業戦は何とか勝ち抜いたものの、山王工業との死闘に全てを出し尽くしたおがさんは、続く決勝戦、湘北にウソのように撃沈――好きな選手を聞かれた際も対戦相手の宮城を挙げてしまうほどの状態に陥っていました。

まるで映画『フレフレ少女』(ガッキーの学ラン姿が超絶かわいい)の如く、ガッキーが湘北高校の優勝を力強く後押し、、というよりは対戦相手の気力を奪い、戦況を有利に動かしたのです。

応援その3:勝つのはどっちだ~~!?…ってそれなんてフラグ?

一回戦第二試合、山王工業vs翔陽のオープニングで飛び出したみやおさん、おがさんによる翔陽コールは、参加者とリスナー全員の度肝を抜き一回戦における勝負の分かれ目となったことは間違いないでしょう。

しかし、一度出した技はなかなか通用しないのが実力者たちの世界。決勝の舞台でも再び応援コールが鳴り響きましたが、2人の全力のセルフ応援も、免疫ができてしまったリスナーに対しては一回戦ほどのインパクトを与えられなかったかもしれません。逆にすでに一回戦での消耗+ガッキーによるメンタルブレイクにより戦力が大幅ダウンしていた翔陽にとって、「勝つのはどっちだー!?」は完全なフラグになってしまった感があります。

もり氏ラジオにおける「どしたしーー!」挨拶を生み出したおがさんと、反どしたし連盟急先鋒のみやおさん。相反する存在による奇跡の応援も、結果としては敵に塩を送る形となってしまいました。

みっちーがミッチー

さて様々な応援が湘北を後押ししたとはいえ、もちろん最終的に頂点に立ったのはお2人の力。特に決勝戦では、みっちーさんがミッチーで勝負ありでした。

「昔は共感できなかったけど、周りに萎縮せず初心者なりに自分の頭で考え、自分のできることをやろうとする桜木花道が大人になってからめちゃくちゃ好きになった」

決勝戦序盤はご自身の経験から湘北や主人公である桜木花道の魅力をプレゼンしていましたが、翔陽の苦労人、長谷川一志の話が出てきたあたりから徐々にみっちーはミッチーに。

「長谷川はちょろかった。たぶん優しすぎる」

まるで当時を思い返すようにそう語り、さらに乱闘騒ぎでミッチーがヤスを殴ったことに触れられると、

「すみません荒れてました。あの時は歯もなかったし。」

と謎の言い訳を吐いて開き直る始末。実はみっちーのミッチー化は試合前から兆候があり、イベントの数日前にはこんなツイートをされていました。

おそらくこの時すでに、みっちーの中のリトルミッチーが目を覚ましトーナメントに向けてアップを始めていたのでしょう。

推しチームをプレゼンするどころか、まさかの本人登場とあっては会場が盛り上がらないわけがありません。強力すぎる助っ人を自らの人格に宿してしまうとは…やはり天才か。

それにしてもみっちーさん、ノリノリである。

決勝点は・・・ブザービート!

そして極めつけは、決勝戦終盤に飛び出したとっておきの必殺シュート。

この推しタッグトーナメントが開催されたのは5月21日で、スタートは21時から。熱戦続きの展開に試合時間は延長に延長を重ね、決勝戦の後半でついに日付をまたごうとしていました。その時。

「実はミッチー、誕生日なんです。1分後に。」

え!?一瞬で場の空気を完全に支配するみっちーさん。さらにそれだけではありません。

「しかも実は・・・もり氏さんもなんです、誕生日。」

ええ!?こんなことがあるのか・・・!?みっちーさんが心に宿したミッチー、そしてタッグパートナーであるもり氏さん、両名が決戦の最終盤で誕生日を迎えるという劇的な展開。まさかもり氏さんはコレを狙って開催日を設定していたのでしょうか?

「これは湘北に優勝をプレゼントしてくれるしかないですよね?」

時計が00:00(フォーゼロ)を刻む瞬間に放たれたみっちーさんの言葉で、戦いの行方は決したと言っていいでしょう。渾身のブザービートは、今までよりも高く美しい弧を描いてゴールに吸い込まれていきました。

天才ですから

というわけで、「祝映画化記念!推しが好きだと叫びたい『スラムダンク』推しタッグトーナメント」において湘北高校、そしてもり氏さんとみっちーさんとミッチーが優勝を勝ち得た理由を考察(?)してきました。

2万回は繰り返したかのような卓越したプレゼン、歴史に名を刻め~と言わんばかりの周りからの応援、さらに推しを自分の中に宿らせるという特殊能力、最後にはバスケかぶれの常識にそまらないとっておきの飛び道具まで。

すべてが高い次元にあり、油断も慢心も無かったお2人。しかし何より、イベント中ずっと楽しそうに作品を語られている姿が印象的で、「『スラムダンク』が好きです。今度も嘘じゃないです」という想いが全身からあふれていました。改めてふり返ってみると、今回の結果も当然と言えるのかもしれまん。

しかし最高の盛り上がりを魅せた戦いも、他の3校、陵南高校、山王工業、そして翔陽高校という強敵がいたからこそ。ここでは詳しく書けなかったあまみんさん&はなはなさん、沢さん&とらいさん、おがさん&みやおさんのプレゼンも必聴ですので、ぜひもり氏ラジオのアーカイブをご確認ください。

惜しくも優勝を逃したこの3組も、負けたことがある、という経験を財産にいつか再び輝ける場所に舞い戻ってくるはずです。

以上、あまりの筆の進まなさにライティング能力がまるで成長していない・・・と何度も心が折れかけましたが、そろそろ自分を信じていい頃だと言い聞かせてなんとか書き切りました。

おそらく「推しタッグトーナメント」第三弾もいずれ開催されると思うので、「マンガライターもり氏の好きなマンガを誰かと語りたいラジオ」をフォローして全力待機しておきましょう。

それではチュー―ス!!!!


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旅するタコ
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