勝手にゴーストライター1人目 - 『天地創造デザイン部』についてけんすうさんっぽく書いてみる
そろそろ一人遊びもネタが無くなってきた、、ということで、ライターのお勉強のためになんか書きます。前回書いた通り、個人的に文章うまいな、面白いな、好き。。と思う方たちをマネてみる、ということをやってみます。
さて1人目ですが、、やっぱりここはけんすうさんです。
僕もライターをやらせてもらってるアルの代表で、Twitterのフォロワー20万人以上、そしてnoteのフォロワーが7万4千人(!!)…うん、これは戦闘力53万のやつ。言うまでもなく凄い人なのですが、何よりけんすうさんが書く文章が好きなのです。しかも1発でわかる特徴ある文章。マネしやすそう(本音)
で、今回主に参考にしたのはnoteでも人気のあるコチラの2つの記事。めちゃくちゃ良記事だし一つはまさに文章について書かれたものなのでぜひ読んでください。
そしてお題ですが、『天地創造デザイン部』にします。先日アニメ化も発表された人気コミックなんですがめちゃくちゃ面白いです。けんすうさんも好きと言ってたのでちょうどいいかなと。なにがちょうどいいかはわかりません。
内容をざーっくり説明すると、神様が生き物造るの面倒になっちゃったから下請けに出しちゃった!デザイナーやエンジニアたちは神様(=クライアント)の要求に応えるため試行錯誤でドッタバッタ!という感じです。
実在する動物たちの不思議な生態を学べる、というと学習マンガ的ですが、堅苦しさや長ゼリフ一切なしで、コメディ成分多し。設定はぶっ飛んでるのですが、クライアントに振り回された経験がある人なら100%笑えます。実はアルでニュース記事書いたりしました。(ダイマ)
ーー前置き長くなりましたが、それではやってみます!
※けんすうさんがマンガレビュー書くときはたぶんこんな感じじゃないですが気にしない。
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クライアントにイライラしちゃう人は視点を変えてみるといいよ、というお話
最近デザイナーさんやエンジニアさんと話すこと多いのですが、よく相談されるのが、、、
「クライアント(=神様)の要求が曖昧で困る」
「仕様書通りに作ったのに見てからなんか違うと言われた」
です。制作会社の人とかは似たような経験していそうですよね。
この不満はめちゃくちゃわかるんですが、一方でクライアントは文字通り神様です。超偉いので簡単には会えないですし、こちらからあれこれ聞いちゃうと「この人たちは仕事ができないのかな?」とか思われて天罰とかあるかもしれません。怖い。なのでそれは避けたほうがよいかなーと。
「じゃあどうしたらいいんだよ!理不尽だ!」って思いますよね。僕もそう思います。ですが死にたくないので何とかするしかありません。
で、そういう時は「視点を変えてみる」といいんじゃないかなーと思いました。もう少し整理すると、
・依頼側の状況を想像してみる
・課題の捉え方を変えてみる
の2点だと思ってます。なので、今日はこのあたりについて書いてみようと思います。
神様もゴールが見えてない
曖昧な依頼が来ると、どうしても「もっと詳細をつめてから依頼しろ」とか「具体的な指示を出せ」とか思っちゃいます。受ける側としては当然です。
でも神様も意地悪で言っているわけではなくて(たぶん)、自分が何を欲しいのか言語化できていない、という状態だと思うのです。すべてゼロから世界を創造しないといけないので、なんとなくイメージはあるんだけど、具体的に思い描けるほど余裕がない、という感じです。
なので、曖昧な依頼を受け取った時に「あの人も創造主なんて任されていっぱいいっぱいなんだなー」とか想像してみるとちょっと優しい気持ちになれたりします。
さらにこの場合、なんでもいいからまずは造って見せてあげることが大事です。そうするとクライアントも、これは違うんだよなーとか、この部分はイメージに近いねとか、具体的に話ができるようになります。
あとこういう風に考えておくと「見てからなんか違うと言われた」も受け入れられるようになります。そもそもクライアント自身がゴールをイメージできていないので、見てからしか指示しようがないからです。
こう書くと、「結局こっちが大変な目に合うのは変わってないじゃねーか!」という声が聞こえてきそうですが・・・すみませんその通りです。でもこれはもう仕方ないです。これをやらないと依頼が達成できないので。。
例えば、「飛べる馬を造って」という依頼があったとします。むちゃくちゃですよね。でも依頼されたのでがんばって考えてみます。
で、飛べる馬と聞いてほとんどの人がイメージするのはたぶん「ペガサス」なんですが、馬の身体にそのままでかい羽根をつけても飛べないらしいです。羽を動かすにはかなりの筋肉と軽い身体が必要で、しかも大量のエネルギーが必要だったりします。
これをそのまま取り入れた場合、「羽根の周りだけ超ムキムキでずんぐりした、めちゃくちゃ食欲旺盛だけど身体を軽くするために飛行中にフンをしまくる動物」ができます。
それでも「飛べる馬」の条件は満たせているので、神様に見せてみます。で、案の定「なんかちがうんだよねー、もっとオリジナリティが欲しい」とか言われたりするのですね。
イラっとしますがこの反応はある程度予想してたので、考え直します。やっぱりカッコよくしたいので羽ばたくのは諦めて滑空することにして、肉抜きして軽量化して、、とかやってたらなんか悪魔の使いみたいなカッコイイ動物ができたとします。
これは行けそう!と思ってまた提出するのですが、今度は「デザインはいいけどやっぱり飛んでほしい。馬にはそんなこだわらなくていいかも」とか言われちゃったりします。
めちゃくちゃムカつきますが、ここまで来るとだいぶクライアントが本当に欲しかったものがハッキリしてきて、「馬に近いけど悪魔っぽいデザインで空飛ぶ動物」が欲しかったんだなーとなります。
で、こんなやりとりを繰り返した結果・・・最終的に採用されたのがコウモリです。最初の依頼である「飛べる馬」とは全然違うんですが、クライアントからすると欲しいものを造ってくれたことになるので、満足してくれるんですね。
こんな感じで、依頼が曖昧な時はクライアント自身が何が欲しいか分からなくて困っていることが多いので、そこはもう相手も大変なんだなーと受け入れて、とにかく素早くサンプル造ってそれをベースにどんどん話をすすめるのがいいんじゃないかと思いました!
ちなみに翼手類(コウモリ)と奇蹄類(ウマとか)は近縁らしくて、この2類を含むグループはペガサス野獣類と言うらしいです。「おれはペガサス野獣類に属してるんだぜ!!」とか言ってみたかったです。。
曖昧な依頼は勝手に解釈できる
次に「課題の捉え方を変えてみる」ですが、これも例で考えてみます。
「合体動物を造れ」と言うオーダーがあったとします。やっぱり意味不明なんですが、動物と動物を組み合わせるだけなので、さっきのオーダーに比べると簡単にみえます。
でも実はこれすごく難しくて、なぜかというと、それぞれの動物はめちゃくちゃ考えられたうえでそのデザインになっているので、それをくっつけようとすると必ず無理が生まれてしまうんですね。
例えば上半身が人間、下半身が馬、つまりケンタウロスを造るとします。かっこいいですよね。
でもこれを造ろうとすると身体のサイズが大きくなるので、カロリー消費が増えます。それなのに口のサイズは人間になってしまうので、馬だった時より食べれる量は減ってしまってたりします。
この場合は消化能力を上げるしかないので、胃と腸をめちゃくちゃでかくしないといけないのですが・・・必要なカロリーを取れるまで大きくすると、心臓も肺も入るスペースが無くなります。どうやって呼吸するんだろう。あとは目の位置も横向きから前向きになって視界が狭くなるので外敵に気づきにくかったり、、、とにかく色んな問題が出てきます。
こんな感じで、動物と動物をくっつけるのは大変です。ほとんどの場合成功しません。で、どうするかと言うと・・・ここでも「視点をずらしてみる」のがいいと思っていて。
どういうことかと言うと、クライアントの要求はあくまで「合体動物」なので、物理的に2種類の動物をくっつけて欲しいとはどこにも書いてありません。それを逆手にとって、言葉の捉える視点を変えちゃいます。
実はこれ僕が過去に受けた依頼だったのですが・・・この時は「合体」を物理的に捉えるのではなく、「時間軸に置き換える」ということをしてみました。一生の前半と後半を別の動物に分けて、トータルで「合体している」ことにしちゃうのです。
具体的には、ある動物が成長すると、それを栄養にして別の動物が生まれます。それだけだと前半の動物が全部食べられてすぐ絶滅してしまうので、それを防ぐために後半生の動物は、前半生の動物の子どもを産むことにします。
このシステムだとどっちの動物も飢えないし子孫を残せるし、しかも「合体動物」という依頼もクリアできて良いこと尽くしです。やったー!
ちなみにこの結果生まれたのが蝶々です。蝶々って幼虫と成虫で全然形が違いますよね?考えてみるとすごく不思議です。内臓や食べ物も全然違っているのですが、それは「合体動物」というムチャぶりにがんばって応えた結果なのでした。考えた人すごいですね。
というわけで
クライアントに振り回されてイライラしちゃうという人は視点を変えてみるといいかも、というお話でした。
曖昧な依頼はめちゃくちゃ大変なんですが、神様も万物創造なんてとんでもない責任を背負ってがんばってると思うので、こっちの視点を変えてあげて気持ち良く仕事ができたらなーと思いました。
同じような苦労をしてる人は参考にしてみてください!
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つ、疲れた…!最初は普通にマンガレビューにしようと思ってたんですが、気づいたら誰視点なのかよくわからない文章になってました。。
ちなみに(なぜか)ビジネスモノっぽい記事になりましたが、ブラックお仕事コメディから持ってきてる内容なので絶対マジメに捉えないでください。
それにしてもうーん、、似てるのか?部分的には似てる気もするけど本家はもっと軽やかな気がする。
ともあれなんとかやり遂げましたので、ここで今回意識したこと(=けんすうさんの文章を読んで特徴だと思ったこと)を挙げておきます。本質より上辺の表現のマネがメインになっちゃった気もしますが、初めてだしそんなもんかなと。(セルフ慰め)
・難しい表現がほとんどない。話し言葉に近いやさしい文章
・一文が短くテンポがよい。読んでて引っかかることがほぼない
・漠然としたテーマやざっくりした悩みを分解して最初に定義する
・さらに抽象的(一般的な)な表現から具体例を出して説明する
・わかってるのにわざと適当に言う
・わざとらしいとわざとらしくないの間ぎりぎりラインのボケ
・「思うのですね」「というわけ」「だなーと。」「あ、」「で、」「なので」「・・・」「、、、」「ーじゃないか」「ーちゃう」「ーまくる」「ーです」「ーのですね」「でした!」etc..
・プラス最初に紹介したnoteの内容をそのまんま実践
という感じですごくシンプルで読みやすい文章なんですが、一つ罠があって、抽象的な概念をやさしく書いてくれるので、なんかわかった気になります。僕なんかは毎回「ふんふん、そうだよねー」「腑に落ちた!」とか思うのですが、ほぼ間違いなくわかってません。
全く同じ状況ならマネできるかもしれませんが、その概念を別のケースに応用しろと言われたらまあできないです。そして全く同じ状況なんて当然無いわけです。でもやろうとして上手くいかなくて考えて、、みたいなプロセスが理解への第一歩だと思うのでそれでいいと思います。
あと『天地創造デザイン部』ほんと面白いんで読んで。
というわけで最後。書いてて気づいたんですが、これマネる人と作品のこと両方考えないといけないのでめちゃくちゃ大変です。。いやそりゃそうだろって話なんですが。2日坊主(=最低2人)が目標でしたがすでに心折れかけてます。
(予想通り)雲行きが怪しくなってきましたが、とにかくまたnote開いて1文字以上タイプするとこから。最近はあきません先生の標語を自分の標語にしてます。
それでは僕の心が複雑骨折していなければまたお会いしましょう。