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タコのまくら 珈琲の話

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タコのまくらの珈琲は手廻し焙煎機を使って自家焙煎した豆をネルドリップしています。そんなタコのまくらの珈琲の話。
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#手廻し焙煎機

ネルの交換

ネルの交換

昨年、うちの店ではドリップのフィルターをペーパーからネル(布)に変えた。

ネルはペーパーよりも目が粗く、珈琲のオイル分が漉し取られることなく抽出されることで、より濃厚でしっかりとした風味の珈琲が淹れられるので気に入っている。

またペーパーだと1回の抽出で使い捨てだが、ネルは洗って何度でも使えるところがよい。

何度も使えるといっても毎日使っていると3~4か月もするといい具合に珈琲色に染まってき

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はじき豆ブレンド

はじき豆ブレンド

毎回珈琲の焙煎をする前には豆の選別を行うことを以前の記事に書いた。

選別は雑味のないおいしい珈琲を焙煎するために必要なことだ。

実はこの選別、焙煎前と焙煎後の2回行う。

焙煎し冷却した後に見直して、一部が欠けていたり、開いて貝殻のようになってしまった形の悪い豆、ちょっと焙煎が行き過ぎて黒くなったものや、逆に焙煎がうまくいかず色が出なかったもの、などをはじいていく。

焙煎前にはじかれた豆はい

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焙煎前の生豆の選別

焙煎前の生豆の選別

珈琲豆、焙煎する前のものは生豆と呼ばれている。

翡翠のように美しい淡いグリーンだったり、少し黄色がかっていたり、大きかったり小さかったり、まるっこかったり、平べったかったり、産地や精製方法によって様々だ。

その生豆、焙煎する前にちょっとひと手間かけてやると、珈琲がぐっとおいしくなる。

そのひと手間とは選別。

生豆をバットに広げて1つ1つ虫食いや欠けた豆、色が黒くなった豆、大きさや形がいびつ

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浅煎りか深煎りか?

浅煎りか深煎りか?

珈琲豆。

豆といっても実は果実。

熟すると真っ赤なルビーのようなまあるい実をつける。

そして豆といわれているのは、この果実の種の部分。通常は珈琲豆の形をしたものが平らな面で向き合って仲良く2つ入っている(たまに片側1つしか育たず、それが丸くなって大きくなる。ピーベリーと呼ばれる。)

収穫された珈琲の実は果肉がついたまま干されたり、果肉を取って水洗いされたのち干されたり、様々な精製過程を経て

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珈琲のブレンドについて

珈琲のブレンドについて

カフェでずっとご飯を作ってきたからか、ブレンドって料理だなって思う。

おいしい料理にはまず素材、そして調理の方法が大切だ。

甘み、塩み、辛み、酸味のバランスはもちろん、一つまみの塩を加えるだけで甘みがぐっと増したり、ほんのちょっぴりクミンで一気に異国の風味になったり、素材と調味料、スパイスの加減で一気においしさに幅がひろがる。

珈琲のブレンドも僕にとってはそんな感じ。

珈琲の味は生産地や農

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ブレンド珈琲 8時15分

ブレンド珈琲 8時15分

うちの朝食はたいていごはんと味噌汁だ。

ごはんと珈琲はあんまり相性がよくないので(と僕は思っている)、珈琲はどうしても食後になってしまう。

けど、休日になると、トーストですませたり、ちょっと時間をかけてパンケーキやフレンチトーストを作ってみたくなる。

そんな時にはやっぱり珈琲。

そして食事を邪魔しない、すっきりとした飲み心地の珈琲がよい。

酸味、旨味、苦味、それぞれが特化せず、お互いバラ

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ネルとペーパーのちがい

ネルとペーパーのちがい

ネルドリップというのを初めて知ったのは15年くらい前だった。

どこからか「テビチ」という雌の紀州犬と島に移住してきた、まるでドワーフのような風貌の「ジャンベ」という不思議な男が、うまい珈琲をごちそうするというので遊びに行った。

鼻歌交じりに珈琲を淹れる手元を見ると見たことのない布のフィルターを使っていた。

「ネルで淹れた珈琲はうまいで」

ちょっと汚れたカップに注いでくれた黒い液体はなにやら

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ドリップポットでぜんぜん違う

ドリップポットでぜんぜん違う

大坊さんのネルドリップ。

ポットの先から細い糸のようなお湯がツーっとネルの中に注がれていく。

何度注いでも全くブレのない一連の動きは神々しくもあり、その立ち振る舞いには感動させられた。

あんなふうに珈琲を淹れてみたいと、帰宅してすぐに、目に焼き付けた大坊さんの淹れ方を真似してみたが、まったくイメージ通りには注ぐことができなかった・・・。

これはポットが悪いのではなかろうかと、自分の腕を道具

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手廻し珈琲焙煎機 穴あきと穴無し

手廻し珈琲焙煎機 穴あきと穴無し

僕の珈琲焙煎機はちいさな手廻し焙煎機だ。

本格的な焙煎機に憧れはあるが、まず予算、そして設置場所、さらにまだそんなに大量の販売ルートがないため、今はいらない。(というか手をだせない)

「ちいさい」といっても僕にとって大切な焙煎機。

1つは3年前から使っているユニオンの穴あきサンプルロースター。

もう1つは最近やって来たFUJIの手廻しロースター。こちらは穴は開いていない。

穴あきと穴無し

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手廻し焙煎機の比較

手廻し焙煎機の比較

僕が使っている焙煎機は長年(といっても3年ぐらいだが)愛用しているユニオンの穴あきサンプルロースターと先月我が家にやって来たばかりでまだまだ手探りで使っている富士珈機のFUJI手廻しロースターです。

ユニオンの方は前回の記事でその特徴を書いたので、今回は先月から焙煎を始めたFUJI手廻しロースターのことを少し書いてみます。

まずその存在感。

バスケットボール位の大きさかな。初代ユニオンくんに

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