2-17 教育実習だよね? その3
東京学芸大学に在学中に感じたことなどを綴っています。
前回は
教育実習は9月の2週目から月末までの3週間続きます。
当時の付属高校は、東大への合格ランキングで常にトップ10圏内に入る進学校で、当然優秀?な生徒が溢れていました。
そんな生徒達と相対する緊張感に包まれながら、当時住んでいた三多摩地区から、高校に実習に行かなければ持つ事のない、最寄駅から学芸大学駅行きの通学定期を持って高校に向かいました。
社会科からは、日本史・世界史・地理などほぼすべての科目に実習生がいたので、総勢で10名ぐらいの陣容でした。実習生の控え室となっていた教科準備室に着くと、これから始まる実習への興奮もあって、朝からかなり賑やかだった記憶があります。
まずはホームルーム担任のクラスで、実習生として挨拶します。ホームルーム担任の実習生は他の科と混合で5人ぐらい。理科や数学の実習生が多く、文系は社会科の私だけだったと思います。
担任したクラスは、担任の先生が穏やかな方だったからか、クラス自体もおとなしい感じがしました。ホームールームでの紹介を無事終え、準備室に帰り、次は教科の担任の授業の見学です。
付属高校のクラスは現在の資料では8クラスあるとの事ですが、当時も確か8クラスだったかと思います。当時は現代社会という科目があり、これが実質的に政治・経済と倫理・社会に分かれて、週2コマづつ担当する形態でした。
現代社会は1年生の必修科目で、8クラス×2コマですので週16コマ、高校で週16コマは実習生1人の担当としては結構ハードだったなと今になって思います。
まず教室に行くと、教科担当の先生に紹介されます。好奇の目が向けられるのを感じました。倫理・社会なんか選択してくる実習生に、小・中・高と実習慣れしている生徒達は、変わった人だと感じたのでしょう。
そんな好奇の目に耐えながら、挨拶もそこそこに、教室の後ろで授業見学です。
教科担当の先生の授業は、ベテランだけにそつのない構成でした。ただ、威圧感を感じるところがあったのも事実で、その事が、後の事件への伏線となります。
授業見学の度にメモを取り、一日が終わると日誌を纏め教科担当の先生に報告する。ホームルームについても日誌に纏め、クラス担当の先生へ報告。そんな日々が暫く続きます。
そろそろ指導案の作成に取りかかる、実習開始から4日目に事件は起こりました。教科担当の先生にご不幸があり、遠方なので数日休まなければならなくなったとの連絡があったのです。
翌日から私にとって苦悩の1週間が始まります。
次回は