スペイン舞曲第1番(ファリャ)
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さて、"本日のオススメ"は、ファリャ作曲の『スペイン舞曲第1番』です。(数字は17-86。名曲解説全集第17巻P86)
マヌエル・デ・ファリャ先生。1876年-1946年(69歳)の、スペインの作曲家ですね。
前年にはラヴェル先生が生まれ、同じ年の生まれには、ヴォルフ=フェラーリ先生、ブルーノ・ワルター先生、カザルス先生など、充実した年です。
ピアニストだった母よりピアノの手ほどきを受け、のちにマドリードで有名な音楽教師にピアノを習い、ピアニストとしては早熟なところを見せた先生。
25歳ころにはペドレル先生に作曲を師事し、スペインの教会音楽や民族音楽、サルスエラ(オペラの一ジャンルで、スペインの叙情的オペラ音楽)を学びました。
29歳ころには『歌劇「はかない人生」』を作曲し、オペラ・コンクールで優勝。のちにパリへ赴き、この時期にデュカス先生に出会います。
才能を認めたデュカス先生は、このオペラを上演させ、初演を果たします。
この時期のパリは粒ぞろいで、デュカス先生の手引きでアルベニス先生と出会い、そこからラヴェル先生へと交流を広げていきます。別ルートで、ドビュッシー先生とも親交を結びます。
この、歌劇「はかない人生」の第2幕のはじめに演奏されるのが、本日の曲『スペイン舞曲第1番』です。
オペラ全体の演奏機会は少ないですが、この曲は演奏頻度の高い曲です。
なぜそうなったのか?
曲が良いのはもちろんですが、ファリャ先生自身によるピアノ独奏譜も書かれ、とりわけクライスラー先生によるヴァイオリン独奏用の譜面が大きな影響を及ぼしているのかと思います。
曲は3分程度の短さですが、熱いですね。
良いじゃないですか。
ヴァイオリン版とピアノ版を聞きましたが、クライスラー先生はこういうの見つけて自分のものにするの天才だなって思います。
クライスラー先生がレパートリーに入れたら、その曲はヒットする。
本日の音源は、Soir Polariさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございます。ヴァイオリン編曲版(Vn:諏訪内晶子さん)です。
本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。