交響曲第2番ハ短調(カバレフスキー)
いらっしゃいませ。
ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。
さて、"本日のオススメ"は、カバレフスキー作曲の『交響曲第2番ハ短調』です。(数字は3-201。名曲解説全集第3巻P200)
ドミトリー・カバレフスキー先生。1904年-1987年(82歳)の、ロシアの作曲家ですね。
前年には、同郷のハチャトゥリアン先生が生まれ、翌年にはジョリヴェ先生(11/15の回で登場)が生まれた、そんな時期です。
数学者の父のもと、父からはその道への期待が高かったそうですが、意に反して音楽の道へと進み、21歳ころにはモスクワ音楽院へ。プロコルという、音楽制作のサークルみたいなものに入りますが、このプロコルというのが、カバレフスキー先生の作風の基礎を作ったようで、一貫してわかりやすい、大衆的な音楽や軽音楽を取り入れたり、子どもや初心者のための音楽を多く作る素地になっているようです。
28歳ころにはモスクワ音楽院で教鞭をとり始め、35歳ころには同音楽院の作曲家の教授になります。
第2次世界大戦中は、愛国的な歌曲を作り、ソビエト共産党にも入党しています。戦後は批判にさらされることもありましたが、音楽活動としては優秀で、スターリン賞を2度とったり、ソビエト連邦作曲家同盟の指導的な地位になったり、音楽芸術教育の委員長や、ソ連邦教育科学アカデミーの芸術教育部門科学委員会の会長などを務めています。
子どものためのピアノ作品も多く残しており、今でも好んで演奏されているようです。
そんな先生が30歳ころに作った作品が、本日の曲『交響曲第2番ハ短調』です。
交響曲は全部で4曲を作っていますが、本格的な交響曲は、この2番と4番とされています。
アメリカ初演は、トスカニーニ先生&NBC交響楽団だそうですが、本日の音源は、まさかそのアメリカ初演音源??(1Furtwanglerさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました)
聞いてみると、詳しいことはわかりませんが、確かに、当局には好まれそうな曲の感じはしますね。
ちなみに、この作曲年には、ショスタコーヴィチ先生は、ジャズ組曲第1番を作り(翌年交響曲第4番を作曲)、プロコフィエフ先生は『交響組曲「キージェ中尉」』を作り、ハチャトゥリアン先生は、交響曲第1番(ガイーヌはこの5年後に完成)を作っています。
そういう時代なんだなと、と思いますが、カバレフスキー先生の特徴は、おそらくそういう曲を好んだのかもしれません。
曲全体は、部分的に、チャイコフスキー先生とショスタコーヴィチ先生を足したような印象を受けます。
割と好きです。
本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
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